No.10ベストアンサー
- 回答日時:
ひき逃げ事件が起きたとします。
加害者は被告人として裁判を受け、被害者の感情は関係なしに判決が言い渡されます。一方で被害者は治療費や慰謝料を請求すべく別の裁判を起こします。これが当然の流れです。私は死刑廃止に賛成の立場です。
そもそも刑罰は被害者の感情という主観によって左右されるべきではなく、検察官の主張と弁護人のそれとのどちらが合理的か、被告人は更生可能か、そのためにはどの程度の期間がかかるか、などの客観的要素から決められるべきです。
被害者の感情云々は刑事事件としてではなく民事事件として解決されるべきです。ところで被害者とは誰でしょう。被害者とは、例えば殺された本人であり、その親族ではないはずです。今の憲法では個人主義なのですから、たとえ被害者の親や子であれ、それは第三者なのです。
それに、被告人が処刑されたところで、殺された人は帰ってきましょうか。被告人を許せましょうか。それこそ、悲しみが増えるだけで、よいことは何もありません。アパルトヘイト崩壊後の和解策のごとく、柔軟かつ寛大なシステムが欲しいと思います。
私は「もし自分の子なら」という例を出す人に対して逆に問いたいのは、自分はやっていないのに疑われ、死刑を宣告せられたらどう思うか、ということです。「自分は大丈夫」と思っていても、その日は突然やってきます。報道機関は警察の発表をそのまま垂れ流すという一方的な報道をして、偏った世論が形成されます。自分はやっていなくても、その日から列島全体があなたを非難します。それに耐えられますか。打ち勝つ自信はありますか。
私がもし憲法を自由に変えられるなら、第36条「残虐な刑罰」の前に「死刑その他の」と加えるでしょう。これで死刑が違憲であることがはっきりします。
ところで最後に質問者へアドバイス。
今回は論文として書くということですが、世間一般が考えているようなことを書いても、それでは論文としての価値が下がってしまいます。採点するほうも、同じような論調のものを読み続けると、飽きてしまいます。
世間と違うことを主張するからこそ、論文を書く意味があるのです。それを念頭に置いておいてください。
「人権」がありますよね。誰にでも平等にある「自由に生きる」という権利ですが、被害者は奪われているのに、殺人犯には存在していていいのかとよく考えてしまいます。
ご回答ありがとうございます。あと、アドバイスも添えて頂いて・・・感謝しています。
No.16
- 回答日時:
私は死刑廃止派です。
理由として、まず「死刑は償いにならない」と思います。身も蓋も無いと言われるかもしれませんが、「殺人犯を殺しても被害者は還ってきません」。
『償い』をさせたいならば、しっかり反省させ、社会奉仕させることです。
またこれ以上殺人を犯さないように、ということならば終身刑で充分でしょう。
私の理想は、終身刑を導入した上で、完全に反省した者のみ釈放することですが、実際に反省しているかなど確かめる術はないので現実的には通常の終身刑が妥当だろうと思います。
終身刑として獄中で様々な社会奉仕をさせることが被害者への償いになるのではないでしょうか。
ついでに。自分の家族が殺された場合、死刑廃止を唱えることができるか、という問題ですが、私は多分唱えられないでしょう。むしろ死刑にして欲しいと思うでしょう。しかしそれは遺族の感情でしかなく、それが正しいとは限らない、というのが私の考えです。
自分が賛成派ですので、否定派の方の意見は非常に驚かされます。ですが、色々な発見があってとても参考になります!
ご回答ありがとうございました!
No.15
- 回答日時:
基本的には賛成です。
ただ、囚人の中には濡れ衣によって逮捕された人もいると聞くので、本当に犯罪を行った者のみが死刑台にたつ世の中になってほしいと思います。
また、最近とみに死刑判決が多くなり、そのため拘置所のキャパの問題から、死刑執行の数も多くなっていると聞いたことがあります。こういう他の要因によって死刑が行われるのもどうかと思います。
あと、最後に思うのがスタンス。自分は今、被害者(やその家族)でもなければ加害者(やその家族)、死刑執行を司る拘置所職員ではありません。ので客観的、傍観的な立場からものを言っています。
しかし、被害者家族になれば死刑はより迅速に行うべきだという考えが強くなるであろうし、加害者になれば死刑なんて廃止すべきだと思うであろうし、また拘置所職員であるならば「裁判員制度と同じように、死刑執行人も成人国民の中から無作為に選び出して行うべきだ」と思うようになるのかもしれません。
わたしは、加害者への社会奉仕は反対です。
遺族が失ったものは被害者であり、被害者が失ったものは生きる権利=人権です。遺族に謝罪するのではなくて、本来は被害者に謝罪すべきものです。ですが、被害者は加害者が殺してしまった。そこで、加害者が被害者にできる最大の善行は、被害者が失った人権を返上する上で、自らの人権を捧げるのです。
だと友人は申しております・・・。
ご回答ありがとうございました!
No.13
- 回答日時:
基本的には賛成です。
識者とかは「人が人を裁いていいのか?」と言います。
ワタシは「いけないのか?」と返します。
すべてにおいて公正な神がいない以上、人は自分の罪を自分で裁かなくてはなりません。
No.12
- 回答日時:
死刑廃止論を嗤う
http://f26.aaa.livedoor.jp/~nanase/hitori/ht010. …
死刑について考える
http://f26.aaa.livedoor.jp/~nanase/sikei.htm
死刑廃止info! アムネスティ死刑廃止ネットワークセンター
http://homepage2.nifty.com/shihai/
やはり、死刑に積極的に賛成ですね。危険運転致死傷罪にも死刑導入を。
No.11
- 回答日時:
物事を自分に都合のいいように単純化して「○○は、××すればいい!」的に断言する風潮が強くなっているのをひしひしと感じる40代のおじさんです。
死刑問題で、常に登場するのが「人を殺したらすべて死刑」といった死刑原理主義みたいな考え方です。同時に、他の要素を一切考えずただひたすら「死刑は廃止」という死刑廃止原理主義のような考えも登場します。私自身は死刑廃止ですが、こういう諸般の事情も省みずに「全部○○すれば問題解決」的な発想では、なかなか物事の本質は見えてこないように思えます。死刑賛成反対の前に、まずそのことを考えるべきだろうと思います。
「人殺し」と一口にいってもさまざまなケースが考えられます。例えば、最近ですが何人もの女性が長期間監禁されていた事件がありましたね。食事も与えられず、日常的に暴力を振るわれ、中には死に至った女性もいました。もしそうした監禁状態の女性が、これ以上このままだと死んでしまうと思い、最後の力を振り絞って監禁している男を殺して脱出したとしましょう。そのとき、「人を殺したらすべて死刑」ということで女性を死刑にすべきだと思われるでしょうか?
人を殺すといっても、現行法では罪にすら問われず無罪となる場合があります。正当防衛、またカルネアディスの船板と一般に言われる緊急避難などですね。これらは「相手が死ぬか自分が死ぬか、いずれかしか選択肢がない」という状況での殺人は罪に問われないということを示しています。これらも死刑となってしまうとしたら、それは「そういう状況に陥ったら、その時点で絶対に助かる道はない」ということになってしまいます。
最近では、この他に「未成年者」の問題もずいぶんと取りざたされるようになってきました。「年齢なんて関係ない、人を殺したら死刑だ」という意見も多くあります。が、例えば未成年者による殺人の多くは、自分の親を殺すケースなのです。この場合、親を殺してしまった子供を死刑にして誰が喜ぶのでしょう? 被害者の遺族ですか? この場合、死刑にすることに何かメリットがあると思われるでしょうか。
この他、最近問題となってきているものに「安楽死」問題なども挙げられます。安楽死を望む人間を殺すことによって死刑になるとしたら、安楽死そのものが認められないということになります。
「○○はすべて××だ」というのは、すなわちそういうことを考えずすべて一緒くたにしてしまうことです。一つ一つの事件の事情はすべて違います。江戸時代、刑罰はすべて「何の罪を犯したか」によって(その事件の事情などは一切関係なしに)きっちりと決まっていました。明治になり、そうした制度から、それぞれの事情に合わせて量刑を考える方向へ転換したときに、「○○はすべて××である」式の考え方を捨て去ったはずなのです。
もし「人を殺したらすべて死刑」とするならば、死刑だけに限らず刑法そのもののあり方を方向転換しなければなりません。すなわち、「諸般の事情を鑑みて量刑を判断すべき」か、それとも「そうした事情は一切考えず、機械的に量刑を割り振るべき」か、というどちらを選ぶのか、ということです。
私自身は死刑廃止ですが、死刑容認が日本では多数を占めることもよくわかります。ただ、さまざまな状況などを考える想像力を持たない人間の叫ぶ「死刑!」の声には、耳を傾ける気にはなれません。どっちの考え方であっても、もっとも恐れなければならないのは、原理主義に陥ることだと思います。どうぞ幅広い目で見てください。
未成年者の犯行については非常に興味があります。
殺すと言っても理由は様々ですね。自己防衛もあれば欲望を満たすためといった劣悪な人もいます。これからどう動いていくのか非常に興味深いです。
ご回答ありがとうございます!
No.8
- 回答日時:
論文ご苦労様です。
論文ということですから、殺人とは、「殺人罪」ということで、自殺幇助や過失致死や正当防衛は含まなくていいんですよね?
自殺幇助は含まないと確認をした上でこのようなことを述べるのは失礼かと存じますが、森鴎外の高瀬舟がいつも心に引っかかります。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/691_1 …
要は、殺す動機や状況、遺族の感情も大切だと思うのです。
もし、自己の利益のため(ゴルゴ13など)や性犯罪などなら死刑だと思います。
しかし、相手を殺すのにある程度納得できる理由もあると思います。高瀬舟の話もそうですが、かたき討ちにも私は同情します。(法律上はもちろん犯罪者ですが)
ちなみに、死刑そのものについては、必要だと思います。
重罪には厳罰が必要です。そうでなければ、正直者が馬鹿を見ます。
どんなに極悪人でも、死刑が近づくと恐怖で人が変わるそうです。
終身刑では、この恐怖を感じさせることはできないでしょうから。
あと、質問とは外れますが、もし論文を書かれるのでしたら、死刑執行人の辛さも盛り込んではいかがでしょうか。彼らの精神的苦痛は計り知れないと読んだことがあります。
http://amor1029.exblog.jp/1754953
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