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享保の飢饉のときに、それまで禁止していた米商人による空米取引を幕府は公認したとあります。空米取引を調べると、「先物取引」とか「帳簿のうえで」とか「仮需要が発生」とかいう言葉があります。現物の米をやりとりしているのでなく、仮に米があるとして決算をしているとすれば、なぜそんなことをするんですか?そんな架空のようなやり方をわざわざするわけがわかりません。教えてください。要は、「先物取引」って何なのか知りたいかんじなのです。

A 回答 (4件)

 先物取引は、現在は「ない」物を売る人と買う人が必要です。

それぞれ「空売り」と「空買い」といいます。現在株式市場では「信用売り」「信用買い」といっています。

 買う人が物を持っていないのは当たり前ですが、先物取引では売る人も物を持っていないのです。

「現在は持っていないが、将来入手する予定のものを先に売ってしまう。」このような取引が、空売りです。

 空売りは、元々商品取引から生まれました。

 例えば、生産者が、お米を6月の時点で11月に引き渡す条件で値段を決め、売る契約をする事で発生しました。

 生産者にとって、豊作で値段が大暴落するようなことがあっても、6月の時点で決めた値段で売れますから、収入が確保できます。

 購入する側にとって、災害・凶作などで値段が高騰してもやはり、6月の時点で決めた値段で購入できますから、リスクヘッジになります。

 このように先物取引は、生産者・購入者双方のリスクヘッジが目的で発生しました。
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江戸時代は、武士の俸給は基本的に米でしたから、為政者として米価の安定は武士の収入金額の安定を意味し、政治の安定には不可欠でした。


吉宗時代に先物取引を公認したのは、この米価の安定確保のためにほかなりません。

先物取引は決済するまで現物を要求されませんので、価格ヘッジに使われます。つまり、参加者がいろいろな視点で市場に参加すれば、価格の根付は公正なものに収斂されるであろうという考え方です。
これと反対に、もし現物取引に限定していたら、参加者が限られるため、需要と供給のバランスが一方通行になって荒っぽい値動きになります。
現在の株式市場でも、暴騰、暴落がありますが、現物取引に限定されている銘柄については「値動きが荒い」と定評があります。
昔の例ですが、沖縄返還後に、米軍占領時代に当時の琉球政府の発行した切手が切手マニアの市場でとんでもなく高騰したことがありましたが、これなど供給が限られている現物取引のため、とんでもない値付けがされた事例ですね。
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先物取引は現物の引き渡しなく契約上の売買ですから色々取り決めはありますが現物取引とは異なる市場での架空の契約になります。



従って、悪質な場合、現物取引の時点までに行方をくらます事もあります。
リスクの大きい分、利幅も大きいので事情通の投資家には魅力があるのでしょう。

享保の飢饉の際に未公認であれば空売り、空買いが殺到して混乱が起こると予想されます。
公認すれば間接的に来年以降の米の収穫を幕府が保証する印象が生じます。

米相場は投機の対象でしたから心理的な沈静策として
公認したのでしょう。
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先物取引というのは売買契約を結ぶ際に、現物引き渡しを先に延ばすという特約を取交わすのです。

売る側は現物がなくても現金が先に入りますから、安く売っても引合います。買う側は将来確実に入手できる上、もし飢饉などで現物が手に入らないときにはそのそれを買い戻しを要求できます。それは決裁の日の相場で、飢饉があれば当然値が上がっていますから、飢饉でも損どころか利益を得ることができるので双方が納得できる取引きになります。
 ですから商人や生産者の間では広くこれが行なわれることになります。ただ、逆に豊作で値が下がると買手は損失を蒙りますが、先に安値で買ってあるのでその損失を補うことができます。
 消費者も不作のときも価格が安定するので歓迎できますが、商品に関する知識に乏しい消費者がこの取引に手を出すのは大変危険で、玄人筋のカモにされるおそれもあり、薦められる取引きではありません。
 幕府がこれを容認したのは英断だと思います。
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