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遺伝子組み換え作物はよくないのではないかという印象をもちがちなのですが、こちらで以前質問させていただいた回答の中にも、また別のところからの意見でも、遺伝子組み換え食物により、飢えている人々を救えるかも知れないという話が出ました。

それは例えば、作物が育ちにくい環境でも育つように遺伝子を組み換えて、飢えている地域でも作物を豊富に作れるようにするというものなのでしょうか?

どのような方法が考えられるか、教えてください。
参考サイトでも結構です。

宜しくお願いします。

A 回答 (7件)

こんにちは。



>それは例えば、作物が育ちにくい環境でも育つように遺伝子を組み換えて、飢えている地域でも作物を豊富に作れるようにするというものなのでしょうか?

農業生産性の向上という目的に対しては以下のようなものが挙げられると思います。

「環境や土地に合った作物の改良」
「災害や害虫に強い作物の改良」
「品質や取れ高の改良」
「育成に人件費の掛からない作物の改良」

例えば、気候に合わなかったり、砂漠や海の近くを耕地として使うには、耐寒、耐乾燥、耐塩害といった遺伝的機能を組み込む研究が成されています。また、災害や害虫に強い作物を作れば計画的な生産による市場価格の安定や、無農薬食品、労力の削減にも繋がります。また逆に、除草剤に耐えるような改良を施せば雑草だけを殺すこともできます。主な目的は量産、安定供給、コストダウンですが、品質の向上はもちろん、農業労働の軽減などが視野に入れられると思います。

純粋に農業生産性とはちょっと外れますが、商品価値の向上や、工業的には生産できない生物成分の抽出といった用途もあります。
真っ赤なりんごや真っ直ぐなきゅうりなどは消費者に良い印象を与えますし、以前、すずらんの遺伝子を組み込んだ青いカーネーションが父の日のプレゼントに売れたそうです。母の日は赤いカーネーション、父の日は青いカーネーションというわけですね。
遺伝子組み換えではありませんが、生物物質の抽出ではクローン羊のドリーや、大腸菌や豚を使ったインシュリンの生産が代表的です。ドリーというのは「αラクトアルブミン」というたいへん高価で栄養価の高いお乳を出すスーパー羊なんだそうです。これが量産できれば、たくさんの未熟児の命を救うことができます。インシュリンは、糖尿病患者にはなくてはならない医薬品ですね。

>遺伝子組み換え作物はよくないのではないかという印象をもちがちなのですが

そうですね。
品種改良なんてものは人類がこれまでに幾らでもやってきたことです。ですが、遺伝子組み換えといった未経験の技術ということになりますと、まず問題とされるのは食品としての安全性と、更に組み替え遺伝子の環境流出といった新たな問題が加わりました。そして、そこに当然のことながら倫理問題も絡んできます。如何なる事情があろうとも、このような問題の解決が蔑ろにされてはなりません。倫理問題であったとしましても、それは人類の未来選択に関わる重要な議論です。

>遺伝子組み換え食物により、飢えている人々を救えるかも知れないという話が出ました。

私も頻繁にこのような発言を目にしますが、バイオテクノロジーなどの新技術によって食料問題が解決できるなどというのは、やはり、やや楽観的過ぎると思います。
現在、世界では本当に生産が不足しているのでしょうか。確かに人口は増え続けていますので深刻な問題ではあると思います。ですが、いま飢えているひとたち、即ち「食料問題」のほとんどは「経済問題」であるはずです。その国に刻まれているのは戦争・独立の傷跡であり、根本的には「情勢不安」と「貧困」を排除しなければ食料問題を解決することは絶対にできません。これが実現したのち初めて、バイオテクノロジーのような技術提供は、その国が国際社会で自立するために役に立ちます。そのひとたちが欲しいのは、明日食べる食料と医薬品を買うためのお金であり、貧困を解決するのはバイオテクノロジーではなく国際協力です。食料を量産すれば解決できる、食料問題というのはそのようなものではありません。
ではここで、「遺伝子組み換え食品の安全性」と「食料問題」というものを対比させたらどうなるでしょうか。「技術の安全性」というのは、如何なる事情があろうとも単独で解決されなければならない問題です。加えて、遺伝子組み換え技術では実際の食料問題を解決することはできません。本末転倒ですね。
安全性の議論というのは、飽くまで単独の問題です。それぞれの問題の本質というものを取り違えますと、下手をすれば論議のすり替えを招くことにもなり、これはたいへん危険なことです。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。
お礼が遅くなってしまってごめんなさい。
とても詳しく考えさせられる内容ですね。
自分の考えがあまりに底が浅く恥ずかしいです。
また宜しくお願いします。
ご意見とても参考になりました。

お礼日時:2006/09/07 01:06

前回私が回答した方と同じ方でしょうか?食糧問題を解決するのに主役となるのは政治や保健であるのは確かです。

ただだからバイオテクノロジーは食糧問題に寄与できないというわけでもありませんよね。

>それは例えば、作物が育ちにくい環境でも育つように遺伝子を組み換えて、飢えている地域でも作物を豊富に作れるようにするというものなのでしょうか?

そうですね。ほかにも耕作できなくなった土地でも耕作可能な種を作ることだと思います。中央アジアなどでは連続的な耕作により、塩害干害で耕作不能となった荒地が多くあります。最悪の事態を考えると、こういった土地の農民は都市に流入しスラムを形成しやがてはテロに身を投じるといったことにもなりかねません。耕作できなくなった土地でも生育可能な作物があれば難民を救う以前に、難民の発生を阻止できる可能性があります。

では、これまで農業がなされていない土地について考えて見ます。農地に不適となる理由を考えると、干害、塩害、害虫、冷害、土地が痩せている(アンモニア不足)といったものが主な理由でしょうか?こういった理由で農業に不適な地であるなら遺伝子組み換えでそれを乗り越えることも一つの手だと思います。ただ遺伝子組み換え作物ができてもそれだけでは駄目で、ODA、国際支援などにより、その土地に農業を根付かせるのが必須となります。そのために必要な種は、収穫量が多い、作物を豊富に作れるようにするといった点よりも、悪環境に強く少ないながらも確実に収穫を上げられる、手間がかからず素人にも簡単に育てられるといった特徴を持つことでないではしょうか? こう考えるとこれまでの経済性を重視した伝統的な育種とは正反対な特長を求めることになると思います。

乱文・長文失礼しました。
ほかにもいろいろな方法があると思います。頑張ってください。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。
お礼が遅くなってしまってごめんなさい。
回答とても参考になります。
またよろしくお願い致します。

お礼日時:2006/09/07 01:07

質問の本題とずれますが・・・。


食品分野での遺伝子組み換えは悪い印象を持っている人が多いようにも感じますが、医療分野では抵抗無く自然と受け入れられつつあるように感じます。

ウロキナーゼ(血栓溶解剤)、インターフェロン、インターロイキン(抗ガン剤)、インスリン(糖尿病)、成長ホルモンなどなど。

これらを作るために遺伝子組み換え技術が応用されています。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。
お礼が遅くなってしまってごめんなさい。
医療分野でも活躍しているとは聞いてはいました。
そういう面で役立つならどんどん進んでほしいです。
参考になります。

お礼日時:2006/09/07 01:05

高濃度塩類ですが、海に近い場所でも・・という意味もあるでしょうが、別の意味が強いようです。



砂漠化の原因の1つに「化学肥料の過度の投入」という問題があります。
作物を育てるつもりで入れた化学肥料が地表面に高濃度塩類として蓄積しすぎてしまい砂漠化することが問題視されているようです。
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。
お礼が遅くなってしまってごめんなさい。
そういう問題もあるんですね。
参考になります。

お礼日時:2006/09/07 01:04

No.1の補足ですが、生産にコストがかかるとそれだけ出荷から卸市場、小売に行くまで費用が上乗せされ、商品価格が高騰します


そのコストがなくなれば、その費用を土地改善などにまわせて、結果的により多くの作物を取れるようにすることが出来ます
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。
お礼が遅くなってしまってごめんなさい。
とても参考になります。

お礼日時:2006/09/07 01:03

詳細までは知りませんが、高濃度塩類に耐えられるような植物の開発も研究されているみたいですよ。

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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。
>高濃度塩類に耐えられるような植物・・・

と言いますと、要するに海の水でも育つとか・・・?
どういう所でこのような植物が役に立つのかもわかると
大変ありがたいのですが・・・。

お礼日時:2006/09/03 18:54

今あるものは、害虫対策、低温対策などでしょう


それらのコストが減れば、それだけ安い金額で提供できますし

砂漠とかでは地質改善しないと、流石に難しいでしょうが
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この回答へのお礼

回答をありがとうございます。
一点確認させてください。

>それだけ安い金額で提供できますし

とありますが、どこがどこに対して何を供給するのでしょうか?
ごめんなさい、他意はありません。
まだまだ知識が足りずよくわかりません。
宜しければ教えてください。

ありがとうございます。

お礼日時:2006/09/03 18:52

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