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後期(10月)から古英語講読の授業を取ろうと思っているのですが、テクストは複数のエディションを用意しなければならないそうです。

「複数のエディション」とはどういうことですか? 
テクストの編者によって、句読点など違うことがあるそうなので、同じ作品の違う編者の本を集めればいいということでしょうか? 
それとも、写本が複数あって、写本ごとにテクストを用意しろということなのでしょうか。

そもそも、どうして複数のエディションが必要なのか謎です。
第2外国語の授業みたいに訳すだけとはわけが違うのでしょうか。。。

A 回答 (2件)

古英語と言えば、私が昔勉強した、伝説上の英雄アーサー王や、デーン人に勝利した七王国一つウェセックスのアルフレッド大王などを思い出しますね。



このような物語を大学で読まれるのでしょうか?

古英語は、アングロ人とサクソン人が使っていた言葉です。その話し言葉を記述した古英語には、現代英語には存在しないアルファベットもありますし、単語もそうです、というか現在もそのままで残っているものは多くはありません。語形変化もたくさんあり、また、語順も日本語のように比較的自由でした。ですから、例えば記述されたある物語を書き写す場合には、文字が異なったり、語順が変わったりすることが往々にしてありがちだと思います。

アルフレッド大王は、多くのラテン語の書物を古英語に訳させたので、現在残っている古英語の文献のほとんどは、アルフレッドの時代以降に書かれたようです。

編者が異なる場合はもちろん、同じ書物でも写本によって微妙に異なっていると思われます。こういう違いから、古英語はどのような特徴があったかということが逆に勉強になるので、大学では同じ内容でも複数の資料を準備せよと指示しているのではないでしょうか?

少しでもお役に立てば幸いです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
古英語の特徴を探る、ですか。なるほど。思いつきませんでした。
ラテン語からの翻訳だと、原文の構文に引きずられることもあるみたいですね。(といっても、原文は読めませんけど。。。)


>このような物語を大学で読まれるのでしょうか?

アルフレッド王の息子の時代に行なわれた訴訟に関する手紙なら読んだことがあります。あとはAnglo-saxon ChronicleとかBedeの教会史を読みました。
(上記の作品を読んだときは訳読中心で、教科書1冊をやれば済んでいました)

お礼日時:2006/09/17 23:47

>同じ作品の違う編者の本を集めればいいということでしょうか?



そういうことでよいと思います。エディション(校訂版)と写本との関係は一概には言えないのですが、一つのエディションは複数の写本を比較して写本ごとの異同などを一定の方針のもとに取捨選択して最終的なテクストを決定していくという作業を経ています。原写本が異なればテクストも当然ことなりますし欠落箇所をいかに埋めるか(or埋めないか)は編者の裁量によります。

どれかひとつ出版が新し目の校訂版の前文や略号表などを見ればその作品の過去の校訂版との異同や採用した写本の一覧などについて記述されていることがあります。

また、写本ごとの違いが大きく過去に研究者の間で議論になったことがあるような箇所は注釈でも取り上げていることがあります。まず、注釈付きのテクスト(Text with Commentary などと書いてあるもの)をひとつ見つけてそのなかで言及の多い版をもう1つ2つ選択するというのも校訂版選びの方法としてはよいかもしれません。

>どうして複数のエディションが必要なのか謎です。

この点は担当の先生に確認するしか理由はわかりません。でも、なんだか面白そうな授業になりそうですね。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
よく分かりました。
まず、新しそうなテクストを探してみます。(新しいといっても、数十年前~19世紀なんてこともありますが。。。)


そういえば、複数のエディションを使って古英語の読書会をしたことがあるのですが、そのときは「編者Aはここをコンマにしているけど、編者BやCはピリオド、編者Dはセミコロンにしている」という議論をしていました。
当時は「そんなのどっちでもいいじゃん」と思っていたのですが、そういうことって重要なのでしょうか。

お礼日時:2006/09/17 23:39

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