アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

日本で大きい蛇といえば、青大将くらい。
東南アジアなどに生息する大蛇に比べたら、ひよっこ程度のものです。
ですが、各地で大蛇伝説が多く残っているのはどうしてでしょうか?
伝説で毒をもっているものがほどんとないので、青大将がモデルなのでしょうか?
それとも外国から輸入されて伝説になったのでしょうか?
農耕民族と大蛇との関わりがあるのでしょうか?
(竜神と水ならわかりますが)
よろしくお願いします。

A 回答 (6件)

私は学もないので、人の受け売りか、体験談になってしまいますが……。



(1)日本独自の神話ではない(この項は平凡社『世界大百科事典』からのパクリ)
「竜退治」の物語は、古くオリエントに生まれ、アイルランドから日本までの広い地域に多様な変種をもって伝えられています(例えばペルセウス、ジークフリートなど枚挙にいとまがない)。そのパターンは、例えば次のようなものです。
「若者が名刀と犬を手に入れる。一定間隔で犠牲を要求する多頭の竜 (水の精、巨人) への犠牲として、ある王女がささげられることを知り、犬の助けを得て竜退治を試みる。竜が現れると、犬の援助を得て退治し、その王女と結婚する」。
日本神話の「八岐大蛇(やまたのおろち)」(素戔嗚尊)も、この話のパクリです。つまり、日本に大蛇がいるからこうした物語ができたのではなく、大蛇は竜のバリエーションでしょう。水を支配する水神(すいじん)は、竜・蛇・河童などの姿をとると信じられ、竜神信仰や蛇信仰となっています。

(2) 蛇と水田の記憶
子供のころ私は、ゴールデンウイークに田舎の親戚の家へ遊びに行ったことがあります。都市部ではレジャーシーズンという認識ですが、農村では農繁期なんですね。忙しいにもかかわらず歓迎してくれて、広い庭で遊んでいると、長い長い蛇がっ! しかし親戚の人は一瞬見ただけで、「それは毒がないよ」と笑っているのです。そいつがノタクリながら這っていくのを許していました。むしろネズミなどを食べてくれるそうです。
同じ日、今度は手に手に鎌や鍬(くわ)を持って血相を変えた、農作業姿の一団を見ました。叫びながら走り回っていたのです。「一揆か?!」と思いましたが、毒蛇が目撃されたそうです。彼らは、一目で毒蛇かそうでないかを見分けます。毒蛇が畦道(あぜみち)を越えて、こっちの田んぼ、そっちの田んぼと逃げ回るうちに、住民総出で大捕り物になったわけです。農作業の安全を脅かす毒蛇は、それほど恐ろしいものなのです。

太古の日本人も、こうした共通体験があったと思われます。外来の「竜」の話を「蛇」に変えれば、鮮烈でリアルなイメージを呼び起こしたでしょう。
素戔嗚(すさのお)神話では、(1)の「王女」は「くしなだひめ」、「犬」は「知恵」(酒を飲ませて大蛇を酔わせた)に当たります。「くしなだひめ」は「奇稲田姫」と書き、まあ当て字かもしれませんが、稲田の象徴と考えられます。この神話は、「水を支配する野蛮な大蛇から、稲田を守った」、「素戔嗚尊は稲田と結婚して、日本は豊葦原の瑞穂の国(稲が豊かに実り栄える国)になった」と解釈できるでしょう。
「神は細部に宿る」と言います。(1)で素っ気無く、素戔嗚神話は日本独自の神話ではないと書きましたが、細部には日本の神が確かに宿っているのです。

また、日本の大蛇伝説には、「竜退治」とは別系統のものももちろん多くありますが、ここでは省略しました……。
    • good
    • 2

稲妻という説もあります。

稲妻は、龍のごとく天から降りてきます。自然への畏敬もあったかもしれません。
    • good
    • 1

質問者さんが


「農耕民族と大蛇との関わりがあるのでしょうか?
(竜神と水ならわかりますが)」
と両者を分けておっしゃる通り、大蛇と龍は別の物です。

また西洋のドラゴン(竜)とアジアの龍も別物ですね。
ドラゴンはどちらかと言うと爬虫類のトカゲに羽が生えたようなもので、化け物や怪物・悪魔の化身の類です。
中国の龍はもっと巨大な、場合によっては全長数kmに及ぶもので羽はなく、雨や嵐をまとい天を駆けます。妖怪や化け物の類ではなく、龍神というくらいで神や霊獣であり、皇帝の化身で年に一度天に昇ります。
個人的には、嵐をまとって荒れ狂う竜巻や(名前からしてタツですが)、雨が降るたびに氾濫し暴れる広大な川が、その考えの元ではないかと思います。

日本の龍は元々中国から伝わってきた龍神(竜神)であり、それが土着の大蛇伝説と混じりあい結びつき、バリエーションの多い物になっています。

大蛇の話は質問者さんが「農耕民族と大蛇との関わりがあるのでしょうか?」と書いたとおり、農耕民族ゆえのものも多いでしょうね。
農耕民族にとっては、穀物を食い荒らすネズミを駆除してくれるものとして蛇は益獣であり、家に青大将が住み着くとその家は栄えると言われました。また狼は畑を荒らす鹿や猪を追い払い・駆除してくれるのでやはり益獣として敬われました(狼が人を襲った例はほとんどない)。
日本では昔から蛇神(へびがみ)や犬神(いぬがみ)・大神(おおかみ)と呼ばれ敬われるのはその為でしょう。つまり蛇や狼は神(または神の化身)です。
これは狩猟民族や牧畜の文化では、蛇や狼が悪者にされたのとはまったく正反対ですね。

ただし、その姿やネズミ・ウサギまで丸呑みにする食餌の異様さ、マムシなどの毒があるものもいるというイメージから、巨大な蛇がいればそれは恐怖の対象にもなったのでしょう。
神格化された蛇と、恐怖のイメージである蛇が結びつき混じりあったものが大蛇の伝説でしょう。
つまり「龍神と水」のような関係の水神ではなく、大蛇は水とは関係ない森や山に住む恐怖の対象という感じです(大抵、大蛇は山の穴に住んでます)。
もちろん各国の大蛇の伝説も、神である龍とは別の話で、恐怖のイメージの方から出来た「巨大な蛇=怪物」というものですね。

それが前述の通り、土着のお話が後に中国の龍と混じり、バリエーションのある面白いお話が各地にあるという事でしょう。
    • good
    • 1

ラーミアもそうですけど、下半身が蛇という女性の伝承が多いと思います。


蛇のイメージからくる、陰湿、執念深い感じが女性を思わせるのでしょうか。
蛇のほかにも、魔性を思わせる動物、猫に化身するのは、女性です。
魔性のすごさを大きさで現したのではないでしょうか。
    • good
    • 1

 大蛇が多くないからこそ、大きな蛇の話が伝説になったんじゃないんですか?


もしそこら中にいたら、あまりに日常的すぎませんか?
 素朴な意見ですみません。
    • good
    • 1

 古代の海人族は、ポリネシア系の海洋民族だとする説が有力です。


 彼らが、東南アジア方面から渡来したのであれば、大蛇伝説が残っていても不思議はないでしょう。

 また、三輪山の神などとして大蛇が祭られている神社は多くあります。これも、現在の信仰が、東南アジア方面から伝播された文化から影響を受けていると見ることができます。

 問題は、日本の政治的な主導権を持たない(奪われた?)海人族系の文化が、なぜ今まで存続しているのか? ということでしょう。
 大和朝廷の成立とその後の征服戦争となにやら因縁がありそうで、諸説ある模様です。といっても、もはや証拠のないことですが・・・
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!