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小学生の頃からずっと疑問に思っていたことがあります。ヘリコプターで同じ場所に静止した状態(といっても浮いてますが)でいると、地球は自転しているので一時間、二時間すると地上は違う場所になっているのでしょうか? 一日経ったら世界一周!?…そんなばかな…そう思っても理由が分かりません。ご存知の方、こんな僕に平たく教えて下さい。お願いします。

A 回答 (13件中1~10件)

こんばんは。



物体が運動する(正確には速度が変化する)には力が必要です。
逆に、物体に力が働くと、物体は運動を始めます。

A.地面に止まっているヘリコプターは地球の引力を受けているのに
なぜ地中深くに落ちないのか。
それは地面から引力に対抗する力を受けていて、その2つの力が
釣り合っているからです。

B.空中に止まっているヘリコプターは地球の引力を受けているのに
なぜ地表に向かって落ちないのか。
それは空気から揚力を受けていて、その2つの力が
釣り合っているからです。

ヘリコプターを支えるものが、地面か空気かというだけで、
AとBはほとんど一緒です。
だからヘリコプターは地面の上にたたずむのと同じように
空気中でもそこに停止しているのです。

○本当は、Aの場合もBの場合も、それぞれの2つの力は
まったく正反対の釣り合った力ではありません。
ごくわずかのずれが、地球の回転軸方向の力となり、それにより
ヘリコプターは地球と一緒に自転しています。
このような回転運動の中心方向への力は、回転運動をするときには
必ず必要な力であり、向心力といいます。

○ヘリコプターが、その場所で、振り子運動のような運動をしている場合は、
ヘリコプターの「向き」は、私たちから見て変化します。
これは地球の自転によって生じる「見かけの」力が働くからです。
振り子の振動面は一定の方向を保とうとしますが、
地球の自転により地面が回転するので、その地面にいる我々から見て
ヘリコプターが回転運動をするように見えてしまうのです。
この力を、転向力とかコリオリの力といいます。

ヘリコプターの位置がどんどん動くことはなくても、場合によっては
向きが変化することはある、と言ってよいと思います。

それでは。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
> ヘリコプターを支えるものが、地面か空気かというだけで、
> AとBはほとんど一緒です。

この説明は平たくていいですね。
自分でも空気を水と想定してみました。
浮いているヘリコプターも水槽の中の金魚ということですか。
…あ、これも良い表現だと思いません?

お礼日時:2002/04/13 04:41

どうも。



参考URLの先生のタネ本は、
小倉義光「一般気象学」(東大出版会)でしょうかね。
この本の147ページに、同じ問題が出されています。
この本では、確かに、東西方向への運度に対する
コリオリの力の「水平成分」と「垂直成分」の議論がされており、
その点では、笑われるのは勉強不足の私の方です。
どうもご指摘ありがとうございました。
垂直成分は、重力加速度に比べて微小なので、
大気運動論では無視しているようですね。

ただ、数学に弱い私が今一つよく理解できないのは、
この本では、南北方向への運動に働くコリオリの力の導出に、
近似などを使って、結論的に同じ式 2Vωsinφ  を得ていますが、
例えば 山本義一「気象学概論」(朝倉書店)91ページ~のような
地面の回転をもとにこの式を導出するほうが、オツムの弱い私には
スッキリするのですが。いい歳なのに、未熟者で困ったものですね。

コリオリの「力」を「加速度」として表現するのは、回答NO.10で私が、
>コリオリの力(この場合は加速度)の式は、
と述べているように、一般的なのでは、と思います。

振り子の運動と、ヘリコプターの運動の本質的な違いがよくわかりません。
振り子のおもりを動かす力は、重力と糸の張力です。
ヘリを動かす力は、重力と空気の揚力です。
もし、すごいテクニシャンのパイロットがいて、
ローターの揚力を振り子の張力のように変化させる操作ができれば、
ヘリはフーコーの振り子と同じ割合でその振動面を変化させるような
気がするのですが。現実にはとても無理でしょうけれど。

フーコーの振り子の振動面を変化させる力は、
やはりコリオリの力とみて間違いはないのはないでしょうか。
単純に、極で考えれば、
保存される振り子の振動面に対して地面が回転するため、
見ため上振り子の振動面は1日に1回転していくように見えるのですが、
これは、運動するおもりにコリオリの力が働いたためと考えても良いのでしょう。
もし、振動面の「保存」以外に、別途「コリオリの力」が作用するなら、
振り子の振動面はごく僅かでも、1日に1回転以上しそうですが、
そんなことはないですよね。
中緯度の場合の定量的な議論になると、一気に自信がなくなりますが。

話がだいぶ専門的な内容になってしまったかも知れませんが、
ともあれ、私が、一番最初に回答NO.5で書いた、
 >○ヘリコプターが、その場所で、振り子運動のような運動をしている場合は、
 >ヘリコプターの「向き」は、私たちから見て変化します。
 >これは地球の自転によって生じる「見かけの」力が働くからです。
 >振り子の振動面は一定の方向を保とうとしますが、
 >地球の自転により地面が回転するので、その地面にいる我々から見て
 >ヘリコプターが回転運動をするように見えてしまうのです。
 >この力を、転向力とかコリオリの力といいます。
という内容は、充分妥当なものであると思っています。
定量的な議論での弱さはありますが。

それでは。
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  参考URLの二番目の問題11)とその解答を見て下さい。
 
  >コリオリの力の鉛直成分= ……
  >コリオリの力の水平成分= ……
 
  こういう式が出てきて、鉛直成分が「0.332N」であるので、つまり、わたしが、接平面への投射成分とした、sinφ でない方の垂直成分 cosφ に対応する成分の値が、0,332N であるので、ある人の体重が、「約33.9g軽くなる」と記されています。これは、東西方向に走る電車のなかでのコリオリの力の作用結果で、垂直成分が出ています。垂直成分は、一笑に付して戴いても構いませんが、このページの問題解答では、確かにあるようです。
 
  なお、問題10)を見ると、フーコーの振り子の回転角度が、緯度φで、
  2πsinφ であることが示されています。
 
  北極、南極では、360度回転であることは明らかで、しかし、赤道では、地球の自転の結果0度になるということは、緯度φでは、回転角度はどうなるのか、考えていたのですが、振動面の制限三次元的回転を、頭のなかでイメージできませんでした。曖昧なことを書いたことをお詫びします。
 
  なお、コリオリの力を、「2Vω」と書いているのは、これは加速度だけを考えていたので、力にするには、ヘリコプターの質量をmとして、「2mVω」としなければなりません。ヘリコプターの質量は決まっているので、加速度だけを考えていたのですが、「コリオリの力」というには、不正確でした。
 
  (参考URLの第一は、Google のものです。参考URL2が、必要なURLです。Google は、参考欄に、URLがうまく収まるように入れただけのものです)。
 
  >参考URL2
  >http://sho4.fnd.muroran-it.ac.jp/kougi/
   2000/2000tikyuukagaku2-exercise-kaitou.htm
  

参考URL:http://www.google.com/,http://sho4.fnd.muroran-i …
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たびたびどうも。



コリオリの力が、上下方向成分を持つというのは初耳で、
私が今まで学習してきたこととはかなり異なるのですが、
だからといって検討しないのは真に科学的な態度とは言えないので、
一笑に付さず、少し時間をとって考えたいとは思いますが・・・

>地球上の或る一点の「接平面」を考える時、
>この接平面に物体の運動が「束縛」されている場合
とありますが、特に束縛されていない場合はどうなりますか。
例えば、上空500hPa等圧面での地衡風を考えるとき、地衡風とは、
一般に気圧傾度力と転向力(コリオリの力)との釣り合いの風ですので、
東西方向に風が吹くとき、転向力が上下方向成分を持つとすると、
特にその効果が大きいと仰っている低緯度地方において
高気圧や低気圧周辺の等圧面は、大きく南北方向に傾きそうな気がしますが・・・

もしかして、エトベス効果と混同されてはいませんか。
エトベス効果は、自転に伴う遠心力に関係した効果で、
自転に伴う「地面の回転」に関係したコリオリの力とは、
少し次元の異なる議論です。

エトベス効果とは別に、
仰るようなコリオリ力の上下方向成分が もし存在するなら、
東西方向の運動による重力の見ための変化を議論するときに
かならず考慮しなければならないと思うのですが、
浅学にして、いまだそのような議論には遭遇したことはありません。

では。
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  なるほど、頭がぼけていると記して置いたのは適切でした。事実ぼけていました。従って、伏してお詫び申し上げます。ただ、貴方様も、「コリオリの力」を正確に理解されていなかったようなので、半分ほど伏します。この点で、「お詫び申しあげます」。
 
  地球上の或る一点の「接平面」を考える時、この接平面に物体の運動が「束縛」されている場合、南北方向での運動は、北向きの運動に対し、東向きに、2Vωsinφ の大きさのコリオリの力が働き、東向きの運動に対しては、南向きに、2Vωsinφ の大きさのコリオリの力が働きます。
 
  同じことのように聞こえますが、実は、東西方向の運動の場合、コリオリの力の大きさは、「2Vω」なのです。方向は、南向きに、(π/2)-φの高度に向けたヴェクトル方向に働きます。地表の接平面に運動が束縛されている場合、この天空南向きへのコリオリの力の地上接平面への投影成分が、sinφ となるので、見かけ上、地球上の接平面では、コリオリの力は、2Vωsinφ になるのです。実際は、東西運動の場合、大きさは、2Vωで、東向きの運動では、南向きの天の方向へ、反対に、西向きでは、北向きで、地面のなかに向けて力が働きます。
 
  南北と東西のあいだの方向の運動は、ヴェクトル積の一方のヴェクトルの成分分解が可能なので、南北運動と東西運動に分けて、コリオリの力を計算した、そのヴェクトル合成を取ればよいので、コリオリの力の働く、接平面での方向は、物体の運動方向と直交する右側で、北方向への運動から、東へと回るにつれ、力のヴェクトルは天を向いて行き、東方向で、地上から(π/2)-φの角度の高さになり、そこから、南の方向へと運動方向が回ると、段々高度が下がって来て、南向きの運動で、接平面と同じ平面にあり、ここから西方向への運動と回転すると、地面のなかに向かう力の方向ということになります。
 
  従って、東西方向への運動と、南北方向への運動は、ヘリコプターについて言っているのなら、東方向は、天へと向かい、西方向は、地面のなかへと向かので、東西と、南北では、コリオリの力は、当然大きさが違って来るということになります。気象学で、2Vωsinφ を使うのは、対象の運動空気が、接平面に束縛されているという前提があるので、そうなるのでしょう。
 
  そして、φ=0度の場合、つまり、赤道上では、接平面への投影はゼロになりますが、東向きの運動は、天頂への2Vωの力となり、西向きへの運動は、地球の中心への2Vωの大きさとなるということです。
 
  これで宜しいですか? 貴方の主張とは食い違う点があるのですが、確認できますか。これも、もう頭がぼけているので自信なしです。
 
  なお、フーコーの振り子は、「振動面」があり、角運動量の保存法則で、振動面を維持するので、みかけ上の回転運動をするのです。これは、コリオリの力の作用と言ってもよいですが、実際は、重力によって束縛された運動で、コリオリの力+重力で、地上では、見かけ上、振り子が24時間で1回転するように見えるのです。赤道上でも24時間で1回転しているのですが、その1回転は、接平面に垂直な方向が1回転で、この方向は、地球の自転と共に1回転し、見かけ上、回転が起こらないように見えるのです。
 
  ヘリコプターを「振動面」での束縛なしに往復運動させれば、その速度Vの大きさや運動振幅次第で、24時間で1回転未満の場合や、24時間で2回転3回転の場合など、Vと振幅次第で、色々なことになり、フーコーの振り子の運動とはまったく異なる運動になります(ヘリコプターがある高度にある場合は、上下運動も起こるのです)。フーコーの振り子は、「振動面」が角運動量保存法則で、重力の干渉を受けない面で保存されるので、24時間で1回転するのです。
 
  >どんどん(東ではなく)西向きにずれていくような気がするのですが。
 
  これは、その通りです。東にずれて行くのは、ヘリコプターから見て地球の方で、地球から見ると、ヘリコプターは西にずれて行くでしょう。(これは、コリオリの力が、垂直方向への上昇運動の場合、西向きへと働くことからそうです。南半球でも、同様に、西向きへのずれです)。
    
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どうも。



ヘリコプターが「振り子のような運動」をする、というのは、
確かに誤解を招く書き方だったかも知れません。申し訳ありません。
私が表現したかったのは、
(振り子のように)行ったり来たりの往復運動を繰り返す、ということです。
フーコーの振り子の要点は、
糸やワイヤーでぶら下げられている、ということではなくて、
「運動をする」ということです。
ヘリコプターをワイヤーでぶら下げる必要はありませんね。

運動しないとヘリの向きが変わらないような気がして、
(極で真上のみにジャンプしても、コマみたいな「回転の勢い」が
 保存されるので、ジャンプした当人の見ための向きは不変ですよね)
フーコーの振り子のイメージから、このような表現としてしまいました。

「第三者」ということで、適当なwebページがないか少し検索してみました。
ポイントは、
・コリオリの力が、物体の運動の方向によらないことを明記したもの
・フーコーの振り子とコリオリの力との関連について述べたもの
・誰から見ても分かりやすく書いてあるもの
・できれば、なるべく公的な機関のもの
以上の4点を全て満たすようなwebページは、
残念ながらまだ発見していません。すみません。
でも、私が見た限り、コリオリの力が物体の運動の「南北成分」に対して働く、
としたwebページは、今のところ皆無です。

そして、どの教科書あるいはwebページを見ても、
コリオリの力(この場合は加速度)の式は、
物体の速さをV、地球の角速度をω、その場所の緯度をφとして、

 2Vωsinφ

と表されていて、この式には速度の東西南北のファクターは入りません。
いろいろな物事に造詣の深いstarfloraさんなら、ご了解頂けると思うのですが
いかがですか。

前に回答なさっていた皆さんが、自転の影響がない、ということでしたので、
わずかな往復運動をしていれば、自転の影響が出るかなと思って
(あまり本質的な議論ではなかったかも知れませんが)投稿した次第です。
その点では、starfloraさんの仰るように、
わずかな上下運動でも地球の自転の影響が出るわけで、
重要なご指摘だと思います。

ただ、上下運動による見ためのヘリコプターの運動の向きは、
地球の自転方向が「西から東」ですので、
どんどん(東ではなく)西向きにずれていくような気がするのですが。
この点ご教示頂ければ幸いです。

では。
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  議論をするのではなく、妥当なことを確認するために、最小限のことを述べさせて戴きます。
 
  「コリオリの力」について述べているわたしの言葉は、十分妥当なはずだと思惟いたします。
 
  それでは、「フーコーの振り子」とコリオリの力は無関係か。そういうことは述べていないはずでございます。述べたことは、「フーコーの振り子」は「回転運動量保存法則」に従っているということです。「角運動量保存法則」と言えばよかったのかも知れません。
 
  1)ヘリコプターが「振り子」のような運動をするとは、どういう意味なのでしょうか? という基本的に、「現実を考えているとは思えない」、机上の想像にわたしも惑わされたので、お尋ねさせて戴きます。どうやれば、そんな運動が可能になるのでしょうか? ヘリコプターを巨大なワイヤーで吊るし、振り子のように振動運動させるのでしょうか?
 
  2)「フーコーの振り子」が、回転運動するのは、わたしが述べている「南北方向」への運動の結果だと思惟いたします。ある瞬間において、振り子が運動を開始した時、その運動平面が、仮に「東西」であったとしても、地球の自転により、この「運動平面」に、南北運動の成分ができてくるのです。「コリオリの力」は、この南北方向の運動に作用するのです。「東西方向」の運動には、コリオリの力は、働かないというか、作用がゼロなのです。
 
  そうではないのでしょうか? 振り子が振幅ゼロなら、東西南北はありません。しかし、振れている限り、赤道で東西方向に振っているという例外を除けば、地球の自転と共に、振り子の振動面は、南北方向の運動成分を持つのです。これにコリオリの力が働くのです。北極、南極であっても、振り子が振動する限り、それは、南北方向の運動となるので、それに対し、コリオリの力が働くのです。南極でも北極でも振幅のない振り子に、コリオリの力は働かず、振動があれば、それは必ず、南北方向への運動があるということなのです。
 
  とはいえ、わたしも頭がぼけて来ている年齢なので、まったく間違ったことを述べ、考えているのかも知れません。自分が完全だと言うような驕りはありません。どなたか、第三者の方の納得の行く判断あるいは説明で、わたしが述べたことが間違いであるというのなら、考え直し、貴方様には、伏してお詫びを申し上げたくも思います。
  
  間違いを指摘してください。すでにわたしの頭は、本当にぼけてきていますので、自分でも分からないのです。従って、もう「自信はありません」。
   
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どうも。



NO.6とNO.7の人は、
長々とコリオリの力の「南北方向」の話をなさっていますが、
何か誤解なさっているのではと思うのですが
コリオリの力は「南北」だろうが「東西」だろうが強さが変わらないのでは
ありませんか。(緯度による差はありますが)

上野の国立科学博物館(?)に巨大なフーコーの振り子があり、
振動していましたが(子供の時に見た)、
もしNO.6・7の人の考えが正しければ、
フーコーの振り子の回転する割合は、(「南北」の時にコリオリ力が働くので)
「南北方向」に振動するときと「東西方向」に振動するときでは違うはずですが、
私には同じに見えましたが?

自然科学では、理屈も大事ですが、まずは実験や観察の結果が重要です。

コリオリ力は、地球の自転により、その地点の地面が、
その面に垂直な軸に対して回転する性質を持ってしまうことによって生じる
見かけの力です。
極ではその回転は地球の自転の量と一致し、最大になります。
赤道では、軸に対する回転はないので、ゼロになります。

コリオリ力の働き方は、緯度による差があるだけで
運動する物体の「南北」「東西」といった方向には関係しません。

フーコーの振り子の振動面が変化する原理は、
振り子の運動方向に対して、例えば北半球では常に右向きに、
緯度によるある一定の見かけの力(コリオリの力)が働いているとすることで
説明できます。

フーコーの振り子とコリオリの力には密接な関係があります。

では。
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  >ヘリコプターで同じ場所に静止した状態(といっても浮いてますが)でいると
 
  「同じ場所に静止した状態」というのは、どういう状態なのか、という定義が必要になります。この場合、地球の自転運動によるずれのことを考えておられるので、ヘリコプターで(垂直に)空に舞い上がり、その状態で、「前後左右の平行移動運動」を、ヘリコプター自身はしないで「静止」する状態と考えます。振り子のようにヘリコプターが運動すれば、というのは、「静止していない」ということになります。
 
  この問題の場合、ヘリコプターで、どこまでの高度まで上がるかが関係して来ます。浮いているだけで、地上0.01cmの位置だとかだと、高度による影響はありません。しかし、次の影響はあります。
 
 
  1)まず、地上から離陸して空中にヘリコプターが浮かぶと、「風がある」場合、ヘリコプターは風に流されます。最初、ごく少しの風なら、影響を受けないように見えますが、長い時間風に晒されていると、少しづつ、風の運動エネルギーが、ヘリコプターに移動して来て、風と同じ向きにヘリコプターは移動し始めます。
 
  地球上の風は、色々な向きに吹いており、時刻によって、場所によって、また季節・気候・気象によって、どんな風がどのぐらい吹くかは違っています。従って、場所や時期によって、風によって流される効果は違ってきます。
 
  ヘリコプターが、東西方向に流される場合、これは流されるだけで、ヘリコプターには、風の力が加わるだけです。しかし、南北方向に流されると、違った力が(見かけの力が)加わります。No.5 の人は、何か誤解して使っていますが、「コリオリの力」が働きます。コリオリの力は、振り子とかに起因するのではなく、「運動量保存の法則」から、円盤とか球体の表面などを、回転方向に垂直の方向に進む時、回転物体から、運動量を与えられない限り、垂直方向に運動する物体は、そのまま進んで行き、その結果、円盤や球体の表面にいる人や、表面の座標系からすると、直進している物体が、「回転に似た運動しているように見える」現象で、この「見える」理由として、「コリオリの力」が働いて、運動をさせているのだと説明するのですが、これは「見かけの力」で、実際には、力など働いていません。
 
  南北方向にヘリコプターが、風の力から得た運動エネルギーで直進すると、コリオリの力が働き、北半球だと、南に向けて進むと、見かけ上、西の方向にも進んで行っているように見えます。つまり、南西方向に進むように見えます。北の方、つまり赤道の方へ向かうと、見かけ上、東の方向にも進んでいるように見えます。つまり、南東方向に進むように見えるのです。(台風は、上から見ると、北半球では、反時計回りに中心に向け回転していますが、これはコリオリの力によります。南半球では逆向きです)。
 
  風の向きは色々ですから、ヘリコプターが得た、運動の方向エネルギー(というか、運動ヴェクトル)は、必ずしも真北向きとか、真南向きとかは、まずありませんから、東西向きの方向に流されつつ、南北東西に見かけの運動をするということになります。
 
  話が複雑ですが、要するに、風があると、どの方向か分かりませんが、風に流されてヘリコプターは移動して行くと言うことで、その際、南北向きの運動には、コリオリの力が働いて、見かけの東西向きの運動になり、全体が合成されて、ヘリコプターは、風がある限り、ある地点から舞い上がっても、やがて、移動して行くという話です。風任せに流されるということです(ヘリコプター自身が、左右平行運動を自分で行わない場合です)。
 
 
  2)次に、ヘリコプターが、或る高さに舞い上がり、そこで静止するとします。この場合にも、上に述べた風の力で、ヘリコプターは移動します。それ以外に、高い所に昇るほど、影響がはっきりと出てくるのですが、垂直向けでの「コリオリの力」に当たる、見かけの力が作用します。
 
  原理的に、コリオリの力と同じで、運動量保存の法則から出てくる見かけの力です。ヘリコプターが高く舞い上がって静止すると、風がまったくない場合でも、東向きの運動をします。(これは、北極点及び南極点だけは例外ですが、地球上のどの地点の上空に舞い上がって静止しても、大きさは色々ですが、常に東向きに作用します)。
 
  従って、まったく風がない場合は、段々、舞い上がった地面の地点とヘリコプターの位置はずれてきて、ヘリコプターの高度によるのですが、何日か、何ヶ月か、それ以上かで、段々ヘリコプターは東向きに地球を一周して、元に戻って来、更に、東へと進みます。
 
  つまり、地面から舞い上がって、空中で静止し、以降は、下に落ちないように揚力だけを発生させて、空中に「静止」しているヘリコプターは、風の力によって流されて移動して行き、その時、南北方向への移動成分には、コリオリの力がかかって、見かけの運動で、東西方向の運動が出てきて、また、舞い上がった高さによって、これも見かけの力で、ヘリコプターは東の方向に動いて行くということになり、全体的に見ると、風がなく、舞い上がる高度がゼロに近い場合は、ヘリコプターはその地点に留まるが、風があったり、舞い上がる高度がゼロでない場合は、舞い上がった位置から移動して行くということです。
 
  風の力の場合は、風向き次第。舞い上がった高度の影響の場合は、東の方向で、両方が合成された運動を行うということです(舞い上がると、東の方向に運動するのは、まさに、近似的な回転軌道で、地面の方が早く移動するので、西に動く地面から、ヘリコプターが取り残され、見かけ上、東に動いているように見えるのです)。
  
--------------------------------------
 
 「コリオリの力」は、「運動量保存の法則」から出てきます。「回転運動量保存の法則」から、「振り子の振動面が変化しない」(フーコーの振り子の原理)や、回転している物体の軸方向は変化しない(ジャイロスコープの原理)などが出てきます。しかし、「コリオリの力」は、回転運動量保存の法則とは関係ありません。
  
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
なるほど、勉強になりました。
ヘリコプターの話一つとってもいろいろな法則が使われるんですね。
僕ももっと理解できればよかったのですが…物理を勉強した後でまた読んでみますね。
質問してよかったです。

お礼日時:2002/04/13 04:45

皆さんがおっしゃっている通りですが、ちょっと別の視点で考えて見ましょう。


地球は赤道付近で、秒速460m(時速1700km)位の速さで自転しています。
空気も同じ速度で自転しています。ヘリコプターが空中に停止していても、この自転する空気(秒速460mの猛烈な風)に押し流されて地球と一緒に回転してしまうはずです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
なるほど、ここでは実際の停止ではなく、地球外から見たヘリコプターの停止を仮定して言っているのですね。

お礼日時:2002/04/13 04:06

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