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今、郵政民営化について勉強しています。

そこで、郵政民営化についての問題点で、以下のようなものがでてきたのですが、いまいちよくわからないのでご回答願います。

『郵政民営化後も、政府出資が残るために「暗黙の政府保証」がおこり、資金量が膨張、集中する。

リコールフッティングによって最終的に条件が同じになったとしても、移行期間の長さが公社側に優位に働くことも考えられ、「駆け込み肥大化」が懸念される。』

とあるのですが、この「駆け込み肥大化」とはどういうことですか?
政府が保証してくれるからみんな郵貯に貯金しようというころでしょうか?それはなぜ問題なのですか??
また、リテールフッティングまえは、郵貯はどのような「税制面での優遇」をうけているのですか?

また、民営化することで資金が民間に流れるとはかぎらない、と主張している人がいますが、この根拠はなんでしょうか?

A 回答 (1件)

用語が混乱していますが「イコールフッティング」です。

民間金融機関と郵貯銀行、簡易保険会社を全く同じ条件にするという意味です。

まず最初の「暗黙の政府保証」ですが、移行期間中に政府出資が残るために、預金者は「何かあれば政府が面倒をみてくれるだろう」と期待します。そのため、実質的に民間より信用が高くなります。このときに金融不安などが起これば、郵貯に預金が集まってしまいます。

次の「駆け込み肥大化」ですが、移行期間中は上記の「暗黙の政府保証」や、税制等の優遇(政府資産だったので固定資産税を払っていない、預金保険の保険料が免除されている、実質的に利子補給を受けているなど)があるため、民間より有利な商品を発売することも可能です。また、預金枠も1千万円までとされていたものが撤廃されると、さらに資金が集まることにもなりかねません。こうして、暗黙の政府保証等がついているうちに、業務を拡大してしまうと、さらに資金量が膨らむことになります。

実は勘違いしている人が多いかもしれませんが、郵便貯金は1千万円が上限でした。これを政府が実質的に保証してきたわけです。しかし、預金保険によって民間金融機関でも1千万円は保証されているので、実質的に同じだったわけです。他の条件もありますが、こういったことで民営化されても資金が減るとは限りませんよね。

郵貯に資金が集まることが何故問題かといえば、「市場が歪む」からです。いまでも郵貯簡保で300兆円の資金を運用しています。政府がこれだけの資金を運用している国は、資本主義国ではありません。民間金融機関と異なり、郵貯には運用能力も無いので、国債や政策金融機関などに資金を回していたわけです。国民生活金融公庫や中小企業金融公庫などは、審査が簡易で利息も安く、簡単に貸してくれますが、焦げ付きが多いし利息だけでは穴埋めできないので郵貯に返済できません。これを毎年税金を投入して穴埋めしていました。利息とか貸付基準が市場の動きとは異なるところで決められ、他の金融機関もこれに引っ張られるわけです。
また、仮に民営化されて、300兆円もの資金が一般の市場に流入してきたら大混乱となります。
こういった事情から、郵政民営化の際には「徐々に資金量を減少させること」と「民間金融機関との競争条件が同一化した後に、事業に対する規制などを外す(イコールフッティング)」が重要とされていました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます!
すごくよくわかりました。
さらに勉強してみたいと思います!!

お礼日時:2006/10/24 18:49

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