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法学の世界では「蓋し」を「なぜなら」の意味で使っているみたいですが、これは誤用が定着したものだと聞きました。
世間一般には「蓋し」を「なぜなら」の意味で使うことはないのでしょうか?

A 回答 (3件)

「けだし」は、ご存知のように「推量するに」「想像するに」「たぶん」という意味合いの強い『思う』という意味です。



良く使われる言い回しで「けだし名言である」などというのがあります。
直訳すれば、「私は推量するのだが、たぶん名言だろう」という意味になりますが、「たぶん、名言だろう」と比較した場合、
「けだし」には推量と言いながら明らかに【強い意向】も同居しているように思います。

ですから、法律の分野に限らず論理展開の過程で接続詞的に使われた場合、必然的に【理由】を表わす結果となるのではないでしょうか。
「無理を言ってはいけない。けだし、そのような要求には添えないだろう。」
「そろそろ出かける準備をしておこう。けだし、雨も小降りになることだろう。」
これらは文として成立すると思われますが、この「けだし」を「なぜなら」と解釈することによって文意が変化することは殆んど無いと言って良いでしょう。

司法の世界においては(おそらく)「漠然と何かを思う」という内容が明文化されることは一般的ではなく、
結果として、「推量する根拠」として殆んどの場合「法律的解釈」が裏付けとして存在し、それゆえに【推量する】という意味で「けだし」が使われた場合であっても、推量される内容が法律的解釈と同義である傾向が強いのではないか、と思います。
法律(的解釈)はある事柄に意味や判断などを付与するものだと思うので、結果として『なぜなら』という接続詞を使ったのと同様の結果がもたらされる場合が多い、ということではないでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
とても参考になります。
#3さんのご指摘に加えて、司法試験で、始めから「蓋し=なぜなら」の意味で論文で用いてる人も結構いる(某受験指導校がなぜなら蓋しを広めた?)みたいですから、後者の場合にはテクニカルタームといったら言い過ぎなので法曹界・司法試験受験界のスラング・誤用なのかなと思いました。

お礼日時:2006/10/18 17:19

「なぜなら」ではないですね。


思い込みでしょう。
例に合わせれば合うというのと、実際に正しいとは別のことです。

あなたの挙げた例を、「けだし」を辞書で引いたものと、比べてくださいね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

http://homepage2.nifty.com/misoshiru/yougo.htm
ネットで少し検索してみましたが、↑のHPでも、法律の世界では「蓋し」を「なぜなら」の意味で用いることがあると書かれていますので、私だけの思い込みではないと思います。
それにもともと法律業界のスラングというか「誤用」なので辞書には載ってないと思います。

法律の世界はともかく、世間一般では「なぜなら」という意味はないようですね。ありがとうございました。

お礼日時:2006/10/17 18:32

『「蓋し」を「なぜなら」の意味で使っているみたい』と仰る例文(「蓋し」の前後が必要)またはそれが載っているページの URL をお示し下さい。

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この回答へのお礼

ありがとうございます。
手元にあった文章を抜粋すると以下のような例文です。

ここで「正しい法」とは・・・に他ならない。したがって・・・と解する。とりわけ、31条における適正手続保障は、「法の支配」の原則の特に重要な現れといえる。【けだし】、自由獲得の歴史は手続保障獲得の歴史であったように、適正手続保障は「正しい法」の中核を占めるものといえるからである。さらに・・・である。したがって・・・

お礼日時:2006/10/17 17:25

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