プロが教えるわが家の防犯対策術!

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日本の歴史の教科書には、キリシタンに対する迫害について書かれていますが、

http://72.14.235.104/search?q=cache:eUxCIbjEPo4J …

を読むと、教科書とは内容が違うようです。

数字に関して当時の人口が定かではありませんが、あまりにも多すぎると思え鵜呑みにできませんが、海外に売られた女性たちは、日本において非道な行いをやった宗教の信者とは違うように私には思えます。


差別問題を調べていて、キリシタン迫害により見つかった信者が、頑として宗教を手放さなかったので、差別され海外に追放されたようなのですが、それとは違うようです。

やはり、キリシタン大名によって信者でもなんでもない女性たちが捕獲され、火薬と引き換えに海外に売り飛ばされていたのでしょうか?

少しの情報でも結構ですので、何かご存知の肩、よろしくお願いします。

A 回答 (9件)

日本人女性が性欲の対象としての奴隷として


50万人売られたかどうか、という話については
想像力を働かしてみてください。

たとえば、地球上には減っているとはいえ、
原始時代に近い生活形態を保った人種・種族がいますね。
それを撮影したドキュメンタリーを観る機会もある。

その種族の女性をあなたが見て、
性的な欲望を覚えるかどうか考えてみるわけです。
100年ほど前の日本人女性の映像が残ってますが、
栄養状態も違うし、
今のような西洋化されたスタイルの女性などいませんから
私はまったく性欲の対象にすらなりませんよ。

たった100年前の同じ人種の日本人女性ですらそうなのですから、
戦国時代の西洋人にとっての日本人女性だったらなおさらでしょう。
「珍獣」ぐらいにしか思えなかったはずである。
欲求がないものに需要生じない。
性欲処理目的の女奴隷としての需要が
商売になるほど多かったということじたい
ありそうもない話だと思います。

同じ文化圏の国同士の戦争なら、
負けた側の女が戦利品として辱められるというのは
ありうることですし、武田信玄などのケースは同じ日本人ですから
性欲対象としての需要があった
というのはありそうな話ですが
そのケースとキリシタンによる日本人女奴隷売買の話を
同じとして扱うことは全くできない。

事実、黒人奴隷売買の需要は「労働力」であって、
性的奴隷ではありません。
同一文化圏に長いこと共存して慣れればその対象にもなってくるが、
奴隷の最初は過酷な肉体労働を強いるための
労働力としての需要です。
黒人奴隷貿易はもっと後の時代ですし、
それより先に性的奴隷売買が盛んだった
という話自体が極めて眉唾ものです。

新教と旧教は血で血を洗う関係でしたから
旧教の信用を貶めるためのプロパガンダとして
女奴隷売買の話が、新教側からでっち上げられる可能性も
十分あると思います。
キリスト教は性関係の厳格さが命ですから
そこを貶めるのが信用を失墜させるのに最も効果的です。

日本はわずか60年前の戦争当時、
西洋人を「鬼畜米英」と呼んで敵視しましたが
そこでこのようなウソっぱちのプロパガンダが行われた。

「日本がアメリカに占領されたら日本人女性がみな辱めを受ける。
そうなったときは女たちも潔く自害すべし」

侵略地の女性を強姦するというのは自分たちがやってきたことだから
自分を基準にして、
アメリカ人も日本人女性を強姦するだろうというわけですが
事実は、米兵が総じて紳士的な態度だったので
みな驚いた。
なぜ米兵が強姦しなかったか。
そもそも異人種・異文化が持つ美意識が作った女性美に
性欲がわかなかったというが根本的な理由だと思います。
同じことがカトリックによる日本女性奴隷売買50万人
という話にも当てはまると思います。
自分を基準にみなそうだろうとする
独善的な思い込みが作り出した妄想であり
ウソ話をプロパガンダ目的で吹聴した。

戦国時代から太平洋戦争時代に至るまで
日本人の発想は全く変わっていない。さらに今の時代においても
そのころと同じことを今やりたがっている勢力がいる、
ということを、「キリスト教徒が女奴隷売買50万人」
という話からは読み取れれば十分ではないかと思います。

この回答への補足

返信ありがとうございます。

>50万人売られたかどうか、という話については
>想像力を働かしてみてください。

日本人オンリーとしかつきあわない某国の人が言うには、何故日本人女性としかつきあわないのかというと「肌」なのだそうです。
また別の日本人が言うには、黒い肌の人は、肌がざらざらしているそうです。
(たまたまそうだったのかもしれませんが。とにかく厚くてざらざらしていると言ってました。)

西洋人の人は毛深いのだそうです。
白く毛が無い日本人の背中。
シミの無い光沢のある滑らかな軟い肌。
日本人としかつきあわない某国の彼はこの肌の虜なのだそうです。

日本人女性たちは東南アジアやアフリカに売られていったと聞いています。
白い色は彼らにとって薄気味悪いものだったのでしょうか?

私の観点からいくと、性を宗教により縛られるが、異国人に対してはその規制はかからないと思えるのです。
敬虔な人でも、相手が別の宗教だったり外国人であった場合、みだらな姦淫にはならず、宗教上 なんの問題も無かったのではないかと思うのですが。
ただし、家族が売春を行った場合は一家の恥じとして、人間扱いされないほど制裁が加えられるようです。


>キリスト教は性関係の厳格さが命ですから
>そこを貶めるのが信用を失墜させるのに最も効果的です。

教皇に愛人がいた、教皇の中には男色家がいた、というのは、カトリックを蹴落とすため、他がでっちあげた話しだというわけですね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047914 …
小説ではありますが、現実にいた法王の名前が登場します。
私は、名誉毀損というか、なんらかカソリックが抗議して、発行を中止させるべきじゃなかったのかと思いました。

なるほど、私も「ありえない。が、あの黄金時代なら、やりたち放題で、権力を手中にいれた者が堕落しきった時代だった。人間は権力を得ると堕落するのか」と疑いを持ちましたが、反対勢力が流したデマだったというのなら胸をなでおろしますし、ただちにカソリックが発行者相手にカソリックに対する名誉毀損として訴えてもいいのではないかと思います。



>侵略地の女性を強姦するというのは自分たちがやってきたことだから
>自分を基準にして、アメリカ人も日本人女性を強姦するだろうという
>わけですが事実は、米兵が総じて紳士的な態度だったので
>みな驚いた。なぜ米兵が強姦しなかったか。

http://www.haruko.gr.jp/policy/heiwa/beigun-ianf …
【日本政府は敗戦直後アメリカの進駐を控え「良家の子女を守るため」、米軍の性的慰安施設の設置を計画しました。】

慰安所ができたからではないのでしょうか。
危険を犯して恩給がもらえなくなるより、許可された場所、売る側が了解する場所で性の売買をした方が、ずっと安全だと思ったのではないのでしょうか。

補足日時:2006/10/25 23:53
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この回答へのお礼

本当にそんなことがあったのか、反対勢力による故意に流されたデマではないかという観点も必要ですね。
ひとまず、あったとする側が言う根拠を探さないと、質問に対する回答は来ないようです。

おつきあいいただきありがとうございました。
出直してまいります。

お礼日時:2006/10/26 00:13

またまたNo.3です。



><キリシタン時代の研究>はアマゾンで探しましたが在庫切れでした。
そうです。現在品切れです。復刊ドットコムに6票入っていますからね。ですから、Amazonで同じ著者の本を検索してみてください。九州御動座記が載っているはずの、「織豊政権とキリシタン」は入手可能のようです。値段がやたら高いので、図書館で探した方がいいかも知れませんね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872941 …

>それぞれのターゲットは中国で、スペイン側からすれば日本を極東の基地としようとしたのでしょうか。

当時のヨーロッパ諸国のアジアへの進出の状況は、先行したポルトガルが既にゴアやマカオなどの拠点を確保していて、後発のイギリス、オランダと争っていました。この3カ国は、拠点確保は小規模な侵略と言う事は可能でも、とにかく、領土獲得よりは交易(ポルトガルの場合は、それに布教が加わる)が主目的です。スペインは、新大陸から西回りでフィリピンに来ていて、新大陸と同じように征服しようとしていました。
しかし、スペインは、フィリピンでも反乱に苦しんでいたし、カンボジアの王位継承争いに介入して、結局失敗しています。(参考URL)また、新大陸の銀のような目立つ産品の無いフィリピンの植民地経営は、あまりうまく行っていませんでした。
その程度の実力ですから、No.7の回答に入れたように、秀吉から「降伏せよ」と恫喝されて時間稼ぎをしたわけです。
こんなスペイン(むしろ、スペイン本国とはほぼ無関係の、メキシコから来た、かなり独立性の高い小数の征服者といった方が真実に近い)が、ご紹介いただいたWebにあるように、「明の支配権は彼らにあり、・・・スペインに与える日本からの援軍は、シャムにおける日本の傭兵のようなものだとしか考えられていなかった。」という仮説は、相当無理があります。

豊臣秀吉が明攻めを思いついた理由は、思いつき自体があまりに現実離れしていているので、様々な推測が可能です。こういう事は、残された(ある意味で不完全な)史料や、客観情勢から推測するしかありません。しかし、イエズス会が「中国のキリスト教化に武力を使う事を躊躇するな」と言った事を、「スペイン・ポルトガルが、中国征服が容易だと考えていた」に結びつけるのは、明らかに論理の飛躍であり、かつ当時のアジアの状況に合致しません。そういう飛躍した論理の後に続くのは、「軍事計画も、何らかの形で秀吉の耳に入っていて当然であろう。」、「明が西欧によって支配されれば、将来それは必ず元寇以上の日本の脅威になるとも予測していた。」、「これが真相ならば、秀吉は当時すでに、近代国家・日本の朝鮮経営や満州経営に使い(近い?)アジア戦略を持っていた事になる。」という憶測の連続です。

それでも「豊臣秀吉にもスペインにも中国征服の意図があった」という事を、100%否定する事は私にはできませんが、もしそうだとしたら、現実離れした妄想を抱いていた為政者が二人いた、という事になるのでしょう。いくら論理的には成立しうるとは言っても、他人を納得させられる仮説とは、私には思えません。後年、アジアがヨーロッパの植民地支配を受けたという事実から、その前の時代も「征服を目指していたはず」というバイアスをかけてものを見ているだけのように思えます。

紹介されたWebの元ネタのうち、高瀬弘一郎はこの分野の専門家です。しかし、村松剛はフランス文学者&文芸評論家、西尾幹二は、ドイツ文学者&評論家です。素人だからと言って、絶対間違いとは言えませんが、ご質問の引用元も非専門家で、あまり非専門家の言説に反応していると、どんどん袋小路に入っていってしまいますよ?一旦、ちゃんとした専門家の本を読まれた方がよいのではないですか?老婆心ながら、申し上げます。

参考URL:http://www.mekong.ne.jp/linkage/nayasukezaemon.htm

この回答への補足

さらなる情報 ありがとうございます。

ご紹介いただいた本は、高すぎて手が出ませんので、図書館で探してみたいと思います。

ご紹介いただいた本の内要がどこかのサイトに無いかと探していたところ、このようなものを見つけました。

http://72.14.235.104/search?q=cache:-5R9fzWvgHIJ …
【50万人もの日本の若い女性がキリシタンや大名によって売り飛ばされた」という証拠の史料はなかなか見つかりませんでした】というタイトルのところです。

さらに
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060304#p1
【キリシタンが日本の娘を奴隷として50万人も買った」という既知外テキストを信じている人がまさかいようとは】

まさか・・と思ったから、こうして調べようとしているわけですが・・・^^;

さらに今回tiuhti様の分析された内容を読みながら、とんでもなく奥にまで入り込みそうな予感がしますが、どんどん掘り起こしていこうと思います。
ただ、現在すでに袋小路に入っているという感覚になってます。 ^^;

補足日時:2006/10/24 21:05
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この回答へのお礼

他の回答者様やtiuhti様様からのご指導にあるように、「売られた女性たちは信者か信者じゃなかったのか」という質問が成り立つ前提は、<宣教師がキリシタン大名を通して、日本人を海外に売り飛ばしていた>が本当にそんなことがあったという証拠が必要ですね。


>一旦、ちゃんとした専門家の本を読まれた方がよいのではないですか?

実は私はどの人が専門家なのかわからないのです。
どの人が本当の事を書いているのか、わからないのです。
まるで芥川龍之介の藪の中状態。

有名な人、研究者と名をはせている人。
でも、捏造がバレて一夜にして名誉・権威が失墜していってます。
バレなければ、それが歴史として伝えられいく。

それを目の当たりにして、誰が本当の事を言っているのか、わからなくなっているのです。

中には情報が不足していたために、ある見解をして、その理論がすばらしく、信じるに値すると思われれば、高い評価を得ることができます。

故意にやったのではなく情報が不足だったために、そういう見解になった。
そしてそれが長い間歴史の事実として教科書に乗ることになる。
後にそれに疑問を持つ人が現わた場合、損得抜きで調べて、前の人が事実としたものが正しくないと大きな反証を持って否定したりします。

でも、否定した人も、全部を掌握していないので、また別の人に覆される。


歴史とはなんだろう、誰が決めるのだろう、など考えてしまいます。

と、ここでぼやいても(苦笑)何も始まらないので、交差点にいきあたって迷ったら、どっちかの道を選択してその道を掘り下げろ でしょうか。

みなさまの貴重な情報をつてに、どんどん掘り下げていこうと思います。

本当にありがとうございました。

お礼日時:2006/10/24 21:40

No.3です。



>信者の女性を海外に売ってしまっては、不具合がでるので、やはり信者は売らずに、信者ではない女性たちをキリシタン大名は売っていたのでしょうか?

私の書き方がよくなかったので、誤解させてしまったような気がします。私は、質問者の方が、戦国~江戸初期に海外にいた日本人の中で、キリシタン追放により移住せざるを得なかった者と、人身売買の結果売られていった人で、どちらの比率が多いかを問題にされているのかと思っていましたので、「キリシタン以外の日本人が、海外に売られていった」と回答に書いたのは、正しくは「追放されたキリシタン以外の日本人が、売られていった」という事であって、売られた中にはキリシタンがいなかった、という意味ではありません。明らかに誤解を招く表現でした。お詫びして訂正します。
信者が売られたのか、信者以外だけだったのか、それを資料で確認するのは、相当難しいとは思いますが、とにかく、私はそれに関して、何かを言えるような根拠は、持ち合わせていません。

>清貧と貞節をモットーとし、金儲けなどまったく興味が無い人しか入会が許されない非常に厳しい会です。
布教活動は、べらぼーに金がかかるので、布教活動の維持費を捻出する為に、自前の交易や、交易の仲介等を行いました。それが、いつのまにか、蓄財自身が目的になった例もあったようです。それは、イエズス会自身が、交易をなんとか管理下に置こうと努力した事からも推測できます。ここらへんの事は、↓の本=但し現在は品切れ、あるいは同じ著者の他の著作をご覧になるとよいでしょう。実証的な研究のはずです。ひょっとしたら、その中にイエズス会の宣教師自身が、人身売買に関与していた、という史料も載っているかも知れません。
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/00/X/0003640.html

>無慈悲な宗教弾圧ではなく、日本を外国から守るためにやったわけですね。

豊臣秀吉が、将来自分(あるいは自分の子孫)の支配を揺るがせる危険性を意識していたのは、事実です。宣教師のフロイスも、「有力者を信徒にして、いずれは叛乱をおこす恐れがある事に最初に気付いたのは、自分だ、と秀吉が誇っていた」という記述を残しています。ただ、秀吉の頭の中にあったのは、むしろ一向一揆のようなもので、本格的な侵略ではなかったと思われます。別の宣教師オルガンチノの残した記録では、「キリスト教は一向宗よりも危険である」と秀吉が語ったとされています。「よりも」とはいいながらも、所詮比較の対象は一向宗で、外国からの侵略などという大袈裟なものではありません。
そもそも、この頃の秀吉は、明を征服しようと真面目に考えていたぐらいで、実際、秀吉は、スペイン支配下のマニラに対して、降伏を要求する書簡を送って、スペインのフィリピン総督も、秀吉の進攻を避ける為に時間稼ぎの交渉をしています。ポルトガル、スペイン、イギリス、オランダなどが入り乱れて交易のチャンスを争奪していた当時のアジアの状況からして、日本征服なんて、全く非現実的です。宣教師のコエリョが、伴天連追放令に対して、スペインのフィリピン総督に派兵を要請していますが、フィリピン総督はそれに応えていません。
ですから、広い意味では「日本を外国から守るため」といっても間違いではありませんが、一向一揆のように、自らの支配体制に逆らう可能性のある宗教を事前に排除しておこう、といった程度の話で、主観的にも客観的にも「侵略」を意識するような状況ではありません。
それから、織田信長の一向一揆の鎮圧や延暦寺の焼き討ちは、信長には目的がありましたが、やった事は、今の倫理観から言えば、「無慈悲」ですね。秀吉も、同じ事で、将来のトラブルの種を消して置くために、今の倫理観からすれば「無慈悲」なキリスト教弾圧をした、そういう事でしょう。


>というのは、幕府のでっちあげで、大友、大村、有馬の甥たちは実際にはローマ法王に直訴してなどいなかったというわけですか。

天正遣欧少年使節が、日本人奴隷を見た、というのは幕府の「でっちあげ」はありません。ご質問のリンク先の内容の引用元の本の根拠について、自ら調べられた方のブログが↓ですが、そこにあるように「天正遣欧使節記」に日本人奴隷の記述があります。しかし、「50万人」とか、「ポルトガル人の教会や師父が硝石(火薬の原料)と交換した」などと、書いてはいません。ローマ法王に直訴も勿論していません。そもそも、この「使節記」は、形式上は使節の対話録という形をとってはいますが、実際にはヨーロッパ側が、ヨーロッパで読まれる事を意識して書いたもので、この本の内容にある通りの発言を使節がした、という風に理解する歴史学者はまずいません。勿論、ヨーロッパで読まれるのに、存在しない日本人奴隷をいる事にするウソをつく理由も考えられないので、奴隷がいた、という根拠としては使えるでしょうが…。
引用元の本が、一体何を根拠に50万人とか、ポルトガル人の教会や師父が人身売買をした、と書いたのか、私には不明です。(これ以外に、遣欧使節の『報告』などという呼び方に近いものって、聞いた事がないんだが…)

http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060313#p2

>私はこの宣教師の来日は布教ではなく侵略だったと思っているのです。
>トロイの木馬みたいなものです。

「トロイの木馬」が、侵略の尖兵の役目を帯びて宣教師が来日した、という意味であれば、それは間違いです。そんなに計画的な侵略が出来るほど、当時のヨーロッパ諸国は東アジアに勢力を持っていなかったのは、上に書いた通りです。後の時代の出来事から、それ以前の時代の事を推測するのは危険です。一般論として、宣教師は、カトリック国が征服してくれれば、布教がぐっと楽になりますから、征服を否定的には考えません。コエリョが、介入を求めたのも、それ以外の宣教師が征服をすすめたのも、そういう流れです。簡単に言えば、布教が最大の目標で、その為には征服は悪とは考えない、それだけの事です。しかし、侵略は非現実的だったし、事実、それがわかっているフィリピン総督はそんな事はしませんでした。(自分が攻められるのを時間稼ぎしてたぐらいですから。)

>ローマ法王にこの悪行が報告されたようですが、なんら手は打たなかったように思えます。
ローマ法王に「悪行」が報告されたと考えられる根拠はわかりませんが、ポルトガル国王に対しては、イエズス会は人身売買の禁止を要請し、国王はそれに応えています。イエズス会自身も、「破門」という、教会組織内では最大の罰を与える事にしています。その両方とも、それ程効果は上がらなかったようですが。↓
http://www.geocities.jp/magurogyosenn2000/faq012 …

人身売買の主体を宣教師と考えるのであれば、ローマ法王に報告すべき件と思われるかも知れませんが、ポルトガル商人が主体であれば、当然ポルトガル国王にいうべき話です。

たいへん長くなりましたが、質問で紹介されたサイトの引用元についての疑問をあげておきます。
徳富蘇峰の『近世日本国民史』の初版に載った「秀吉の朝鮮出兵従軍記者の見聞録」なるものに、「火薬と引き換えに日本人女性がキリシタン大名に売られていった」という記録があると書かれていていますが、その見聞録の名前がわかりませんね。最終的には、引用もとの本を見てみないと確認のしようがないのですが、↓の61番の書き込みでは、秀吉の祐筆だった大村由己の「九州御動座記」が引用されているので、この本が元ネタだと推測します。
http://academy4.2ch.net/test/read.cgi/history/11 …
「従軍記者」などというものは勿論いませんでしたが、祐筆であれば、そのように呼んでもまるでウソとは言えませんからね。一方、私の手元にある一般人向けの概説書には、大村由己の記録がかなり長文で引用されています。書名は書いていませんが、↑のサイトにある「九州御動座記」の引用と内容が一致するので、おそらくその史料からの引用と思われます。
で、私の持っている本の引用には、「キリシタン大名、小名、が火薬と引き換えに女性を売った」とかは書いていません。日本人奴隷が悲惨な目にあっている、とは書いてありますが…。
↑のサイトでは、「これは当時の公文書である」などと権威付けをしていますが、より正しくは、一般論として大村由己が残した記録は、宣伝を含めた「公式見解」と考えるべきで、極端な例では、秀吉が天皇のご落胤である事を示唆するような事まで書いています。(大政所が天皇のお手つきになったのだそうだ)。ですから、一般的には、その中身の詳細な部分は単純に信じてはいけない史料なのですが、そのような性格であるの史料ですら、キリシタン大名が火薬と引き換えに売った、などと書いてある事が確認できないのです。

勿論、私の持っている本が、何らかの理由で、キリシタン大名とか火薬とかいった言葉を、引用から除外した可能性もゼロではありませんが、上に述べた、一体何をさしているのかわからない、遣欧使節の謎の『報告』とあわせて考えると、この本の著者(なんでも別府市で、竹工芸を作っている人らしい)が、学者も知らない、未発掘の史料を見つけたのでない限り、率直に言って「典型的なトンデモ本」に思えます。

また、他の方の回答で、十字軍などの例をあげて、異民族or異教徒に対する征服or虐待について、キリスト教会は罪悪と思っていなかった、という説がありますが、実際には、南蛮船による人身売買がさかんだったこの頃は、教会が、「布教の為だと言って、未開の野蛮人を虐待する事は許されない」という考え方を持つようになったちょうど過渡期にあたります。ウィキペディアあたりで、スペインによる新大陸支配を批判したバルトロメ・デ・ラス・カサスについて、調べられるとわかると思います。布教の為には、侵略&虐待も正当化される、という考え方は、彼の時代に、一応は否定されています。よって、ここで十字軍の例をあげるのは、不適当で、世間一般に比べれば、当時の教会の倫理観は、現在の我々にまだ近いです。質問者の方が思っていた程の倫理観ではないのでしょうが、ラス・カサスの話は、秘密でもなんでもなく、仮に宣教師の一部が人身売買に関わっていたとしても、歴史研究のレベルでは、別にショックを受けるほどの事ではありません。個人として、びっくりするのは、それは全く個人の問題で、他人がどうこう言えませんが、教会が「布教という目的の為には、手段は問われない」という発想から、ようやく脱却しようとしていた時期だ、というのも事実で、それを知っていれば、さほど驚く話でもないと思います。

歴史の流れからすれば、まず教会が、そのような発想から脱却したが、その後もヨーロッパ列強の植民地支配を「文明化の使命」(=野蛮人を文明化してやるのだから支配は正当である=)とする考え方は残り、それは日本の朝鮮支配にも明確に影響を与え、現代に至っても未だにそういう考え方から抜け出せない人(あるいはアラブ民主化を唱えるアメリカ)がある、という事の方が、まだ重要だと思います。

この回答への補足

>正しくは「追放されたキリシタン以外の日本人が、売られていった」
>という事であって、売られた中にはキリシタンがいなかった、という
>意味ではありません。

返信された文脈からtiuhti様がどのような事を言っているのかわかりましたし、つっこんで話を書かないと、宣教師による人身売買、大名によるキリシタン追放、からゆきさん問題は、実行した人がそれぞれ別だと私が認識していることは、回答者様たちに伝わらないと思っておりました。


ご紹介していただいた<キリシタン時代の研究>はアマゾンで探しましたが在庫切れでした。


>ですから、広い意味では「日本を外国から守るため」といっても間違
>いではありませんが、一向一揆のように、自らの支配体制に逆らう可
>能性のある宗教を事前に排除しておこう、といった程度の話で、主観
>的にも客観的にも「侵略」を意識するような状況ではありません。

<キリシタン時代の研究>で検索した折、こんなものを見つけました。
http://toron.pepper.jp/jp/middle/wakou/shiwaku.h …

それぞれのターゲットは中国で、スペイン側からすれば日本を極東の基地としようとしたのでしょうか。


>学者も知らない、未発掘の史料を見つけたのでない限り、率直に
>言って「典型的なトンデモ本」に思えます。

私としても、魂の救済者たちが、女性を拉致して売春させて暴利をむさぼり、世界を愛とラベルのついた実質は侵略をしようとしていたなど、受け入れがたいものです。
そうなると宗教ではなくテロリストですから。


ひとまず消していく作業が必要ですね。
証拠となる信憑性のある資料を見つけなければ先に進めそうもありません。

補足日時:2006/10/23 10:07
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この回答へのお礼

<教会が、「布教の為だと言って、未開の野蛮人を虐待する事は許され
>ない」という考え方を持つようになったちょうど過渡期にあたります。
>教会が「布教という目的の為には、手段は問われない」という発想か
>ら、ようやく脱却しようとしていた時期だ、

ものすごく参考になりました。
教義における過渡期。
旧約聖書を読むといくつもの過渡期が見受けられるので、教義は普遍で変わらぬものではなく、常に変わっていくという属性を持っているわけですね。
普遍であるという人に、「普遍ではない。歴史を御覧なさい」と言うことができます。 
不変なものは何も無い。
コヘレトの言葉が思い出されます。

「コヘレトは言う。
なんという空しさ なんという空しさ、すべては空しい。
太陽の下、人は労苦するがすべての労苦も何になろう。
一代過ぎればまた一代が起こり 永遠に耐えるのは大地。

見よ、これこそ新しい、と言ってみてもそれもまた、永遠の昔からありこの時代の前にもあった。

昔のことに心を留めるものはない。
これから先にあることもその後の世にはだれも心に留めはしまい。

太陽の下、更にわたしは見た。
裁きの座に悪が、正義の座に悪があるのを。
正義を行う人も悪人も神は裁かれる。

人間に臨むことは動物にも臨み、これも死に、あれも死ぬ。
同じ霊をもっているにすぎず、人間は動物に何らまさるところはない。

わたしは改めて、太陽の下に行われる虐げのすべてを見た。
見よ、虐げられる人の涙を。彼らを慰める者はない。
見よ、虐げる者の手にある力を。
彼らを慰める者はない。

貧しい人が虐げられていることや、不正な裁き、正義の欠如などがこの国にあるのを見ても、驚くな。
なぜなら身分の高い者が、身分の高い者をかばい、更に身分の高い者が両者をかばうのだから。」


ありがとうございました。

お礼日時:2006/10/23 10:18

#4です。

で、私はいろいろと調べたのですが、どうも分からないことがあります。それは私への補足にもあった「天正少年使節団の報告書によると」です。ご存知のように、天正少年使節団は帰国後キリシタン禁令により殉教したり国外追放されたりしています。彼らについての日本語の記録は「全て」消されてしまったので彼らの存在は明治時代になるまで忘れられていたのです。だから、天正少年使節団の報告書なるものの存在自体がわからんのです。日本側に資料がないのですから、後はバチカンにそういう記録が残っているかどうかですが、質問者さんはなにかご存知ですか。
質問者さんの示した報告書の話を書いたのは明治から昭和にかけて活躍した徳富蘇峰という人です。徳富蘇峰は歴史家でしたが、大変な帝国主義者で、戦前はイケイケの武闘派で世論を戦争賛成へリードした人物です。まあつまり、話の出所からして怪しい。
さらに、欧州の日本女性奴隷が50万という数字ですが、この数字の根拠が全く不明です。現代日本には遠くはルーマニア、ロシアから近くは韓国、中国、タイ、フィリピンから連れてこられた女性が売春を強要されていますが、この女性が何万人いるかご存知ですか?
私も知りません。誰もわかりっこありません。だって、数えようがないでしょ?表にでる数字のものじゃないですから。それと同じで、どうやって売られた奴隷の数を勘定したのか。そもそも、当時の日本の人口が何人くらいいたのかも分からないのになぜそこで「50万」という具体的な数字が算出されたのかが不明です。

つまり、バッサリ切り落とせば、質問者さんの示す資料の内容は「ユダヤの陰謀」とか「フリーメーソンの陰謀」なんかと同じ類いのものです。教科書に「ユダヤの陰謀」なんて載るわけないでしょ。
もちろん、海外に奴隷として売り飛ばされた男女は大勢いたでしょうし、それにキリシタン大名や宣教師が全く関わらなかったということはないでしょう。でもだからといって何でもかんでも鵜呑みにしてはいけません。質問者さんのお読みなった資料自体が「日本人の優秀さを誇示し、外国人とその文化の非道さを宣伝するための陰謀」であることを忘れずに。

この回答への補足

>だから、天正少年使節団の報告書なるものの存在自体がわからんのです。

私もそれの出所を探さねばと思っています。
質問のリンク先の内容を読むと、引用元は
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4880862002
じゃないかと思えます。
その本に参考資料が巻末にあるのかもしれませんので、入手して調べようと思っています。


>どうやって売られた奴隷の数を勘定したのか。

私も同じことを考えていました。
他の国の人たちも日本人だと思われていたのではないかと。
だから50万人は鵜呑みにしていません。
数ではなく、火薬の代金として日本女性が売春婦として売られていたことに着目しています。
しかも宣教師が絡んでいる。
今でもヤクザの収入源の一つは売春ですから、昔のヤクザがやったというのなら、許しがたいことですが、まだ理解できます。

先にも述べましたが、その首謀者の会は、私の認識では、エリート中のエリート集団。
すごい倫理の塊のような人だという認識なのです。
学校の先生だって犯罪を犯す とか 政治家だって汚職する とかじゃなく、宗教の一般信者ではなく、魂の救済者として認められた人たちがやったという事なのです。
数じゃないんです。

そして、考えたくないのですが、その魂の救済者にすがった者を、海外に売り飛ばしていたとなると。
もう 絶句です。
だから、信者だったのか信者ではなかったのか知りたかったのです。


>教科書に「ユダヤの陰謀」なんて載るわけないでしょ。

確かに<フランス革命はフリーメイソンが起こした、明治維新はフリーメイソンが起こした>など教科書に絶対に載らないですね。

補足日時:2006/10/21 01:06
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この回答へのお礼

>質問者さんのお読みなった資料自体が「日本人の優秀さを誇示し、
>外国人とその文化の非道さを宣伝するための陰謀」であることを忘れずに。

南京虐殺、慰安婦問題、この認識が変わりつつありますね。
ユダヤ人の陰謀、秘密結社の陰謀 などについて、どうしてそうなったのか、少しは理解しています。
だから明治維新はあながち秘密結社により陰謀だったとは思っていません。

両方が提示する資料を出すたびに、私は吟味して認識を書き換え作業するとは思いますが、最終決定はしないと思います。
逆の説に対して「私は~と聞きましたけど」と反論を述べて、それにどう反論してくるかで、さらに認識を更新していくと思います。

今回新しい情報が得られたことで、今が認識の更新のチャンスと思われるので、とっかかりとして「犠牲者は誰だったのか」を知りたかったのです。

陰謀説を鵜呑みにしないようにという忠告、ありがとうございます。

お礼日時:2006/10/21 01:37

度々すみません。


どうも質問者様は売られた女性がキリスト教信者であったか、そうでなかったかに拘っておられ、信者である布教師がキリスト教の教義に背いていたかどうかに問題をいだいておられるように思いました。

既に回答者の方々によりポイントはご回答されていると思いますが、この点に絞って補足します。
海外に売られた女子はその宗教には無関係に選別されたとおもわれます。 人身売買の習慣は当時普遍的でしたから洋の東西を問わず当たり前の行為でした。 従って特に罪悪感などはありませんでした。

キリスト者がこのような行為を行ったのは、異教徒に対し行う行為は神に命じられた行為と信じられていました。
同じキリスト教徒であっても異端と判断すれば火刑しています。

布教者にとって日本人は民度の低い異教徒にすぎなかったのです。
しかもキリスト教徒として日本から追放された人はずっと後世の事で、布教者も同時に追放されました。  彼らは海外でも集団生活したでしょうから彼らの中から犠牲者は出なかったと思います。

キリシタン大名といえど厳格に教義を理解し実践したのは少数でおおくは便宜上のものでした。

この回答への補足

さらなる情報、ありがとうございます。

>同じキリスト教徒であっても異端と判断すれば火刑しています。

調べていくと、聖書はあらかじめ決められて不変(普遍ではない)のものではなく、時代に沿って法律(聖書の解釈)が変容していたと思えます。


モーセの律法では殺しは禁止されております。
だから異教徒が崇拝する神を悪魔にすることで、それを崇拝する者は人間ではないとして、モーセの律法に反しないとして殺人が許可されたわけですよね。
人を殺したのではなく、悪魔の僕を殺したという名目だった。

だけど、殺人の副産物として殺された人の財産を没収して巨大化していったと聞くと、、、、。


調べていくと、イエスという男が本当にいたとして、彼が属していたとされる(推測の域を出ませんが)宗派は、厳格に律法を守っていたので、殺人はしなかったと思えます。
その宗派から破門された者は死者の装束を着せられ、死人として扱われ、数日間穴の中に入れられたあと追放されたようです。
つまりイエスの死とは破門のことだったと思えるのです。

磔刑の描写を読んでいて、どこかの異教の神話を読んだとき、あれ同じだと思ったことがありました。
恐らく後世の人が異教の神話を元にその部分を創作したのではないかと・・・。

しかし、ユダヤ人は2000年近く神殺しをしたとして迫害にあってきた・・・・

そして、、、イエスがいたとして、その人が言った異邦人とは他の10支族のことであり、ローマ人だとか大和民族のことではなかった。
と思えます。
つまり同じ「ユダヤ民族同士敵対せず愛せよ」と言っていたと思えます。
(どうしてそう思えるのかは割愛しますが)


>海外に売られた女子はその宗教には無関係に選別されたとおもわれます。
>人身売買の習慣は当時普遍的でしたから洋の東西を問わず当たり前
>の行為でした。 従って特に罪悪感などはありませんでした。

良いことか、悪いことかの判断はできたが、悪いことだと思わなかったというわけですか。
すると新たな疑問が出てきます。
では、どうして秀吉は「許しがたい行為である 連れ戻せ」と言ったのか。
日本が外国と戦って負け、一部が奴隷として連れていかれたのではなく、詐欺によって拉致されたという事実を知ったからではないのでしょうか。

我々が日本人が密かに拉致され海外に連れていかれていたという事件に衝撃を受けたように、その時代の人たちも、衝撃を受けたのではないでしょうか。
つまり今の私たちの感覚と一緒だったと思えるのです。

だから秀吉の名誉を回復できるのなら、回復すべきだと思えます。

補足日時:2006/10/21 00:28
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この回答へのお礼

>しかもキリスト教徒として日本から追放された人はずっと後世の
>事で、布教者も同時に追放されました。 

これは差別問題を調べていて、キリシタンがとして、国外追放にあっていたことを知りました。
殺されず追放されていた。(一部は、海外に売ろうとしていたところを見つかり、裁判の結果殺されていたのかもしれませんが)


>彼らは海外でも集団生活したでしょうから彼らの中から犠牲者は出なかったと思います。

そう願います。
しかし、、、海外に売春婦として売られた女性たちは生き地獄。


>キリシタン大名といえど厳格に教義を理解し実践したのは少数でおおくは便宜上のものでした。

私の出身地がキリシタン大名の美談が多いところなんです。
それだけにガラガラと私のアイデンティティーの一つが崩れ去るような思いです。

ひとまず、とっかかりとして、兵器の代金として売られた女性たちが、信者だったのか、信者ではなかったのかだけでも資料が見つかればと思い、質問させていただきました。

情報ありがとうございました。

お礼日時:2006/10/21 01:06

他の方に対するお礼を拝見して思ったのですが、どうやら質問者さんはキリシタン大名と宗教、歴史に対していささか勘違いをされておられるようです。


まず、昔の時代の話を現代の価値観で判断してはいけません。例えば、300年未来の人間がやってきて「牛や豚を食べるとは、なんたる野蛮な行為だ!」といわれても困りますよね。まず、当時の世界では戦争に勝った側が負けた側の人間を奴隷として売りさばくことは悪いことでもなんでもなかったという前提を理解してください。

また、キリシタン大名についても誤解されている部分があります。キリシタン大名は生まれついてのキリスト教徒ではありません。最も有名な大友宗麟がそうですが、南蛮貿易で巨額の利益を得るために洗礼を受ける人が多かったのです。しかし晩年の大友宗麟もそうでしたが、キリスト教の信仰に目覚める人もそれなりにはいました。

また、当時のキリスト教(カソリック)は異教徒(異端信者)に対しては無慈悲でした。博愛の精神もあくまで同じキリスト教徒同士。異教徒を殺すことはむしろ神の意にかなうことだと大いに推奨されていたのです。だから十字軍遠征などではイスラム教徒を無慈悲に虐殺しましたし、イスラム教徒を奴隷にしても痛む心などなかったのです。

さて、ご質問についてですが、これはもう現代に信用に足る資料が残っていないので正確なことは「わからない」と答えるしかないでしょう。そして重要なことは、その後の日本ではキリスト教は禁じられたことです。
質問者さんは時代劇なんかで悪代官が農民をいじめるところを見たことがあると思います。あれを見てああ、江戸時代の農民は悲惨だったなあと思うでしょう。ところがギッチョン、江戸時代の農民が虐げられていたというのは明治政府の「宣伝と陰謀」だったんです。明治政府は江戸幕府を否定するため江戸時代の農民は虐げられていたと学校で教えたのです。実際の江戸時代の農民は結構お気楽(もちろん飢饉とかはあった)で、お代官様と年貢の交渉は出来ましたし、幕末の一揆では、農民の勝利に終ることもあったのです。
つまり、キリシタン大名による悲惨な人身売買というのは、後の幕府によって意図的に過大に宣伝された可能性は大いにあるのです。質問者さんも、その話を聞いて「ああ、キリスト教は信じないようにしよう」って思ったでしょう?

この回答への補足

情報ありがとうございます。

<戦争・いくさ>により負けた方が勝った方の領土になったり奴隷になっていたというのは世界的にあったことで歴史を見てもわかります。


>異教徒を殺すことはむしろ神の意にかなうことだと大いに推奨されていたのです。

魔女狩りなどで外国人も火あぶりになっていたようですが、どうしてかはわかりました。
布教の際に土着の宗教を悪魔に変えていく戦略で、その土着の神をまだ崇拝していたと、彼らを悪魔の僕として殺していたようですが、実は、殺すことで金を奪うためだったと聞きました。
表向きは悪魔の僕を殺したということで、この宗教は正々堂々と殺人ができ残った財産を奪えたわけですよね。

「異邦人を愛せよ ただし魔女は殺せ」ですね。



>その後の日本ではキリスト教は禁じられたことです。

何故禁止されたのかは今回の資料でわかりました。
無慈悲な宗教弾圧ではなく、日本を外国から守るためにやったわけですね。

>キリシタン大名による悲惨な人身売買というのは、後の幕府によって意図的に過大に宣伝された可能性は大いにあるのです。

つまり、
<キリシタン大名の大友、大村、有馬の甥たちが、天正少年使節団として、ロ一マ法王のもとにいったが、その報告書を見ると、キリシタン大名の悪行が世界に及んでいることが証明されよう。『行く先々で日本女性がどこまでいっても沢山目につく。ヨ一ロッパ各地で50万という。肌白くみめよき日本の娘たちが秘所まるだしにつながれ、もてあそばれ、奴隷らの国にまで転売されていくのを正視できない。鉄の枷をはめられ、同国人をかかる遠い地に売り払う徒への憤りも、もともとなれど、白人文明でありながら、何故同じ人間を奴隷にいたす。ポルトガル人の教会や師父が硝石(火薬の原料)と交換し、インドやアフリカまで売っている』と。>

というのは、幕府のでっちあげで、大友、大村、有馬の甥たちは実際にはローマ法王に直訴してなどいなかったというわけですか。

うむむむ・・・直訴状が見つからない限り「そんなものは無かった、キリシタンを迫害した大名は非道な者だった」と今までとおりの認識に収まるのでしょうか。

補足日時:2006/10/20 07:57
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この回答へのお礼

>さて、ご質問についてですが、これはもう現代に信用に足る資料が
>残っていないので正確なことは「わからない」と答えるしかないでしょう。

火薬の代金として、奴隷船に乗せられ売春婦として売り飛ばされた女性たちは信者か信者じゃなかったのか、やはり資料は残っていませんか・・・・

今回の質問は、<彼女らは信者だったのか、信者じゃなかったのか>なのですが、何故かと言うと、私はこの宣教師の来日は布教ではなく侵略だったと思っているのです。

トロイの木馬みたいなものです。

だからこの宗教 実は 侵略 の犠牲者は信者だったのか、信者じゃない人たちだったのか、知りたかったわけです。

資料が無いと歴史の認識は帰られませんね。
ともかく情報ありがとうございました。

お礼日時:2006/10/20 08:19

他の方の回答にもあるように、日本では人身売買は古くからあり、南蛮貿易の『輸出品目』の中にもそれがあったのは間違いありません。

戦国時代に日本に来たキリスト教宣教師のフロイス自身の記録(『日本史』)にも、ポルトガル、タイ、カンボジアに日本人が売られていった事が書かれています。豊臣秀吉の伴天連追放令にも、日本人奴隷売買の禁止が入っていますね。
キリシタン大名自身が奴隷貿易を行ったかどうかは、私は知りませんが、豊臣秀吉が、朝鮮を攻めた時の捕虜を大量に奴隷として売った事がよく象徴しているように、人身売買そのものを悪とは当時の日本人は考えていませんでしたから、中にはキリシタン大名に売られた人もいても不思議ではありません。

もし質問者の方が、「当時海外にいた日本人の大部分が、日本でのキリシタン迫害の結果、棄教よりも追放を選んだ人達」と考えられていたのなら、それは事実ではありません。(私の記憶では教科書にそのような記述はなかったと思いますけど…。)
「キリシタン以外の日本人が、海外に売られていった」というのと、「江戸時代初期に、キリシタンは棄教するか、国外に出るかを迫られた」(例:高山右近)というのは、両方とも真実です。

この回答への補足

>中にはキリシタン大名に売られた人もいても不思議ではありません。

私はここが理解できないのです。

この宗教が神とするその名前を冠にしている会です。
この宗教は「姦淫」を禁止しています。。
この宗教は、貞節を守れと信者に教えています。
この会は教皇に絶対的服従を誓った者しか入会ができず、えりすぐりの精鋭たちばかり。
清貧と貞節をモットーとし、金儲けなどまったく興味が無い人しか入会が許されない非常に厳しい会です。
この宗教の中でもエリート中のエリート集団です。


キリシタン大名がことごとくにわか信者で、信仰など皆無で、勢力拡大のためにこの宗教団体が持ってきた武器欲しさに、女性たちを捕獲して代金として支払ったとしても、でも、信者ではなく教える立場、導く立場の宣教師が、教えとは逆のことをどうしてできてしまったのか。
一緒に乗っていた商人が代金を女で払ってもらおうと誘っても、断固断るべき立場の人たちがどうして・・・・。

「所詮人間だから・・・」といわれても、「清貧・貞節をモットーとしたエリート集団だからありえない」なのです。
でも実際は死の商人で売春仲買に関与していた。
だから理解不能なのです。

補足日時:2006/10/19 21:24
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この回答へのお礼

>もし質問者の方が、「当時海外にいた日本人の大部分が、日本での
>キリシタン迫害の結果、棄教よりも追放を選んだ人達」と考えられ
>ていたのなら、それは事実ではありません。

差別問題について調べていたところ、キリシタン迫害のおり、彼らはとされ、海外に追放されたようなのです。
その数はまだ把握していません。
が、圧倒的にキリシタン大名によって売られた人たちが多かったと思えます。

確かに日本人女性を海外に売り飛ばし武器を購入していた行為は非道で、救済どころか地獄に落す行為で、人でなしと言われても仕方が無い。
さらにその行為をやった団体を命がけで支持する人たちも危険人物として海外追放になったというのも理解できます。
恐らく信者達は宣教師達が本当は何をやっていたのか知らずに支持していたと想像します。


>「キリシタン以外の日本人が、海外に売られていった」というのと、
>「江戸時代初期に、キリシタンは棄教するか、国外に出るかを迫られた」
>(例:高山右近)というのは、両方とも真実です。

そうですか。。。

わたしが知りたかった部分は、キリシタン大名によって売られた女性たちは信者だったのか、信者ではなかったのか なのですが、信者の女性を海外に売ってしまっては、不具合がでるので、やはり信者は売らずに、信者ではない女性たちをキリシタン大名は売っていたのでしょうか?

お礼日時:2006/10/19 21:42

戦争時の捕虜は洋の東西を問わず奴隷とされたことは時代をといません。


捕虜というのは一種の財産で売買も自由でした。  ヨーロッパでは身代金目当てで捕虜をとりました。 シーザーも海賊の捕虜になり高額の身代金を支払っています。

日本でも古代からその習慣はありました。 戦争が日常的になった戦国時代では戦後の略奪で財貨を得る最も容易な事は捕虜を集める事でした。  応仁の乱の記述にも記されています。  

このような習慣がありましたから、外国との貿易で日本で入手し難いものを購入する対価として捕虜の女子を使うことは日常的でした。
捕虜で不足の場合は人狩りも行われたと思います。

50万人というのは誇大でしょうが多くの日本女性が当時の海外で存在した事は事実と思われます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>このような習慣がありましたから、外国との貿易で日本で入手し
>難いものを購入する対価として捕虜の女子を使うことは日常的でした。

No1さんのお礼にも書いたのですが、戦争により負けたのなら、屈辱にも耐えがたきを耐え、忍びががたきを忍び、自分が所属する集団の仲間と一緒に悲しみを分け合い助け合い再起を果たそうとできます。

でも、これは戦争で負けたのでもなく、欲に負けたもの達によってひき起ったわけで、戦争ではなく宗教団体によってひき起った。
これが「海外のヤクザと大名が結託して」だったら、まだヤクザ撲滅を叫べますが、心の救済を解く宗教に関わる人たちによってひき起ったとなれば、言葉を失います。

売られた女性たちは信者だったのか、それとも信者ではない者だったのか。
非道の犠牲者には違いありませんが、前者と後者では、悲劇の度合いが違い、どちらなのか知りたいと思った次第です。

お礼日時:2006/10/19 20:45

戦国時代には人身売買はごく普通に行われていました。

例えば、武田信玄が信濃の志賀城を攻略し、城の中にいた非戦闘員を一人いくらで(女郎やとして)売り払ったことが記録されています。

戦国時代、国内で得るのが難しい火薬原料の硝石http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%9D%E7%9F%B3、国内で製造できなかった大砲、ガラスや時計や衣服のような西洋の奢侈物を戦国大名が南蛮商人から買おうとすれば代価を支払わねばなりません。南蛮商人は、波頭を越えて運んできた品物を可能な限り高く売ろうとします。一番良いのは、全世界で普遍的な価値を持ち、かさが小さくて欧州に持ち帰りやすい金や銀のような貴金属ですが、武田氏や毛利氏のように金山・銀山を領内に持っていない中小大名には準備出来ません。

その場合、手っ取り早いのは「日本のオンナ」を商品として輸出することです。戦争で捕虜にした女性か、領内から狩集めた女性かは分かりませんが、元手を必要とせず「無から有を生む」形で輸入品の代価を支払うことが出来たわけです。海外に「輸出」された女性が文字通りの「性奴隷」として悲惨な末路を辿ろうが、娘や妻を奪われた人が泣き喚こうか、女性を売って「良いもの」をたくさん買った大名には知ったことではありません。

江戸時代になりますと、さすがにヒトを商品として輸出するわけにも行かなくなったようで、当時盛んに産出されていた金と銀をオランダ貿易の対価として輸出しまくりました。金銀以外には特に輸出商品はありませんでした。その結果として海外に流出した日本の金銀は「天文学的数量」に渡るとされます。この状態が100年ほど続き、新井白石によって対策が採られました。要するに「金銀の流出を抑えるため貿易を一定規模に制限する」ものです。また、金銀の代わりに銅や海産物を輸出する政策も採られました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E8%88%B6% …

こうした「ヒトを輸出しての南蛮貿易」はキリシタン問題とは直接関係ないものですが、中小の財力のない大名、あるいはいい加減な商人が南蛮と接触するほど、非人道的な貿易が行われる傾向はあったでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>海外に「輸出」された女性が文字通りの「性奴隷」として悲惨な末路
>を辿ろうが、娘や妻を奪われた人が泣き喚こうか、女性を売って
>「良いもの」をたくさん買った大名には知ったことではありません。

「汝の敵を愛せよ」「右の頬を打たれたら左の頬を」「博愛」を説く宗教がこの人身売買に関わっていた、いや中心にいたという話しに衝撃を受けた次第です。

戦争で負ければ敵の捕虜となり、領土は取られるので、自分の所属する集合体を守るために人びとは必死に戦います。
でも、今回のこの事件は戦争で負けたから、日本の女性たちが海外に売られたのではないです。

調べるとキリシタン大名の勢力拡大願望と、宣教師の金儲けというお互いの利得が合致したことで引き起ったと思えます。

宣教とは建前で日本に兵器を持ち込んだ死の商人で、売春組織だった。

でも、信者は彼らの真の目的を知らず入信したわけですよね。

ローマ法王にこの悪行が報告されたようですが、なんら手は打たなかったように思えます。


>中小の財力のない大名、あるいはいい加減な商人が南蛮と接触する
>ほど、非人道的な貿易が行われる傾向はあったでしょう。

非道の極みですが、マフィアやヤクザがやっていたのなら、まだなんとか理解でき、撲滅をすればいいと言い切れます。
がやった者が魂を救済する等、人びとを教え救う立場にある者だったということです。
知ったとき言葉を失いましたが、やっと思考が回りだしたとき、その犠牲者はその団体を心の支えとした信者たちだったのか、それとも信者ではなかったのかと知りたくなったわけです。

お礼日時:2006/10/19 20:21

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