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高校ではHCl間の結合は共有結合だというふうに教わりましたが、最近これはイオン結合ではないかという疑問が浮かんできました。
なぜならば

(1)水にとけるとイオンに容易に解離する。共有結合性の物質には見られない特徴である

(2)HとClはHSAB理論で考えるとHがHARDなACID,ClがHなBASEとして考えることができ、これからイオン結合していると考えられる

(3)なぜ塩化ナトリウムなどのイオン結晶ではなく気体かというと、HとClの半径の差が大きすぎて、結晶を作ることができない


以上です。実際の所どうなのでしょうか?

A 回答 (9件)

あと、結晶を作ることができない、というのがそもそも間違っています。


低温に下げれば塩化水素も固体化します。融点マイナス114度の固体です。
ちなみに沸点はマイナス85度くらいです。
身近な方法だと、液体窒素を使えば(沸点78ケルビン、マイナス178度)塩化水素の固体が得られます。
液体を得たければ、エタノールスラッシュバス(エタノール融点マイナス110度くらい)を使えば、塩化水素の液体が得られるでしょう。

しかし、これはイオン結晶ではなく、分子の寄り集まったもの、すなわち分子性結晶です。
実際のところ、ガスを液体窒素で冷やしただけで、きれいな単結晶が得られるかはわかりませんが・・・

イオン結晶となるには、陽イオンと陰イオンとの間の強いクーロン引力が、多方向に働き、多数のイオンが3次元的に結びつく必要があります。
しかし、塩化水素は強く分極しているとはいえ水素原子も塩素原子もイオンとはなっていませんから、粒子の間にイオン結晶ほどの強いクーロン引力は発生せず、分子が水素結合(+双極子間の引力、ファンデルワールス力)で結びついたものとなります。
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#8 です. あ, 書き忘れた.


もちろん「HCl は」異原子分子なので (以下略) です.
あと, もっとイオン結合性の強い HF は弱酸.
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HSAB 理論はここで使えないよな~. H2O = H^+ + OH^- はイオン結合?


ちなみに半径の差が極端にあるけど結晶が作れるものとして「電子化物」ってのがあるらしいです.
もちろん異原子分子なので純粋な共有結合ではありませんが, 「イオン結合」というほど電荷は分離してません.
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イオン結合か共有結合かの違いは結合が閉じているか開いているかだと思います。

閉じているとはw-place様が書いておられるように「結合が特定の1対の原子間に限定されている」事です。共有されている電子に偏りがあるかどうかとは別の話です。この偏りを結合のイオン性という呼び方で捉えると誤解が生じます。

イオン間のクーロン力は方向性を持っていません。結合の飽和ということもありません。NaClではCl-の周りを6つのNa+が取り囲んでいます。CsClではCl-の周りを8つのCs+が取り囲んでいます。イオン半径で決まる物理的なパッキングとエネルギーだけのものだと説明されています。

共有結合で出来た分子には正味の電荷がありませんのでイオン間のクーロン力のような強い力は働きません。分子間力と呼ばれている力はイオン間のクーロン力に比べてかなり小さいものです。それが融点、沸点が低いという理由になります。常温で気体のものは全て分子です。常温で液体のものもほとんどは分子です。

分子間力にはいろいろなものがあります。その一つがファンデルワールス力です。分子と分子が何処まで近づくことが出来るかで原子の大きさを表したものをファンデルワールス半径といいます。共有結合での原子間距離から出した原子の大きさは共有結合半径です。
イオン結晶でのイオン間距離から出したイオンの大きさはイオン半径です。水素のイオン半径は存在しません。H+は普通の意味のイオンではありません。プロトンですから素粒子です。物質の中では裸のプロトンは存在しません。周りに電子の着物を着たHと着物を脱いだ時のH+(プロトン)とは大きさは10^5倍違います。電場の大きさが極端に変わります。必ず何かにくっつきます。
正のイオンと負のイオンであっても、ある距離以上近寄ることが出来ないのはどのイオンも電子の着物を着ているからです。「イオンがイオンとしての性質を持ったまま集まっている」というのがNaClという化学式では分からないので混乱する生徒が多いです。だからNaClとHClの結合の違いの分からない生徒も多くなります。

酸・塩基の理論でH+でなくH3O+を書くようになった理由も同じです。

基本的にH+を構成イオンとするイオン結晶は存在できないと思いますがH3O+を構成イオンとするものならばあり得ると思います。古い本に過塩素酸HClO4・H2OがH3O+とClO4-のイオン結晶だと書いてあったように記憶しています。
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>(1)水にとけるとイオンに容易に解離する。

共有結合性の物質には見られない特徴である
硫酸、硝酸、臭化水素、ヨウ化水素、過塩素酸etc そういう例は多くあります。

>(2)HとClはHSAB理論で考えるとHがHARDなACID,ClがHなBASEとして考えることができ、これからイオン結合していると考えられる
HSAB則の解釈が妥当ではないと思います。

>(3)なぜ塩化ナトリウムなどのイオン結晶ではなく気体かというと、HとClの半径の差が大きすぎて、結晶を作ることができない
イオン半径の差が大きければ、イオン結晶の結晶形(配位数)が変化するだけのことです。

イオン結晶においては、結合を特定の1対の原子間に限定できないという特徴があります。つまり、NaClの結晶において、Na+は周囲にある6個(この数は結晶を構成するイオンの半径比によって変化します)のCl-と等価な結合を形成しています。それらの中の特定の1個とのみ結合を形成しているわけではありません。イオン結合とはこういったものです。
それに対して、HClの場合には、たとえそれを冷却して固体にしたとしても、H原子が結合を形成しているCl原子の数は1個です。これが共有結合です。
したがって、H-Clの結合は、その構造上、明らかに共有結合なのです。確かに、電荷の偏りはあるでしょうが、それでも定義上は共有結合です。
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高校生かな、とも思いますが、HSAB則をご存知ということは大学教養レベルの化学は習われているみたいですね。



結論から言うと分子です。

ただし、質問者さんの疑問ももっともなことです。
NO.3さんがおっしゃっているように、電気陰性度の差が大きい原子間の結合は、共有結合にいくらかイオン結合の性質が混じります。
つまり、電子対を共有したことによる結合力だけでなく、プラスとマイナスに分極した原子間のクーロン引力の効果が混じっています。

これがいくところまで行ってしまったのが、イオン結晶およびイオン結合だと考えることもできるでしょう。

つまり、水素みたいな場合は共有結合100%、NaClはイオン結合100%、塩化水素みたいなのはそれらの中間、と考えることができます。具体的に何%?と聞かれると困りますが(笑。

根拠の(3)はパッキング構造で、半径差がいくつだとどのようになる、とかそういった話ですか?
私も詳細な話を忘れてしまいました。日ごろそういう研究してないので・・・
しかし、たとえばLiFもCsFもイオン結晶です。
イオン半径は、Li^+が0.6くらい、F^-が1.3くらい、Cs^+が1.7くらいだそうです。
これくらい違ってもイオン結晶はイオン結晶ですから、半径比だけで判断はできないのでは?
構成原子の性質(電気陰性度がどれくらいとか、イオン化ポテンシャルがどれくらいとか、配位数がいくつかとか)を考えないと難しいのではないのでしょうか。
ちなみにH^+のイオン半径が良くわからないので(汗、いまいち説得力に欠けますが。
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共有結合でも、電気陰性度の差が大きければ、水中でイオンになります。

確かHが2.1でClが3.0だったと思います。つまり、Hの電子をClが奪ってしまうから、水中でイオンになってしまうわけです。なので、HClはよくイオン性の共有結合といわれます。HSAB理論はルイスの定義上の話なので、高校だけの知識では余計ややこしくなると思います。あなたは、何歳なのでしょうか。あくまでも、イオン結合と共有結合の違いは、電子殻が重なり合い電子を共有しているかどうかですから。イオンになるかどうかは問題ではありません。
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同じ事を十数年前に考えて、先生に聞きに言ったことがありますね。


おぼろげながら覚えていることを書きます。

イオン結合は、電子がほとんど片側に取られてしまって、
+と-の電気的な引き合う力でくっついている場合です。

HClの場合は、Hの電子がCl側に完全に引き寄せられているわけではなくて
H原子のK殻の方にも回っています。(Clと共有している)
その力でくっついているので、共有結合だったと思います。
(受験的には、気体は共有結合と覚える。)

うろ覚えだけどこれでいいかな?
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硫酸や硝酸など、強酸と呼ばれるものは水に溶けると容易に解離します。


極性が大きな共有結合はイオン結合性が大きいと言えないことはないと思います。
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