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だいぶ古い話題かもしれませんが、先日やっと
「蹴りたい背中」を読みました!
そこで皆さんにお聞きしたいのが、ずばり感想なんですけど・・・
みなさんは読んでどう思いましたか?

はっきりいうと、私には面白いのか面白くないのかさえ分からないのです。確かに描写は上手いのかな?
一応読みやすいような・・・
とにかくわからなすぎなんです・・。

まだ読書歴が短いのでまだ本というものをわかっていないんだと思うんで皆さんの率直の考えを教えてください☆

A 回答 (6件)

 個人的には、まあまあおもしろいという印象でした。



 芥川賞という言葉等から、何か文学的に深いものを期待すると、がっかりするかもしれませんね。この作品には何のメッセージ性も哲学的思考も入っていないと思いますし。

 でも、この作品は、脱力して、息抜きに気軽に読める作品ではないでしょうか。
 綿矢りさには、少なくとも、学校の生徒の意識の描写などを非常にリアルに表現する力があると思います。

 主人公のハツの描写や内面の記述を通して、学校で、周囲の輪に積極的に入っていかない生徒の様子や考えていること、教師に対してのやや冷めた視点がすごくよく表現されていますね。こうした部分は、学校時代、周囲に積極的にとけこむような性格ではなかった人たち、多かれ少なかれ教師に対して同様のことを思っていた人たちにとってはかなり共感できる部分ではないかと思います。

 ただ、いくらはみ出しもの同士とはいえ、よりによってアイドルオタクのにな川に対して、女の子がそんなに興味を持つだろうか、という違和感を自分は持ちました。アイドルオタクであっても、どこかに他の人にはない魅力的なところがある、というのであれば納得できますが、にな川には、そんな点はどこにも感じられなかったですし。百歩譲ってにな川に興味を持ったとしても、ハプニングであっても、にな川にキスするというのは...。
 どうでしょうか?
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 面白い。

絶対に。表現力、文章力、なにもかもが最高で綿矢りさには死角がないという印象を持ちました。そして説得力。
 読書嫌いの私がスラッと読めたんだから。あの人は天才です。
 ドラマティックではない話をあれだけドラマティックにできるんだから。すごい。
 でも、登場人物(ハツとにな川)と似たような不器用さを持っている人じゃないと楽しめないような物語のような気もします。
 弱点を当たり前のように克服できるエリートタイプ、そういう人は共感できないような気がしないでもないです。
 質問者さんはエリートタイプなんですかね。

 質問日が2007年ということで、もう回答は望んでいないと思いますが、一度『蹴りたい背中』についての感想をどこかで述べたいと思っていたのでОKウェーブで『蹴りたいー』を検索して回答させてもらいました。質問を締め切らずにいただいて有難うございました。感謝します。
 ●面白いところ
 (1)登場人物の名前(ドンぴしゃりという感じ)
 (2)オリちゃんライブへ行った日が”夏休み前 ”というところ。(私  だったら、”夏休み”の話にしてしまいます=素人)
 (3)オリちゃんライブから帰るとき、小倉絹代が家に電話をするところ  で、その電話が公衆電話を使っているのか、携帯電話なのかを描写  していないところ。(本当は描写してますけど=公衆電話)
  等などです。
 (4)物語そのもの 
      等々です。
 最新作の『夢を与える』は正直言って好きな話ではありませんが、ま た新作が出版されたときも、絶対に読みます。
 それだけ魅力のある作家さんだと思います。

 登場人物の名前は、京都の町名からきているんですかね。どうなんですかね。
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この作品、私はすごく好きなんですよね。

私は大学生ですが、年齢の浅い人ほどより感じられる部分があるんじゃないかなと思いました。
読み始めて一番最初の書き始めが斬新だと思いませんでしたか?
さびしさは鳴る。心の中で澄んだ音色を響かせながら・・・私はプリントでもちぎってますよ、っていうこのスタンス。とかだっけ。。(ものすごくうろ覚えなんですが、確かこんな感じの書き始めだったはずです)
質問者さんは読書経験が浅いようなので、軽く読み流してしまったのかもしれませんが、いくらか本を読みあさってるタイプの人間であれば、おそらくこうした表現から始まることにすごく違和感を感じて奇妙に思ったはずです。いったい今まで誰がこんな表現から始まる小説を書き上げたものでしょうか。私はそこに作者の独特なセンスや創造性を感じ取りました。
綿矢りささんの作品にはこうした表現がところどころに絶妙なバランスで使われていてとても心地よく感じます。これは文章力によって得られるものではなく、持ち前の才能や持ち味、思想や性格といったような鍛えたから上達する部分によるものではないと思います。
文章こそ、かつて芥川賞を受賞した数多の文豪たちと比べると幼さが随所にあらわれてますが、一方でセンスの部分では他をはるかに突出した独自の個性を持ち合わせていました。
こうした独特な文章センスが「蹴りたい背中」では多いです。
読んでいて不思議に思った箇所がありませんでしたか?
クラスメイトの男の子を「にな川」君といいましたっけ。作中で「にな川」の「にな」は虫偏の難しい漢字を書くのだという説明が一度だけあり「蜷川」と書くのだと読み取れますが、文中では、ただの一度も「蜷川」と表記した例はなく、すべて「にな川」で統一されてますよね。まったくわけがわからないことですが、こうした遊び心めいた表現を取り入れられるセンスに私はひどく感動したのを覚えてます。今までそんな本を読んだことがなかったので。なんでこんな表現をするのだろう?どうしてこういう書き方をするのだろうと考えさせられるものがあったのです。
多くの人は、小説というものを読むとき、頭の中に物語を作り上げ、そのストーリー性の良し悪しによって面白いとか面白くないとかを決めてしまいがちです。しかし、言葉とは同じ意味をあらわしていても、いろんな言い回し方があるわけです。あらゆる数多の表現の中で、作者が選びだした表現方法がこの作品ではすごく非常識で不自然なものばかり。逆にそれが私にはすごく新鮮で今まで感じたことのない新しい世界観に気づかせてくれたように思うんです。

芥川賞作品レビューの中では、最初から「蜷川」と書けばいいじゃないか。という意見もありました。まさしくその通りなんですが、そこをあえてはずしたところに私は良さを感じたものですが、なんだそれはわからんぞと一言で片付ける人も多いことでしょうね。
他にもいくつかこういう微妙な言い回しが隠れてます。宝石の原石を発掘するような読み方で読み進めていけば、その良さに心奪われる人もいるでしょうし、普通に読んでいては何もわからないという、非常に読み手の感性が問われる作品だったと思います。私はその感性の部分でツボにはまりましたw
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同じく受賞された「蛇にピアス」に比べる(ものでもないですが)ともちろん目立たない内容なのですが、印象はこちらの作品の方が強いです。


言葉や表現がおもしろいので、読み返したくなります。「どんな内容だったかな」と思うような地味なストーリーなのでなおさら。
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この回答へのお礼

そういうとり方もあるんですね!
参考になりました☆

お礼日時:2007/03/15 23:21

私はよかったと思います。

「面白いか」という観点の作品ではないと思いますが…。純文学的要素が強いので、娯楽作品と違って、起承転結や喜怒哀楽がはっきりしないのが「わからない」原因ではないでしょうか。カフカの「変身」なんてそういう意味ではもっとわからないです。

本を楽しむポイントは人それぞれなので、あえて言うのもおこがましいですが、「蹴りたい背中」の良さって「思春期の少女の微妙な心理描写のみずみずしさにハッとする」とでも言うのかな?私は思春期の頃を思い出しノスタルジーを感じたのでそこが良かったんだと思います。質問者さんのおっしゃる通り、情景描写も物語に引き込んでいく上手さがあり、好きです。

たとえばアメリカ映画は勧善懲悪だったりハッピー(orアンハッピー)エンディングだったりがわかりやすいです。ヨーロッパ映画(有名なところでは「アメリ」とか「ニューシネマパラダイス」など)は事件は多少起こったりはしますが、結論らしきものは出ないまま終わることが多いです。が、見終わった後に何かを考えさせます(人生の意味とか)。娯楽文学と純文学もそんな違いがあるのではないでしょうか。読んだあと素直に「何か」を感じたら、それが本の良さなんだと思います。
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この回答へのお礼

返事ありがとうございます☆
そうなんですかぁ!
純文学的要素を分かるようになりたいんですが、
そういうのってどうやったら分かるようになるんでしょうか?
こんなこと聞くことじゃないって思うんですけど、もしよかったら教えてください☆

お礼日時:2007/03/15 23:07

こんばんは。



率直に言って、最近の若手作家の作品には、貴重な時間を割いてまで読むに値するものは殆どありません。たとえ、芥川賞受賞作家であっても・・・です。
これらの作品を読む時間があるのなら、それを他の作品の読書に充てるべきだと考えます。
例えば、既に評価の定着している古典的な作品・・・。
古くは「源氏物語」や「平家物語」、「徒然草」や「奥の細道」、近代の作品では夏目漱石の「こころ」や「それから」、森鴎外の「高瀬舟」「雁」「舞姫」など・・・。
個人的には、松本清張や高橋和巳がお薦めです。
「点と線」、「ゼロの焦点」などの松本作品は、日常に潜む平凡な人間の闇を照らして、推理小説とはいいながら、文学的にはアガサ・クリスティーをも凌ぐ、世界に誇りうるミステリーです。
また、世界や人生と葛藤・格闘し、挫折・滅亡していく知識人の懊悩を重厚で格調高い文体でロマンティックに描き出した高橋作品も忘れてはならない日本文学の精華です。
「悲の器」「我が心は石にあらず」「堕落」「散華」「邪宗門」などなど・・・。

折角、貴重な時間を割いて読むのですから、いいものをお読みください。読書歴が浅いとのことですから、先ずは評価の定着した名作から手に取られることをお薦め致します。
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この回答へのお礼

返信ありがとうございます!
面白そうですね☆
今見ていて、書いてあるものはすべて読んでみたいと思いました☆
私が読書にはまった理由は本について考えられるからなんです。
夏目漱石のこころは読んだことがあるんですが、あれはとてもいいと思いました!
なんか読んだあとに残るあのなんともいえない気分で本の内容を
思い返す時間が好きで・・・

ちなみに、読書を好きになったきっかけとかってありますか?

お礼日時:2007/03/15 23:02

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