こんにちは。たとえば、微分の公式
D(x^n)=nx^(n-1)
を証明したいとき、数学的帰納法で証明することも出来ますが、それだと微分の結果の予想をしなければならず、初見者には天下り的でなんとなく不満が残ります。
できることなら、演繹的に示したい。
D(x^n)=nx^(n-1)においては、対数微分を使えば示せます。
そして、二項定理
(a+b)^n = Σ[k=0,...,n](nCk) (a^k) (b^(n-k))
ですが、これを数学的帰納法ぬきで証明したいのです。
いいアドバイスをお願いいたします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
組合せ論的に証明する手があります
(昔は「確率・統計」の教科書にでてたんですが).
(x+y)^n を展開したときの各項は C(n,r) x^{r} y^{n-r}
と書ける.ここで C(n,r) は係数である.
展開したときに現われる
x^{r} y^{n-r} は
xをr個,yを(n-r)個掛けることで構成されるので
その出現回数は,n個からr個のものを選ぶ個数に等しい
つまり,C(n,r)は組合せの数 nCr である.
よって二項定理は証明できた.
#この手法だと「多項定理」も出せるはず
二項定理を微分とかで証明する場合には
論理的には循環論法に注意する必要があります.
例えば,対数微分でx^nの微分を示したとして,
それで二項定理を示したとします.
ところが。。。対数微分の根底にある自然対数の底 e の存在の
証明に二項定理が使われることがあります.
例えば,(1+(1/n))^{n} の極限で e を定義する場合,
一般的な議論では二項定理を使います.
もっとも,こういう循環とかを気にせず(循環の存在は意識して欲しい)
いろいろな切り口で一個の定理をみるのは
大変重要だということは間違いないです.
#ちなみに,No.1さんのアイデアは
#Taylor展開という手法に通じるもので
#極めて重要な手法です.
No.3
- 回答日時:
D(x^n)=nx^(n-1)は対数微分を使わなくても示せますよ~二項定理を使えば^^;
ここから書くlim はlim(h→0)のことだと思ってください。
また、乗算記号は用いず一部はスペースで代用しています。
微分の極限での表記
lim{(x+h)^n-x^n}/h
=lim[{nC0 x^n+nC1 x^(n-1) h+nC2 x^(n-2) h^2+…+nCn h^n}-x^n]/h
=lim[{x^n+n x^(n-1) h+n(n-1)x^(n-2) h^2+…+h^n}-x^n]/h
=lim{n x^(n-1) h+n(n-1)x^(n-2) h^2+…+h^n}/h
=lim{n x^(n-1)+n(n-1)x^(n-2) h+…h^(n-1)}
=n x^(n-1)
という風に、高校数学に数IIまでの知識でも実は整関数の微分を証明することはできます。さらに関数の商の微分・逆関数の微分などを用いればnが実数ならば証明できます。
「そんなこと聞いてないよor知ってるよ」「読みにくいよ」とかつっこみを受けそうですが、ご参考までに。
No.1
- 回答日時:
まず、(a+b)^n/b^n = (1+(a/b))^nとし、x=a/bとおき、
f(x)=(1+x)^nの関数を定めます。
f(x)はy=x^nをx軸の正方向に1だけ移動した多項式関数になるので、
f(x) = a0 + a1x + .... + anx^nで表されます。
そして、まず、f(0)=a0=(1+0)^n=1よりa0が1に成る事が分かります。
これはすなわち、nC0という事になります。
次に、f'(x) = n(1+x)^n-1 = a1 + 2a2x + 3a3x^2 + .. + nanx^n-1
より、f'(0) = n = a1になり、a1 = nすなわちnC1である事が分かります。
このように、k回微分したときにx^kの係数であるakの値が定数項になり、k次導関数のxの値に0を代入すれば、
(k(k-1)...1)ak = n(n-1)(n-2)...(n-k+1)の関係式が得られ、これにより、ak=nCkになる事が分かります。
このようにして、各係数を求めていけば、
f(x) = Σ[k=0:n]nCkx^kの多項式を得る事になります。
最後に、(1+a/b)^n = Σ[k=1:n]nCk(a/b)^kとなる事から、
両辺にa^nをかけてやれば、
(a+b)^n = Σ[k=1:n]nCk a^k b^(n-k)になる事が分かります。
こんな感じで如何ですか?
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