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先日、パリに行った時のこと、マドレーヌというメトロの駅にあるお茶やチョコレートで有名な「FAUCHON」の本店に行きました。
そこで、お茶を試飲させてもらったらとてもおいしくて、ついお茶の葉を買ってしまいました。その時は、なにやら大きな機械っぽい茶器でいれていたのですが、私の自宅にはそんな機械はないので店員さんに「どんな茶器でいれるのがいいのか?」と聞いたところ、奥の棚から取り出したのはなんと岩手県の伝統工芸品の「南部鉄器」だったのです。店員さんは、南部鉄器の説明をするのですが、突然お互い顔を見合わせて笑い出してしまいました。おそらく店員さんは「なんで日本人に日本のものを教えているの・・。」私は「なんでフランス人に日本のものを教わっているの・・。」というわけです。
現在私が住んでいるドイツは町並みや家のインテリアはとても統一された印象を強く受けます。なんでもドイツはシステムキッチンの本家らしいですね。
しかし、フランスはいいものであれば、少々ミスマッチであってもそのギャップを楽しむというところがあるような感じがします。
ではここでお聞きします。
(1)フランス人が何か日本のものを取り入れて、その良さを再認識したことってありますか?
(2)フランス人と日本人は感性の部分が似ているような気がしますが、どうでしょうか?
ぜひお聞かせくださいませ。

A 回答 (1件)

フランスに長年住んでおります。

その経験から回答させていただきます。

(1)の質問について:
随分前からフランスは日本ブームです。意味もわからぬのに「禅、禅」とうるさいくらいですが、要はSimple is best.というわけです。家のデコレーションも、日本的なシンプルなデザイン、うるさくない静かな凛とした雰囲気作りがブームです。Fauchonで見られたという南部鉄器もその一端だと思われます。有名な食器店などでも、ジャポニズムのデザインが流行です。

また、日本料理は他の欧米諸国同様、健康ブームから人気があります。ただ、フランスでは中国・ベトナムなど他のアジア系のレストランが、日本ブームに乗って中華・ベトナム・タイ料理店などを突然日本料理店に改装して、訓練も受けてない外国人が日本料理まがいのものを作る偽日本料理店がはびこっており、これには在仏日本大使も対策を練っています。

他には何といっても目立つのが日本の漫画・アニメブーム。ドイツではどうなのでしょう。フランスではスーパーの書籍コーナーに、普通に日本の漫画(仏語訳)が陳列されており少年達が立ち読みしています。この漫画ブームはさらに発展することでしょう。

(2)の質問について:
漫画ブームから推察されるように、ジョークの感覚が日本人と合っているように感じます。主人は仏人ですが、笑いの感覚が同じで、まるで日本人とやり取りしているような自然さを感じ毎日笑い合っています。仏人の気の合う友人達とは、やはり笑いのベースが同じ感覚と思われます。

人にもよるのですが、一般に優しさ・繊細さが日本人と通じるところが多いように感じます。愛情の質はフランス人は素晴らしいと思いますが、他人を思いやる点は日本人の方がずばぬけて優れていると私は思います。

イギリスにも長年住んでいたのですが、フランス人の方が感覚が大陸的Continentalな気がします。つまり好奇心が普遍的でイギリス人のように一方に偏っていません。英紳士が通う大学にも在籍しましたが、イギリス男性が「紳士」とは一度も思ったことはありません。フランス人の男性の方が愛情豊かで、繊細で、寛容で、残念ながらまだ男尊女卑の残る日本男児とも、女性への態度という点ではちょっと共通点は少ない気が致します。

日本女性とフランス人女性も多くの点で違うと思いますが、美しいものへのこだわりなど共通する部分も少なからずあります。ただ、長年住んでおりますと、違いの方が目立ってきて、日本人優位的な考えになりがちになってしまうことも否めません。日本人と感性が同じというのは、どういうところでそう思われたのでしょうか?私など違うところの方が多くて、やっぱり違うなと思うことがしばしばです。ドイツの方が日本と気質が合う気がしますが、どうなのでしょう、、、、。

長々と失礼しましたが、以上ご参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。本当に勉強になりました。

>日本人と感性が同じというのは、どういうところでそう思われたのでしょうか?

私自身ドイツに住んでおり、どうしてもドイツというフィルターを通してフランスを見てしまうという傾向があるのかも知れませんが・・・
女性のおしゃれの部分に感じます。
まあ、ドイツ人と比較してフランス人の方が日本人に体型が近いからなのかも知れませんが、特にファッションの嗜好が近いものを感じます。また、街をあるいていてもキモノ女性のポスターが目に留まったり・・。(さすがにキモノを着ているフランス女性はまだ見たことはありませんが・・。)

あとは食べ物の盛り付けですね。
色取りや細かい細工を大事にしているという点です。
私がパリの日本食レストランに行き、懐石料理がテーブルに運ばれてきた際、隣の天ぷらとうどんを食べていたカップルが盛り付けを興味津々で見ていた姿がとても印象に残っています。(これは、ドイツ人でもそうカナ・・?)

>ただ、フランスでは中国・ベトナムなど他のアジア系のレストランが、日本ブームに乗って中華・ベトナム・タイ料理店などを突然日本料理店に改装して、訓練も受けてない外国人が日本料理まがいのものを作る偽日本料理店がはびこっており、

私自身、ドイツで日本食材の営業をしておりますので、おっしゃることはとてもよく分かります。
3ヶ月の修行で「オレはスシ・マイスター!」と豪語するアジア人が多いこと!確かにスシは利益率が高いですからね。
ネタの味が分からなくなる位、酢の味が強いスシをウマイウマイと食べる現地人を見ているとガクゼンとしますね。

それでも欧州の中ではパリは、かなり日本食については進んでいる方だと思います。魚が新鮮で種類が多いですからね。

>ドイツの方が日本と気質が合う気がしますが、どうなのでしょう、、、、。
確かに、近いものを感じます。外国ということを感じないくらい。
保守的で、大人な人が多いと思います。
逆にパリはドイツよりも楽しいのですが、ちょっと緊張してしまうエリアもありますね(失礼)。本当に外国に来たのだな・・という感覚ですね。

今は私自身、パリに惚れてしまっておりますので全てのものが良く見えてしまうのかな?
だから強引に日本との接点を見つけ出そうとしているのかな?とも思っております。

お礼日時:2007/03/24 21:47

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