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台湾の歴史

台湾はどのような経緯で現在に至るのでしょう。
台湾以前の状態と歴史が知りたいです。

分かりやすいサイトなどありますか。

A 回答 (1件)

まずネットで「台湾・歴史」と検索すれば腐るほどヒットすると思いますよ。

質問者様の予備知識によっては「そんなこともう知ってるよ」ってのもあるでしょうから、いろいろ必要に応じて探してみてはいかがでしょうか。
私がお勧めするのは本ですが、「台湾を知る(2000年・雄山閣出版・1500円(税別)」です。台湾の学校の歴史教科書を日本語訳したものですので一番信頼できる内容だと思います。
この本を基に超端折って台湾の歴史を述べますと、「先史時代」「国際競争時代(大航海時代)」「鄭成功時代」「清朝当地時代」「日本統治時代」「国民党統治時代」「民進党時代(現在)」になります。

・「先史」は言うまでも無く狩猟・採集のような生活で、台湾各地でも遺跡が発掘されています。今「原住民」と呼ばれる山岳地域の人たちもこの流れを汲みます(勿論今の彼らの生活も進歩していますが)
因みに平地にも「平甫族」といわれる部族が住んでいましたが、後に漢人と混血・同化してしまいました。
・「国際競争時代」は世界各地で植民地争奪の時代です。台湾も一部の地域でオランダやスペインの支配を受けました(ただし全島を治めるには至りませんでした)。
・「鄭成功時代」は短いです。鄭成功は台湾人の父と日本人の母(長崎・平戸の人)のハーフです。彼はオランダの軍を台南で破り、台湾を漢人の手に取り戻します。ちょうど中国大陸では明から清へと移り変わる中、鄭成功は明の支持=清への反抗を打ち出し襲ってくる清の軍隊と交戦します。彼は奮戦して親子二代に渡って20年くらい台湾を支配しますが、結局清に負けてしまうことになります。
・清が台湾を支配すると本格的に城壁や港が整備され始めます。が、大陸の町に比べるとそれほど熱心とは言えないようです。移民も増えて農地の開拓も進みましたが原住民との衝突も増加しました。原住民は戦いを「出草」といって敵の首を狩ります。一方学問や宗教でも中国化が進み、少ないですが科挙の合格者もいたようです。
・さて、日本では明治維新が起こり台湾を巡って清との対立が生まれました。沖縄(宮古島)の漁民が台湾に漂着し、現地人に殺害された事件をきっかけに日本政府は台湾への進出を始めます。西洋式の軍隊を誇る日本軍に清の軍は敵ではありませんでした。大陸への退路も断たれた清軍は指揮系統が乱れ、ヤケになって略奪や暴行の限りを尽くしました。
日本軍はそのような暴徒を鎮圧しつつ、次第に台湾全島へ軍を進めました。特に山岳の原住民に対する占領は困難で、犠牲者も多く出しましたが結果として初めて台湾全島を支配しました。占領後は総督府を台北に置き、砂糖・樟脳・パイナップル・バナナ・米などの産業が華開きました。水道・電話・電気・医療も整備され(日本の並の地方都市より早く整備されました)、台湾人の生活・教育水準は飛躍的に向上しました。
このころの建物などは今も台湾に行けば結構残っていて見ることができます。日本統治は大正デモクラシー、大東亜戦争等を経て昭和20年まで続きます。
・戦後は日本に替わって国民党(蒋介石)の中華民国が統治に乗り出します。当時国民党は共産党(毛沢東)に負けており、大陸を追われて台湾に逃げてきました。大陸への反撃を考える蒋介石は軍隊を増強する以外に台湾の統治に不熱心で、初めは日本からの解放を喜んでいた台湾人はその横暴ぶりにすぐがっかりしました。加えて国民党の兵士は敗残兵同然で士気も低く、ついに「2.28事件」という台湾人への大虐殺まで起こしました。台湾人のこのような不満を封じ込める為国民党政府は戒厳令を布告し、以後息子の蒋経國が解くまで30年以上も言論の自由がありませんでした。しかし国民党は大陸の共産党に対する資本主義社会の盾のような役だったので、日本やアメリカなどは積極的に支持しました。
田中角栄が周恩来と条約を結ぶまで、日本の正式な「中国政府」は台湾だったのです。
・しかしアメリカや日本が大陸と正式に国交を結び、台湾の置かれた立場も大きく変わってしまいました。李登輝総統の時代になると軍事的な対立で問題を解決させるよりも経済的に成長する事へと視点を移しました。国交は消滅してもアメリカや日本と積極的に「経済外交」を行い、電気製品や工業部品の生産を中心に発展を遂げ韓国やタイなどと共にNIES(新興工業国)の一員になりました。今までの農産物から工業へと主要産業がシフトしました。
李登輝は独裁体制だった政権を自由選挙制にし、その結果初めて陳水扁率いる民進党が勝利し今の総統になりました。民進党は台湾の大陸反抗を破棄し、台湾を別の国家として独立させようとする意見の党です。これは蒋介石と共に台湾へ渡ってきた「元中国人」もいる中で大変難しい問題となっています。日本でもいろんな評論家がいろんな意見を述べてますが、結局は台湾人自身が選択する問題ですので今後の事態の推移を見守っていく必要があります。

だいぶ駆け足でしたが(言い残しも多いですが)、こんな感じでしょうか。
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この回答へのお礼

親切に分かりやすく説明していただいてありがとうございます。
歴史深いところですね。いずれ台湾を訪れたいと思います。
お言葉どうり検索をしてみますね。

お礼日時:2007/06/03 00:58

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