プロが教えるわが家の防犯対策術!

 ダウン症など遺伝性の疾患が見つかると、その受精卵は廃棄されてしまうのですか?例えばその受精卵に手を加えて、余分な染色体を取り除いたりする。または、疾患の原因遺伝子が載っている染色体のみを、誰か別の人のものに置き換えるということはできないのですか??

A 回答 (3件)

こんにちは。



多くの誤解をされているようです。
まず..人工授精=男性から採精した精子を女性の子宮に器具で直接注入してやる技術です。つまり、性交によらないという部分で人工なわけですが、受精は身体の中での出来事ですから受精するもしないも神様まかせです。
女性から採卵した卵子に精子をかけ合わせてシャーレの中で受精する技術を体外受精と言います。これなら質問者さんが仰っているような「破棄する可能性のある」受精卵が得られます。
次にですが...

>ダウン症など遺伝性の疾患が見つかると、その受精卵は廃棄されてしまうのですか?

話を「体外受精」を前提にしますと、通常の体外受精では受精卵を子宮内に戻すだけです。その受精卵に染色体異常や遺伝性の疾患があるかどうかを調べることを「着床前診断」と言いますが、一般的には行われていません。着床前診断の希望があれば、国に理由を申請して許可を得て実施します。
許可が降りたとして話を続けます。着床前診断をするということは、正常な胚だけを子宮に戻すことが前提ですから、異常のある胚は破棄するものだと思います。ヒト胚は研究に利用することが制限されているので破棄以外にないと思います。私には子宮に戻す予定のない凍結胚がかつてありましたが、着床前診断はしていませんので、予め決められていた凍結保存期限が来た時に破棄するか凍結保存を延長するかを聞かれました。破棄するくらいならいっそお持ち帰りしようかとも思いましたが、持って帰ってどうするということもないので(笑)結局は破棄してもらいました。

破棄する異常のある受精卵に手を加えて正常にする技術は今のところ存在しません。仮に余分な染色体を取り除いたりすることが可能だとして、着床前診断に使えるのは胚盤胞以前の胚ですが、あまりに少ない卵割では成功(残した細胞が正常に卵割を続ける)率が低くなりますし、卵割が進んだ状態では全ての細胞に望む修正を加えなければならず、それをやっている間にどんどん卵割は進みますから修正も追いつかないでしょう。かなり成功して「トリソミーモザイク」に終わるような気がします。
    • good
    • 0

単に人工授精というより顕微授精と遺伝子診断を想像しているものと思います。

まず顕微授精ですが、これは卵子に精子をちいさなスポイドで突っ込んで行います。マイクロピペットによる扱いは、クローン製作などのときの、核(染色体すべて)を取り出し、別の卵子に入れるといったことまではできますが、染色体の取り扱いはできません。
 あと蛇足ですが、染色体は分裂のときにのみできるのであって、普段はDNAは糸が絡まったような状態で存在します。とてもじゃないけど扱えません。多分物理的に引っ張ったら切れます。
    • good
    • 0

>>例えばその受精卵に手を加えて、~~置き換えるということはできないのですか??



残念ですが、現時点の技術ではそういうことは不可能です。
そもそも組み替えた時点でその人に遺伝子といえるかどうかです。
その受精卵を破棄するかどうかは、おそらく自分で決めなければならないでしょう。病院側が勝手に破棄することはまずありえないと思います。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!