アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

商用も視野に入れて作品を作るつもりなのですが、コラージュというのは、どこまで著作権が認められているものなのでしょうか?例えば、有名な絵画や彫刻の写真などを切り貼りしたものを、自分の作品として発表することは可能でしょうか?著作権的に問題がない形でコラージュという手法をとるにはどうすればよいでしょう?私は絵画やイラストには明るくないので、なるべく分かりやすく説明していただければ幸いです。宜しくお願いします。

A 回答 (6件)

【パブリックドメインになった作品に関して】


・著作財産権の保護期間
・著作者人格権が一身専属性の権利であること
この2点を考えると旧法の絡みなどはあるものの、原則、著作者が
亡くなって50年(映画は70年)経てば著作権は消滅すると考えれば
まず間違いないと思います。

[(社)著作権情報センター]
著作権の保護期間はどれだけ?
http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime3.html

著作権の原則的保護期間が死後50年ではない国はどこですか?
http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime3.html#5

従って私たちも知っている多くの有名絵画の中にも、実はパブリック
ドメインとなっていると考えられるものが多く存在します。
1900年以降だけでも次のリンク先に掲載の著作者による作品がそれに
該当すると考えられます。
※私は検証を行っていません。正確であるかどうかは不明です。

[著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム]
作品がパブリックドメインであると考えられるクリエイター
http://thinkcopyright.org/publicdomain.html

ただ、気をつけるべき重要な点があります。
“・著作者人格権が一身専属性の権利であること”←これです。
通常の解釈でいけば、著作者が死亡 (法人は解散) した時点で著作者人格権
も消滅するはずです。が…

・著作者が存しなくなつた後における人格的利益の保護(著作権法第60条)
…簡単に言えば‘著作者が生きていたら嫌がるであろうと考えられる
行為をした場合は著作権の侵害になりますよ!’というものがあります。
その他にも

・著作者又は実演家の死後における人格的利益の保護のための措置(著作権法第116条)
…簡単に言えば‘実質、孫の代まで著作者人格権の相続を認めます!’
(語弊があるかもしれません)というものなどなどあります。

実際のところ著作者の没後も“著作者人格権”は著作物がある限り
生き続けるってことになりますね。

以上を踏まえ、今回質問のコラージュとなるとパブリックドメインと
なった作品と言えども、著作者が生きていたら嫌がりそうと判断された
場合は著作権侵害にあたります。従ってこれもまた、事前に関係関連が
想定されるところへの確認、同意が必要でしょう。

没後の著作者に関してのパプリックドメインについて語ってきましたが、
存命中の著作者の作品でも著作者自身が‘私の作品の知的財産権は誰にも
帰属しない!’と宣言すれば、パブリックドメインの状態にあると判断して
間違いではないと思います。“著作者人格権”については留意が必要です。



【著作物として認められない写真について】
要は、著作物の定義です。簡単に言えば、撮影にあたり創意工夫が
なされ、撮られた写真が創作活動の産物と呼ぶにふさわしいか否か。
ふさわしければ著作物、ふさわしくなければ著作物にあらず。

[(社)著作権情報センター]
名画の複製写真も写真の著作物として保護されますか?
http://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime1.html#3

↑こちらのリンク先の内容に補足しておきます。対象が絵だから著作物で
ないと言ってるのではありませんよ。創作性がポイントですからね。

ただ、その判断を下すのは撮影者、争いとなった場合は裁判所…という
ことが考えられるので、これまた事前に同意を得ておくべきですね。

前回と今回の回答を総括して
著作物を扱う場合、特に今回のように商用を視野に入れたコラージュを
作成する場合は、その“著作財産権”“著作者人格権”の所在を確認し、
各々の権利を有するものから同意を得る。パプリックドメインにある
作品についても同様。
…これが間違いの少ないやり方だと思います。

訴えられないだろう。えい、やってしまえ!…これもまた一つの手では
あるかとは思いますがね。個人的にはお薦めしません。

このあたりが私の限界です。以上をもって、この質問に対しての最終回答
とさせていただきます。力足らずで申し訳けないのですが、後は専門の方へ
おまかせしたいと思います。
で、先ほどからリンク先として登場している
‘(社)著作権情報センター’さんでは著作権テレホンガイドとして
相談室を設けられているようなので、一度連絡されてみてはいかがで
しょうか?

[(社)著作権情報センター]
著作権テレホンガイド
http://www.cric.or.jp/office/soudan.html

何度も言いますが、こちらでのアドバイスは私が経験上で得たものを
私なりの解釈として述べているものです。法律は専門でなく表現、
解釈等に誤りがあった場合はご勘弁ください。

いい作品ができるといいですね。では…。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

その後、自分なりにウィキペディアなどでも調べてみたのですが、私はとくに著名な作品の引用にこだわっているわけではないので、道が完全に閉ざされたというわけではなさそうでした。もちろん、おっしゃるように権利の問題をクリアにしておくことは優先課題だと思います。こういうところにもテレホンガイドがあるのですね。是非利用したいと思います。懇切丁寧にご回答いただき、どうもありがとうございました。

お礼日時:2007/07/06 23:11

私だったら、商用で、そんな危険な真似はしません。



パロディーだったら、なおさら怖くて・・・・
いつ訴えられてもおかしくないです。

常識的な人がそういうのを見れば、人の褌で相撲をし泥を塗るような事は、好ましいものとは思わないでしょうね。

それでも利益が出ると判断されれば別ですが・・・
大抵、そうなったら、赤でしょう。

おりこうさんのやる事ではないです。

作品の使用を快諾してくれる懐の大きな理解ある作家の知り合いが多くてコラボみたいな感じでやるなら別ですが。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます。確かに、利口ではないかもしれませんね、、、、。しかしながら、美術におけるコラージュやパロディという手法もまた常識の範疇ではあります。泥を塗る、かどうかは、主観の問題ではないでしょうか。ともかく、まだ完成するかどうかも見えていませんし、気長に制作していこうと考えています。

お礼日時:2007/07/06 23:26

これはかなり難しい質問ですね。

法律カテゴリーで質問されるのが
ベストだと思いますが、ここではイラストやデザインを職業としている
私の経験上のアドバイスとさせていただきます。
法律の専門家ではないので表現、解釈等に誤りがあった場合はご勘弁を…

文面から推測すると、このケースでは“著作者人格権を有する著作者”
“著作財産権を有する著作者またはその他の者”に同意を得ていなければ、
著作権侵害で訴えられる可能性は高いと思います。

基本、コラージュの対象となる絵画や彫刻は勿論のこと、その写真自体
(撮影者)にも“著作者人格権”“著作財産権”といった知的財産権が
存在すると考えてください。
一方で絵画や彫刻の中には知的財産権が誰にも帰属しない、パブリック
ドメインとなったものがあったり、内容によっては著作物として認めら
れない写真等もあります。

以上のことをふまえ、私がコラージュ制作にかかわる時は、まずは対象と
なるモノの著作者人格権、著作財産権の所在を調べ、それが存在する
場合は双方(同一の場合有)に同意を得てから作業に入ることにして
います。同意を得られなければお流れです。

これは他の回答にもあるように、俗にいう“パロディモンタージュ写真
事件”の判例に基づいて判断しています。
この事件、パロディとは呼ばれていますが、
フォトモンタージュ=フォトコラージュについての判例と考えるべきだと
思います。主文ー理由にも、一定の意義や価値を認めながらもパロディと
いう概念が曖昧であると述べられていますから。
パロディと主張するなら元を真似た写真を自分で撮影しなさい!的な表現
は興味深いのですが…

簡単に内容だけ…
フォトグラファが撮ったスキヤーが雪山を滑走するを写真を、某作家が
フォトグラファに同意を得ないまま、モノクロ変換し、スキーヤーを
タイヤに改変、おまけに自分の作品として世に発表したという事件
です。結果は原告であるファトグラファが勝っています。

長々と書きましたが、裁判要旨を読んだ解釈は
「フォトコラージュの元となる写真が何かとわかる場合は写真の
著作財産権、著作人格権を有する者に同意を得なさい!同意を得ないで
作った場合は著作権侵害ですよ!おまけに無断で元となる写真をモノクロ
変換し、サイズを変更するとは何たることか!」
です。結果、前述のように知的財産権が存在する場合は各々から同意を
得る。得られなければお流れという判断をしています。

参考URLは[裁判所]裁判例情報 事件番号 昭和51(オ)923
“パロディモンタージュ写真事件”のものです。
興味があったらのぞいてみてください。

参考URL:http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_i …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

詳しいご回答、ありがとうございます。パブリックドメインになった作品、
内容によっては著作物として認められない写真等もある、とのことですが、どのようなものがあるのでしょうか?今後探してみるつもりですが、少しでよいので教えていただけないでしょうか?よろしくお願いします。

お礼日時:2007/07/05 23:09

「もとの著作物と切り離された、まったく別個独立の創作性のある著作物(2条1項1号)であるならば、原著作物の著作権や著作者人格権の侵害にならない」


と参考URLにはあります。

しかし、コラージュはパロディーではないので、元の写真や絵画が分かるような使い方は独自の作品とは認めてもらえないと思われます。
また、パロディーの場合はその作品の品位が問題になる場合もあります。

よく吟味すべきではないでしょうか。

参考URL:http://www.tetras.uitec.ehdo.go.jp/cyosakuken/pa …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます。ということは、「パロディでコラージュ」はアリだということになりますね。やるかどうかは別として、偽物の寄せ集めというのもなかなか面白いとは思います。もっとも、ガッツがなければ石景山遊園地のようになってしまうのでしょうけど。

お礼日時:2007/07/05 22:57

コラージュとなると、著作物の一部を切り取ったりするわけで、作者の意に反した表現になる場合が多く、許可を得る事は、難しいですよね。




没作家の作品で、著作権が切れているものでも、写真の使用となると、写真を写した人の著作権も絡んできますし。
屋外の彫刻なら、自分で写真を取る事も出来ましょうが、美術館での写真撮影は殆ど出来ないと思います。

コラージュとして別の著作物だという捕らえ方も無くは無いですが、切り取るサイズにもよりますが、画面の中で元の作品の主張を消す事は難しいので、難しいでしょうね。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

そうですよね。写真を撮った人もいるわけですよね。何となく危惧していたことではあったのですが、そう考えてみると結構シビアです。が、作品に安易さがなくなるという点では良いことなのかもしれません(あくまで前向きに捉えますが)。誰にでも考え付く手法ではありますし。ご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2007/07/05 22:36

難しいですねえ~。


一応「日本著作権協会」というのがあるのですけれども、そこに問い合わせるのも一つの手ですけれども。
たしか作者没後100年(…?)以上経てば著作権外になると思いましたけれど・・・定かではないです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

そうですか、、、事はそう簡単ではないようですね。数十年前(例えばウォーホルなど)の時代には著作権の考え方そのものが今と違ったのかもしれません。模写はよいらしいのですが、その労力たるや、どんだけという感もあるので、もう少し著作権のない素材などで検討してみます。ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2007/07/05 00:45

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!