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アンプをプッシュプル構成にすると、どういう理屈で2次歪みが打ち消されるのでしょうか?
幾つか文献にあたったのですが、「P-P構成は2次歪を打ち消す」という事実が書いてあるだけでした。
よろしくお願いします!

A 回答 (2件)

二次歪のある増幅器の入出力特性を、仮に、y=A(x^2)とします。


x:入力電圧 y:出力電圧
これをA級プッシュプル(±aの範囲を重ねる)にすると、
y1=A(x+a)^2=A(xx+2ax+aa)
y2=-A(x-a)^2=-A(xx-2ax+aa)
両者の合成出力は、y=y1+y2=4aAx
これで2次成分が無くなり、xとyは正比例となります。
以上は、入出力特性式としては厳密性を欠きますが、大雑把な説明としてはこれでいいと思います。
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この回答へのお礼

迅速な回答ありがとうございました。
頂いた説明で理解できました!

お礼日時:2007/07/17 16:36

プッシュ側のアンプの特性を、入力X、出力Yとして


Y = A1・X + A2・X^2 + A3・X^3 + A4・X^4 + A5・X^5 + ・・・・
と仮定します。
プル側のアンプもまったく同じ入出力特性だと仮定した場合、
プル側に入力されるのは位相反転した-Xですから、出力Zとすると、
Z = -A1・X + A2・X^2 - A3・X^3 + A4・X^4 - A5・X^5 + ・・・・
となりますね。
なぜなら、(-X)^2 = X^2、(-X)^3 = -X^3、(-X)^4 = X^4、(-X)^5 = -X^5 etc...

プッシュプル・アンプの出力は、プッシュ側の出力にプル側の出力を位相反転したものを加えたものですから、全体の出力は Y-Z を計算すればいいのです。
Y-Z = 2・A1・X + 2・A3・X^3 + 2・A5・X^5 + ・・・・
となって、めでたく偶数次の歪成分はすべて打ち消し合って、なくなります。奇数次歪はもとのままです。

実際には、プッシュ側とプル側のアンプの特性が完全に同じではないのと、各次数の歪成分において位相差が完全に180度ではないので、上記の打ち消し効果は不完全となり、幾分かは偶数次成分の歪が現れます。
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この回答へのお礼

丁寧な回答、ありがとうございました!

お礼日時:2007/07/17 16:37

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