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畜産について、飼料作物(牧草、とうもろこし等)を発酵させてサイレージを作る時、発酵によってその量はどのように変化するのか教えていただきたいです。
例えば、5tの牧草をサイレージにした場合何tになるのでしょうか?
作目別の関連したサイトなども教えて頂けると、ありがたいです。

A 回答 (3件)

難しい質問ですので、問題を整理してみました。

まず、圃場に5tの牧草、飼料作物があるとしても、全量貯蔵に回るとは考えられません。収穫、運搬、貯蔵までに場合によって20~30%の損失があります。つぎに、乳酸発酵を中心としたサイレージ化による損失は、発酵よりも加圧による含水率の低下・排汁の発生で著しく、前者がおおむね数%であるのに対し、排汁は10%を超える場合があります。その度合いは加圧の程度と原料の含水率に左右されます。これはかって全国に普及したスチールサイロで酪農家がひどいめにあったことをお聞きになればお分かりです。これらを網羅した調査は、かってイギリス・グラスゴー大学の付属研究所で聞いたことがありますが、20年前、残念ながらこの研究所のサイレージ部門は大幅に縮小されております。それ以外の議論は論文になりにくい地味な部門なためかDairy Sci.でも見聞きしたことがありません。また、積極的に乳酸発酵を促すべきか軽度とすべきか、イギリス、北欧、ドイツで議論され、今ではアメリカでさえFliegの評点など発酵比率を比較する手法も廃れております。そうそう、spoilage腐りによる廃棄まで考えなければなりません。原料となる牧草、飼料作物、生育時期(含水率)、収穫運搬手段、水分調整の有無、サイロの大きさと型式、これらがすべて製品の回収率に関与しますので、乳酸発酵によるロスなど無視できるほどの度合いになります。あなたがこのうちどこからどこまでをお考えなのか、具体的に指摘いただければ、具体的な回答も可能です。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます!大変貴重なアドバイス、勉強になりました。私は、畜産農家の研究をしているのですが、我が国の畜産経営は、輸入飼料に依存し、農地の拡大を伴わない規模拡大を行ってきました。その結果、家畜排せつ物による環境汚染が近年問題となっておりますが。自給飼料生産の推進は、たい肥を処理するという点と、近年価格が上昇している購入飼料を削減する、という点からメリットがあると思います。その時、例えば、購入粗飼料5tに代替する自給飼料量は、単に収穫量と比較していいのか?と考えましてお聞きしました。10a当たり5t収穫したとして、サイレージにした時、それが2.5tになるなら20a生産する必要があるのではないか?と思いました。おっしゃる通り、種類や形式、方法など個々の農家の状況によって様々だと思いますが、10a生産をすれば、それをサイレージにしたときのおおよその割合(回収ロス、発酵ロス等トータルで)がわかればと考えています。牧草(イタリアン等)とトウモロコシで。牧草は多年草で収穫は5、6、9月等、4年に一度更新します。トウモロコシは2期で7、12月に収穫。水分調整は有り。農地の規模は10ha以上です。更なるアドバイスを、よろしくお願いします。

補足日時:2007/07/18 14:09
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ご希望により回答します。

購入粗飼料(乾草)の含水率は12~14%で、サイレージでは60~75%ですから5tの購入粗飼料はサイレージ換算で11~17tとなります。次に、4年更新の草地での年間収量は北海道以外、梅雨と労力から5月前後に1度、11月に1度が無難です。10a当たり5tで最高と考えてください。トウモロコシは通常年に1度しか収穫できません。適期刈り取りで2~3t。サイロの形式、大きさを無視すれば収穫と運搬ロスは10%、貯蔵中のロスは排液と微量の発酵でおよそ5%。給与時・廃棄のロスを5%と無理やり考えてみましょう。坪刈りによる予想収量に対し、給与可能量は最高でも80%程度です。5tの購入粗飼料をサイレージで代替するには、30~60aも必要です。絶望的な数字です。さらに耕地面積が限定されるため、自給粗飼料生産に必要な投資額と原価償却は海外よりも常に高くなります。普及センターの経営計画は借り入れのための机上の空論ですから問題外です。北海道根釧での酪農行政の悲惨な失敗を考えれば、安易に粗飼料生産を推奨することは出来ません。酪農家の生き残りには、(1)個体能力の向上(だ牛の淘汰)、(2)繁殖成績の重視(平均産次数3.0以上)、(3)安価な粕飼料の活用、(4)良質堆肥の生産と経営外流通の促進、が優先事項と考えております。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。非常に貴重なご意見,大変勉強になりました。参考にさせていただきます。

お礼日時:2007/07/19 13:57

基本的にはサイレージになった場合でもそれほど重さ(容積はかわります)は変わらないと思います。



ただ、牧草をサイロに詰めた際、牧草の水分量が多い場合は、汁が出て、重さが変わってしまうことがあります。これは、牧草の品種や、刈り取り時期・地域特性(気候など)が大きく影響します。このあたりになるとどういった品種をどういう状態でつめたかにだけでみてもかわりますので、データーで細かく提示するのは無理かと思います。よくぶっかけ試験といわれるように、その都度みていくのがデーターとしてあとあと役に立ちそうです。

近道では、お近くの家畜衛生検査所や農業試験所に相談されてはいかがでしょうか?また牧草の品種はたいがい畜産関係の方でしたらカタログが入手できると思います。

参考になるか分かりませんが・・・ロールベールで巻く場合は、予乾(刈り取ってから2日間ほど天日にて乾かす事)をしてから巻きますので、生えている状態からは半分以下の重さとなります。これは、うちでやっている方法です。

ロールベールの際菌を添加し、発酵資料にしています。
うちでは、雪印種苗から「スノーラクトLアクレモ」という物を使っています。基本的には乳酸菌で、そのほかに乳酸菌の餌となる糖を牧草から生成する菌も含まれています。値段はちょっと高めのようです。
使用量は10tに1袋の計算で、水に溶かして使います。

アクレモの効果についてのサイト(PDF)
http://www.snowseed.co.jp/bokusou_engei/magazine …
82%A2%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%A2'
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます!農家の方でしょうか?大変貴重なご意見、参考にさせていただきます。関連サイト等、参考にさせていただきます、ありがとうございました。

お礼日時:2007/07/18 14:45

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