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財団とNPOの違いを教えてください。会社内で社会貢献活動をする場合どちらの形態が可能ですか?

A 回答 (2件)

NPO法人は「特定非営利活動促進法」という特別法に基づく公益法人であり


財団法人や社団法人は民法に基づいて設立される公益法人です(民法34条法人ともいわれます)。
活動の制限内容が違い、また設立方法や設立要件が違います。
財団・社団法人は許可制、NPO法人は認可制となっています。(認可制のほうが設立が簡単)
また財団法人は“財産の集まり”なので、NPO法人は財団法人より社団法人に近い組織です。
一番違う点は、税法上の扱いです。

税法上の収益事業にあたらない場合はNPO法人・社団・財団法人とも非課税ですが
税法上の収益事業にあたる場合は、収益事業とみなし普通に課税されます。
この課税率に違いがあり、NPO法人の場合は普通の企業と同率(30%)で、
財団・社団法人は22%という軽減税率が適用されています。

また公益法人は利益を構成員間で分配してはいけないという趣旨の法人なのですが
財団法人では、収益事業による収益のうち非収益事業に支出した額を、収益事業での損金扱いとする
「みなし寄付」が認められているのに対し、社団やNPOはこれが認められていません。
ただし公益性の認定を受けた認定NPO法人は、税制上の特例措置があり
財団法人よりも手厚く規定されています。

しかし財団・社団法人に関しては、現在公益法人制度改革が進められており、
新制度になると「一般社団及び一般財団法人に関する法律」
「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」
及び「関係法律の整備等に関する法律」という法律の下の法人となります。
主務官庁の許可制だったものが登記制になり、監督官庁はすべて内閣府になります。

新制度では、財団法人でいうと一般財団法人と公益財団法人という2階構造となり、
一般財団法人であれば公益性を目的としなくても登記のみで設立できますが、
300万円以上の財産の拠出、評議員・評議員会・理事会・監事を必ず置かなければならないなど
要件が厳しくなります。
さらに公益認定を受けない場合は一般企業と同率の法人税納付義務が課されます。
公益認定を受けて公益財団法人となれば減税措置を受けられますが、
公益認定要件や減税率などはまだ公表されていません(本年中に公表される見込み)。

今財団法人の許可を受けても、2012年頃までに一般財団法人か公益財団法人へ
移行しなければならないので、上記条件を満たさない場合は解散となります。

NPO法についても現在見直しが行われており、設立申請方法などが変更される
可能性がありますが、厳しくなる方向ではないようです。

設立趣旨からいって、NPO法人とした方が良いかと思います。
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この回答へのお礼

詳細かつご親切なご回答ありがとうございました。大変参考になりました。

お礼日時:2007/08/07 12:33

ANo.001です。

補足です。
リンクを付けようと思っていて忘れてしまいました(^^;)
http://www.npo-homepage.go.jp/
(内閣府NPOホームページ)

NPO法人の設立をサポートするNPO法人もあります。
http://fastway.jp/

なおNPO法人の設立代行を行う事業者がたくさんいますが
詐欺まがいの事業者に関するトラブルも多いようですので、
外部委託される場合はよく調べた上で決めた方が良いようです。
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