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利息制限法と出資法の関係ってどんなものですか?あとグレーゾーンって何ですか?どんな問題点があるんですか。専門家の方是非教えてください。   

A 回答 (4件)

「利息制限法」というのは、その名のとおり、利息の最高限度を規定する(筈の)法律です。


規定は、利息の場合、貸付元金によって年利15%から20%までですね。(ほかに遅延損害金の定めもあります。)

わが国における金利の制限は、江戸時代からも行われていますが、現在の法律の基礎は明治10年に作られました。
そして常に金利の制限法を策定する場合に問題にされたことは、
「あまり強引な規定にすると、借りたくても借りられない事態が生じるし、一方でヤミ金融がはびこる」
という問題でした。

そこで明治の当初から、「それ以上の金利の約束をして、借りたほうが任意に支払った場合は有効」
しかし、「裁判上は、超過部分は無効」という考え方で、その考え方は、今でも残っています。

このように、任意に支払った場合は自由とするものの、特に戦後の著しいインフレ期に、
あまり高すぎる金利は刑罰で取り締まることになって、「出資法(略称)」が制定されました。
これは、今までの民事法ではなく、特別刑法で、最高限度は年109.5%でしたが、段々低くなってきて今では年29.2%で、
これに違反すると懲役または罰金です。

以上のほか、貸金業者に対しては、いろいろの規制をしてきましたが、昭和50年代いわゆるサラ金問題解消のために
「貸金業法(略称)」が制定され、規定された貸付契約書面の交付、弁済の都度の受取書の交付などの要件を備えて、
借主が任意に支払った場合、利息制限法の規制金利を超過していても「有効な利息の支払」とみなす、ということに定めました。
強行規定の利息制限法の例外としたわけです。勿論、出資法の金利を超えることは認められません。

つまり、出資法違反はブラックで、違反すれば刑罰、利息制限法以下はホワイトで問題ないが、
利息制限法を越え、出資法以下はグレーで、一定の条件を備えておれば、法律的にもこれを認めるというようにしました。
これが、グレーゾーンというわけです。

ここで法的に認めると言いましたが、「既に条件を満たして支払われたもの」に限られています。
これから支払えという要求を裁判所を通じて行う場合には認められません。その場合は利息制限法ということになります。
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この回答へのお礼

いやー、感服しました。専門書は難しい言葉で書かれているのでいまいち理解できませんでしたが、takeupさんの回答は非常に分り易く、大変参考になりました。本当に有難うございました。

お礼日時:2001/01/31 04:11

きゃーーーーやってしまいました(;_;)


そのとおりです。パーセント表示に直すときに間違えました。
kyaezawaさん、訂正ありがとうございます。
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Saeraさんの補足です。


利息制限法の利率が1桁違いますね。

元本が10万円未満の場合 年2割
元本が10万円以上100万円未満の場合 年1割8分
元本が100万円以上の場合 年1割5分
2 債務者は、前項の超過部分を任意に支払つたときは、同項の規定にかかわらず、その返還を請求することができない。
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この回答へのお礼

教えていただき有難うございました。

お礼日時:2001/01/31 04:20

両方とも金銭消費貸借(借金)の利息を制限する法律です。


利息制限法
 ・利息は元金 10万円まで・・・年2%まで
        10万円以上100万円まで・・・年1.8%まで
        100万円以上・・・年1.5%
 ・制限をこえた利息も任意に支払えば有効
 ・違反しても罰則はない
出資法
 ・利息は年109.5%まで 貸金業者の場合は年40.004%まで(以前。現在はもうすこし低くなっているはずですが資料を持ち合わせていません)
 ・罰則有り

この、利息制限法の規定を越え、出資法の規定を超えない範囲がグレーゾーンと呼ばれるものです。
利息制限法に罰則規定がないため、貸金業者は利息制限法以上の利息の設定をし、借りる側は法律知識が少ない場合が多いため利息制限法違反の利子を支払わされることになります。
このため利息制限法の意義がとわれています。

専門家ではありませんが参考になりましたでしょうか。
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この回答へのお礼

はじめまして、saeraさん。回答ありがとうございます。利息が一桁間違っていたようですが充分に参考になりました。有難うございました。

お礼日時:2001/01/31 04:16

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