アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

第2次大戦の最大の転機となったDデイですが、大変な消耗率の作戦だったことは知っています。そこで疑問なのですが、なぜ連合軍は事前にオマハ等の海岸の守備線を空爆なり艦砲射撃なりして潰しておかなかったのでしょうか。例えば米軍は硫黄島上陸にあたって1万トン(?)近い爆弾を事前に見舞っているのに。的確な理由を教えていただければ幸いです。

A 回答 (4件)

艦砲射撃も空爆も行っており、海岸の防衛線を叩こうとしましたが、結果的に連合軍の思惑通りには事が運びませんでした。



連合軍は上陸作戦を成功させる為に、ドイツ軍に上陸地点を悟られる訳にはいきませんでした。悟られれば、その地点は防備が強化され、作戦の成功の確率が低くなります。その為、ノルマンディーへの艦砲射撃や空爆を何日も前から大規模に行う訳にはいきませんでした。その様な事をすれば、上陸地点はノルマンディーだとばれてしまうからです。
その為、上陸作戦開始直前に大規模な空爆や艦砲射撃をノルマンディーに行いました。
しかし、連合軍の思惑通りにはならず、場所によっては強固な防衛線が残存してしまいました。

ノルマンディー上陸作戦において、連合軍が一番、損害を出したのはオマハ海岸です。連合軍は、勿論、オマハ海岸にも空爆と艦砲射撃を行っています。ただ、結果はあまりよくありませんでした。
連合軍は329機の爆撃機で、オマハ海岸の防衛線を粉砕しようとします。しかし、悪天候の影響で空は雲が厚く、爆撃隊は的確な爆撃をできず、目標よりも3マイルも内陸に1万3000発もの爆弾を投下してしまい、防衛線を叩く事に失敗したのです。
艦砲射撃は行った時間が短かすぎました。
上陸作戦が開始されれば、ドイツ軍の強力な援軍がノルマンディーに派遣されてきます。それよりも前に連合軍は海岸に強固な橋頭堡を築く必要があります。その為、必要ではあっても、艦砲射撃をそう長い時間行っている訳にはいきません。
結局、上陸作戦開始前に行われた艦砲射撃は40分でした。しかし、広い海岸線に多数の目標がある状況で40分は短く不十分でした。上陸作戦開始後も艦砲射撃は行われましたが、一部を除いて、味方への誤射を恐れ、砲撃は内陸部に行われました。

硫黄島のような孤立した小島と、敵の強力な援軍を考慮に入れなければならない、大陸のノルマンディーとでは、空爆も艦砲射撃も行い方に違いがでます。
しかし、守備隊を叩く事に違いはありません。
連合軍もノルマンディーの海岸の防衛線を叩き潰そうとはしたのですが、結果的に潰しきれなかったのです。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

「後方の援軍」か。わかりました! たしかに硫黄島とは事情がまったく違いますね。事前の空爆が失敗したからといって、やり直していたら奇襲が悟られてしまう。作戦を悟られて増援の余地を与えてしまったら、例え海岸地域まで上陸できたとしても、そこから押し返されるということにもなりかねない。ということですね。ありがとうございました。

お礼日時:2007/08/19 10:40

ノルマンディー上陸作戦は、はっきりいって奇襲作戦です。

何処に上陸するかばれてしまえば、アウトです。そのため念入りな事前爆撃や砲撃は出来ず、事前の広範囲に対する散発的な爆撃と、当日の攻撃に限られました。この作戦に限らず、朝鮮戦争の上陸作戦も敵に事前準備されないような作戦がとられています。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

なるほど。奇襲を悟られずに叩くとなると時間が足りなかったということですか。少し、分かりました。ありがとうございます。

お礼日時:2007/08/19 10:27

連合軍は海岸の守備線や後方の連絡路に対して、事前の2ヶ月だけで延べ2万機近い航空機を投入し1万トン以上の爆弾を投下しています。


艦砲射撃も戦艦6隻を中心に猛烈な砲撃を行っていました。
では何故、海岸の守備線が破壊されていなかったかと言えば、もともと不可能だったとしか言えません。
質問者様が例に挙げておられる硫黄島でも日本軍陣地は事前の砲爆撃では殆ど破壊出来ず、沖縄などでも同様でした。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

事前にそれだけの攻撃は仕掛けていたのですね。たしかに爆弾が落ちたからといって、それだけでその地点を放棄するわけないし。上陸地点を事前に掃討するというのは無理だったのですね。ありがとうございました。

お礼日時:2007/08/19 10:45

 艦砲射撃に関しては、第二次大戦までは・・・


「艦砲」対「陸砲」は分が悪いというのが軍事常識でした。
フネは反撃されると沈みますが、陸は一時的に沈黙するだけだからというのが理由。
 このDデイの件と、日本海軍のガダルカナル泊地突入―砲撃があって、「事前の艦砲射撃は有効」として作戦に取り入れられました。

 空爆について・・・
 当時、戦略空軍はB-17を保有しており、ドイツ国内の工業地帯を執拗に爆撃していたようです。
 上陸地点に援護爆撃が十分になされなかったのは、戦略空軍のセクト主義のためと思われます。
 硫黄島にもB-29は(本土ほどには)さほど爆撃はしていないようですので、戦略空軍はあまり協力する気が無かったのでしょう。
 グァム島や硫黄島で熾烈な爆撃を行ったのは、米海軍の艦載機ですが、大西洋艦隊では空母はあまり配備されていなかったようです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

あれだけ知恵を絞っただろう作戦にも難しさや制約があったということですね。考えてみれば当り前なのでしょうが、あらためて思い至りました。お教えいただいた事実はどれも初めて知るもので納得がいきました。ありがとうございました。

お礼日時:2007/08/19 10:52

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!