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架橋密度:単位体積中に存在する架橋点の数。一般に架橋密度が高くなる程、弾性率は大きく、伸びと膨潤度は小さくなる。

弾性率:力に対してどれだけ物体が変化しやすいか。ということを表すもので、弾性率が大きければ、たくさんの加えないとなかなか変化しません。

本で、語句を調べると上記の説明が書いてありました。
と、いうことは、架橋密度や弾性率を知りたい場合、伸びや膨潤度を試験すればよいとのことですね。

わからないのはここからで・・・
硬度が高いと架橋密度が高いということは言えないのでしょうか?
と、いうのも、硬度=ゴム表面の伸びという考えです。

もし、その解釈が正しければ、カーボンブラックが多く配合されるほど、架橋密度が高くなるということですよね?

A 回答 (2件)

>硬度が高いと架橋密度が高いということは言えないのでしょうか?


>と、いうのも、硬度=ゴム表面の伸びという考えです。

「硬度が高い=架橋密度が高い」とは言い切れません。
一般的に高分子材料(ゴムを含む)の硬度は、伸びではなく、弾性率に比例すると考えた方が良いです。硬度の高い材料は、力を加えても変形しません。これは正に「弾性率が高い」材料です。

弾性率は、架橋密度だけではなく、ゴムの構造によって異なります(天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム・・・)。なので、架橋密度が高くても、弾性率(≒硬度)が低いということもありえます。

しかし、同じ種類のゴムで、架橋密度だけが違う場合は、架橋密度が高くなれば弾性率(≒硬度)は高くなります。

>もし、その解釈が正しければ、カーボンブラックが多く配合されるほど、架橋密度が高くなるということですよね?

カーボンブラックの配合量を増やすと弾性率(≒硬度)が高くなりますが、これはカーボンブラック自体の硬度がゴムよりも高いことと、カーボンブラックが架橋剤的な振る舞いをしていることの2つが考えられるので、単に架橋密度が高くなったためだけとは言えません。
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定性的な話としては、一般的に弾性率が高くなるほど、硬度も高くなるでしょうから、架橋密度を高めていくと硬度は高くなると考えられると思います。


しかしながら、硬度という試験方法には弾性率以外の要因も関連するので、弾性率の数値から硬度を決定することは難しいと思います。
たとえで言えば、人間の成長と共に身長が伸びれば、一般的に体重も増えるので、身長の高い人は、体重も多いといえます。
しかし、身長だけから、ある特定の人の体重を決めることは出来ません。
175cmの人には、70kgの人もいれば、90kgの人もいるからです。
ましてや、硬度の試験には、いろいろなものがあって試験方法が変われば硬度の数値も変わり、お互いに換算できません。

一般には、架橋密度と弾性率との関係を単純な均一系で議論しますが、
gomuyaさんが例示しているカーボンブラックなどの添加は、複合材料となってしまいます。
たとえば、ゴムに石ころをたくさん入れていくと、石ころとゴムと相互作用をしていなくても、硬度は高くなると思いますよ。
石ころをたくさん入れたときに、ゴムの架橋密度が高くなったと言えるのでしょうか?
ここでの架橋密度というのは、ゴム相に於けるミクロな架橋構造を指しているのですよね。

ところで、カーボンブラックはご存じのように、炭カルやタルクに比べて、天然ゴムに添加することにより。強靱性が出てきます。
ブリジストンの方が、カーボンブラックの粒子表面には天然ゴム分子が吸着層を形成するが、炭カルやタルクでは、そのような吸着層が形成されないと発表していたのを20年ほど前に読んだ記憶があります。
その意味では、カーボンブラックは複合材的に架橋構造を形成する働きがあるといえるかもしれません。
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