A 回答 (11件中1~10件)
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No.11
- 回答日時:
dream-teamさん、こんにちは。
少し話が込み入ってきたので、整理して、ご質問に対するずばりの説明になるようにお答えしてみます。
前の回答のいくつかと重複する部分もあるかと思いますが、ご容赦ください。
> 「aの0乗=1」は定義なので証明できませんが、上記のように証明する事ができないのは、どこが間違っているからですか?
とのことから、まず、話の大前提として、
a^0=1 … (1)
を定義としている場合を考えていることを、確認しておきます。
このとき、
> a^0=a^(1-1)=a^1*a^(-1)=a*(1/a)=1
…(2)
のどこが間違っているのか?とのご質問ですね。
この変形では、
a^(-1)=1/a …(3)
を当然のことのように使っているわけですが、実はこの式は(1)の定義 a^0=1 を用いて導いたもの(正確には、(1)を前提に、指数法則が成り立つようにa^{-1}を定義したもの)なので、(2)の変形自体は間違いではありませんが、(3)を使ってしまっては証明にはなっていません。
つまり、
定義(1)a^0=1 ⇒ (3)a^{-1}=1/a ⇒ (2)(すなわち(1))
という流れになっていて、(3)を使うということは、(1)の情報を使って(1)を導いていることになっているからです。
「証明」であるためには、式変形が正しいことだけではなく、「既知の知識」をもとに「未知の知識」を導いていなければならないのですが、(2)はそうなっていないのです。(1)a^0=1を「未知の知識」とするなら、(3)a^{-1}=1/aも「未知の知識」であるはずで、(2)の変形は出来ないはずです。逆に言うと、(3)を使うなら、それを「既知の知識」としていることになり、その元の(1)も「既知の知識」であり、証明の結果を証明に使おうとしていることになります。証明としては、それが間違いです。
[補足]
(1)a^0=1 ⇒ (3)a^{-1}=1/a を説明します。(a>0とします。)
n=1,2,3,…に対して、a^nは、a^1=a、a^2=a×a、a^3=a×a×a、…ということで「aをn回かけたもの」であり、定義は自明ですが、a^{-n}の定義は何なのか、最初は??なはずです。そのまま拡張すると「aを(-n)回かけたもの??」ですが、「回数」は1から順番に数えていくので、負の数の「回数」なんてありません。
まず、指数法則
a^{n+m}=a^n×a^m …(4)
が正負の整数について成り立つということが要請としてあります。
(そうなるように、a^{-1},a^{-2},… を定義しましょう、ということ。)
そして(1)a^0=1 も定義として認めます。
(1)(4)より、
1=a^0=a^{1-1}=a^{1}×a^{-1}=a×a^{-1}
なので、両辺をaで割って、a^{-1}=1/a が得られます。
a^{-n}も、同様の考え方で、a^{-n}=1/(a^n) と得られます。
(補足終わり)
No.10
- 回答日時:
>r=0 でないのであれば、指数が 0 になる事はないので
a^0が出てくる事はないので、a^0=1というルールは必要ないのではないですか?
必要あります。
a^r×a^s = a^(r+s) においてr=1, s=0 を代入すると
a^1×a^0=a^(1+0)=a^1 すなわち a×a^0=a
ここで、指数法則が成立するためには、a^0=1 となることが必要である。
となります。分からなかったら遠慮しないで質問して下さって結構です。
追記。tinantum さんの発言が論理的に微妙なので・・・
> (1)(2)(3)の順番で拡張するとそうなるが、(1)(3)(2)ならばいいのではないか(どれを定義とし、どれをそれから導かれる定理とするか、という問題)と考えていらっしゃる方もおられるようですが、それでもだめだと思います。
まずここですが、私は(1)(2)(3)を(1)(3)(2)と言い換えてもだめではないかといっているのであって、いきなり
>正値実連続関数でa^1=a,a^{r+s}=a^r a^s (a:非負整数)として定義する方法もあります.
などという定義を持ち出しても無意味です。
なぜならば、 dream-team さんはその定義を使用していないので、
質問と無関係だからです。
更に、私は、
>同値な命題で、どれを出発点にしてもよい場合もあります
と言っています。指数関数の定義に何通りもあるのは知っています。
指数を複素数や行列に拡張するのに、私はべき級数展開で定義するのが便利だと
思っています。
しかしここで私は反論をしたいのではありません。上記のように、
別の定義を持ち出した場合は、定義と定理が入れ替わるのを認めています。つまり、
「A(この場)ではその論法は無理だと思います。B(別の定義を採用する)ならば
大丈夫かもしれませんが」と私は言っているのに、
「Bなら大丈夫なので、あなたの指摘は間違っています」と言われても、
「結局言ってる内容は私と同じじゃないのかなあ」という感じです。
>後者の定義では,dream-teamさんの証明はあっていますよ.
これ無責任過ぎ。そんな定義使ってないんだから。
もし引用なさるなら、文章はきちんと読んでからお願いいたします。
私としても建設的な議論はしたいと思っております。
(と怒ったような文章ですが、できればお許し下さい。
tinantum さん、dream-team さん、どうもすみません)
No.9
- 回答日時:
計算としては正解ですが証明にはなっていません。
理由を単純にいうと、
「このように計算できるように定義したものが a^0=1、a^(-1)=1/a だから」です。
指数を自然数から負の数、有理数実数などに拡張していくわけですから、
指数法則も最初は自然数指数の範囲で成り立つ法則だったわけです。
指数を拡張しても指数法則が無条件に成り立つのではなく、指数法則が成り立つような形で指数を拡張したということです。
高校生には授業で、
「たとえばa^0=0、a^(-n)=-a^nと決めてもよいが、これでは指数法則が成り立たなくなる。それでは0乗や負の指数を作っても計算が不便なので役に立たない。だから指数法則が使えるように a^0=1、a^(-n)=1/a^n と決めたのだ。」と説明しています。
この回答への補足
『a^(-n)=1/a^n』の定義を式変形したら、『a^0=1』になるから、証明したことにはならないという事でしょうか?
No.7さんが書いている事がNo.9さんの詳しい説明にあたるのでしょうか?
No.8
- 回答日時:
> (1)(2)(3)の順番で拡張するとそうなるが、(1)(3)(2)ならばいいのではないか(どれを定義とし、どれをそれから導かれる定理とするか、という問題)と考えていらっしゃる方もおられるようですが、それでもだめだと思います。
指数関数の定義を教科書やNo7さんのようにべき乗を実数へ拡張するやり方で行う方法もありますが,正値実連続関数でa^1=a,a^{r+s}=a^r a^s (a:非負整数)として定義する方法もあります.(教育的,もしくは歴史的には前者ですが,後者で定義するほうが指数関数の本質を捉えたよい定義とも思えます,)
後者の定義では,dream-teamさんの証明はあっていますよ.
kabaokabaさんのおっしゃるとおり,ANo.6の回答が一番まとをえていると思いますが,ka1234さんのおっしゃることも教育的で一読すると良いと思います.
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%87%E6%95%B0% …
No.7
- 回答日時:
こんにちは。
指数法則の論理構造を申し上げます。細部は教科書をご覧下さい。
指数法則 「a>0 の時、a^r×a^s = a^{r+s} が成り立つ」について、
r, s が整数の場合に指数法則が成り立つようにしたいとき、
(1) まず r>0, s>0 の場合
(2) 次に r>0, s=0 の場合 この時、a^0=1 [1] というルールが必要とされる。
(3) 最後に r>0, s<0 の場合 この時、a^-1=1/a [2] というルールが必要とされる。
(1)に[1]を加えて(2)になる。(2)に[2]を加えて(3)になる。
という論理構造です。[1] と [2] は定義として組み込まれている事になります。
[1] と [2] は「そうなるように決めた」のですから、証明はできません。
(1)の定義域・・・・・・正の整数
(1)+(2)の定義域・・・正の整数と0
(1)+(2)+(3)の定義域・全ての整数
>証明のどこ間違っているか?
もし [1] を証明したいのなら、上の(1)だけを使って証明しないといけません。
しかし、dream-team さんは
>a^(1-1)=a^1*a^(-1)
の所で、(3) を使っています(s=-1を代入している)。
(3) を使う段階では、[1] が定義として既に加えられていますから、
「(3) を使っていいなら [1] を証明する必要はない」
となるわけです。
>a^1*a^(-1)=a*(1/a)
の所では、[2] を使っています。
「[2] を定義するということは [1] も定義してあるはず。[1] を証明する必要はない」
となります。
まとめると、「証明されていない定理を使ってしまった」ということになるでしょう。
数学的には「循環論法」といいます。(このような誤りには既に名前がついているのです)。
結果的に (3) は正しいので、「証明されていない」ということの意味が今ひとつ分かりにくいとは思いますが。
(1)(2)(3)の順番で拡張するとそうなるが、(1)(3)(2)ならばいいのではないか(どれを定義とし、どれをそれから導かれる定理とするか、という問題)と考えていらっしゃる方もおられるようですが、それでもだめだと思います。(同値な命題で、どれを出発点にしてもよい場合もありますが)
(ア)a^2=a×a(指数が正の整数の時の定義)
(イ)a^0=1 (指数が0の時の定義)
(ウ)a^-2=1/a×a(指数が負の整数の時の定義)
ということですから、(ア) と (ウ) だけを仮定した場合、指数に0を
代入する事はできません。ちょうど「分母=0」が駄目なのと同じです。
つまり、
「今の所、指数に0を代入する事は「できない」が、
代入するとしたら「a^0=1 となるしかない」から、
(イ)のように定義しよう、ということです。
(ア)→(ウ)→(イ)の順に定義してもZ上の指数法則は拡張できますが、
(イ)を「証明した」のではなく、「定義域を0にまで拡張した」のです。
従って、(ア)と(ウ)だけを仮定した場合、a^0=と出発した段階で、
いきなりアウトです。
この回答への補足
(2) 次に r>0, s=0 の場合 この時、a^0=1 [1] というルールが必要とされる。
とありますが、r=0でないのであれば、指数が0になる事はないので
a^0が出てくる事はないので、a^0=1というルールは必要ないのではないですか?
No.6
- 回答日時:
NO.4です.
>順番をかえれば証明はできるというふうに捉える事ができるのですが…。それだと、定義ではなく定理になってします気がするのですが。
はい,そう書いてますし,それが正しいです.
前提を変えれば,定義になったり定理になったりします.
#これは数学をやってると結構いろいろな場面ででてきます.
#ある本では「定義」だったのに,
#別の本では「定理」だったりします.
繰り返しますが,
「何を前提として何を導くか」という順番が大事であり,
証明というのは「導く過程」のことです.
ですので「証明が正しいか」というのは
「前提」が大事なのです.
今回の場合,内容が微妙なのにも関わらず
「前提がまったく不明」なのです.
「一般の実数に対する指数法則」を
証明不要の「正しいもの」と認めてしまえば(*1),
a^0=1は定理です.証明は質問者さんのものでOKでしょう.
(*1) 認めた場合に,破綻しないことを
本当は示すべきですけども,考えません.
数学の場合,「認めよう」と思ったら,証明なしで
まずは「出発点」として認めちゃうんです.
認めた結果,破綻を起こしたら
その認めたものが悪かったので
排除なり修正なりをします.
背理法の考え方がまさにこれです.
けど,「指数法則を証明しよう!」とするならば
a^0=1等を定義として,それを前提にして
証明することになります.
a^0=1等を定義として指数法則を示したのであれば,
逆にa^0=1に質問者さんのように戻ってこれるのは
当たり前で,戻ってこれなければ
それはどこかで破綻してるわけです.
ということで
>上記のように証明する事ができないのは、どこが間違っているからですか?
「どこが間違ってる」とか,「証明できない」というのではなく,
定義・定理・証明の意味というか
論理の展開というか・・・そういう部分に混乱があるので
「間違ってる」・「証明できない」というような
判定は一概にはできないのです.
No.5
- 回答日時:
dream-teamさんが指数をどのように定義しているか分からないのですが、指数を(a^0=1を除いて)教科書と同じように定義しているのなら、間違っています。
dream-teamさんが認めていることは
(1)a^(-1)=1/a (2)n,mを整数とするときa^(n+m)=a^n×a^m
だと思います。
そしてdream-teamさんが認めていないことは
(3)a^0=1
だと思います。
そして、(1),(2)を用いて(3)を示した。
というのが質問文ですね。
間違っていると思われるところはa^(1-1)=a^1*a^(-1)だと思います。
(2)を認めれば、a^(1-1)=a^1*a^(-1)は正しいのですが、
(2)を認めるためには(2)が成立することを示す必要があります。
(2)を示すためには(3)が正しいことを認めないと示せません。
(3)が正しいことを認めれば、a^(1-1)=a^1*a^(-1)は正しいのですが、この場合は結局「(3)を認めて、(3)を示した。」となにもやっていないと思います。
この回答への補足
(1)a^(-1)=1/a を式変形して(3)a^0=1 になるので、(1)の定義を式変形して(3)になるからということも、矛盾の一つでしょうか?
補足日時:2007/09/11 15:45No.4
- 回答日時:
>a^r a^s = a^{r+s}
>(a^r)^s = a^{rs}
>は指数の公式なので認められているのではないのですか?
何を認めて,何を導き出すかという「順序」が問題なのです.
順番に追いかけます.a≠0 とします.
(1) 自然数に対して,指数法則を示す
(2) (1)を拡張して,整数全体で指数法則が成り立つように
a^0=1,a^{-1} = 1/aと「定めます」
(3) 正の有理数で指数法則が成り立つように
a^{m/n} = 「a^nのm乗根のうちの正のもの」と定めます
(4) (2)を考慮して,負の有理数で指数法則が成り立つようにするならば
a^{-m/n} = 1/a^{m/n} と「定めるしかない」.
(5) 任意の実数rに対して,指数法則が成り立つように
a^r を定める(本質的にはrが無理数であるケースだけ追加する).
#(5)のケースは結構難しい。。。実数の性質をばりばりに使うことになり
#まじめに構築するのは大学の一年生レベルです
(6) 気合があれば複素数にも拡張できる
多少順序は変わることもありますが(例えば,負の整数に拡張する前に
正の有理数の場合の定義をしたって構わない),
おおよそこういう流れになります.
つまり「指数法則」がどんなケースでも成り立つように,
指数の定義を定めていくのです.
したがって,逆に指数法則を「どんなときでも成り立つ」と先に
認めてしまえば,a^0=1 は証明できてしまうのです.
ちなみに・・・0^0はふつうは定義しません.
0^0は指数法則とうまく噛み合わないのです.
たとえば,0^0 = 0^(1-1) =0^1 / 0^1 = 0/0
なんてなってしまいます.
「定義があって,それゆえ法則がある」というのが
まあ,分かりやすい普通のパターンなんですが,
指数法則の場合「法則が成り立つように,定義を定める」という
ケースの初等的な場合なんで,混乱を招きやすいのでしょう.
けど・・数学全体ではこういう
「法則が成り立つように定義する」のは
実はよくあります(というか・・ある程度のレベルにいくとほとんど).
初等的なところでは,他にも
「素因数分解の一意性を保つために,1は素数としない」
という見方もあります.
この回答への補足
『正の実数aに対して、a^0=1』の定義の質問をしましたが、何が(どこが)間違っているのかわかりやすく教えて貰えませんか?上記の内容では、順番をかえれば証明はできるというふうに捉える事ができるのですが…。それだと、定義ではなく定理になってします気がするのですが。
補足日時:2007/09/11 00:32No.3
- 回答日時:
a≠0 の時は間違ってない。
a=0 の時は分母が0になってしまうので『a^1*a^(-1)=a*(1/a) が違う』。なので a=0 の時は a^0=0 と定義するのが一般的。
No.2
- 回答日時:
時間がないので手短に説明しますば,間違いというわけではないです.
実際dream-teamさんが示されている通り,「指数法則」
a^r a^s = a^{r+s}
(a^r)^s = a^{rs}
を認めればa^0=1は証明できるものです.
ただし普通はむしろ「指数法則がrが自然数でないときでも成立するようにa^0=1,a^{-n}=1/a^nなどと定義する」という論理的方向で説明するものですので,dream-teamさんのような混乱が生じたのでしょう.
上のように何を前提(公理)にするか,何が証明されるもの(定理)の役割は入れ替わることもあります.
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