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1)日本の中世法、特に平安時代~戦国時代ごろについて、わかりやすくまとめ、解説している本を教えていただきたいです。

2)その中でもさらに、現代の憲法や法律などと比較して論じられているものもあれば教えていただきたいです。

お願いします。

A 回答 (1件)

 最もコンパクトな解説がなされている書物としては岩波書店から刊行されている『日本思想体系』の「中世政治社会思想-上・下」巻の解題及び解説を挙げることができます。

上巻での解説は幕府法及び武家法として笠松宏至・勝俣鎮夫・石井進・石母田正、下巻では公家思想として佐藤進一・笠松宏至、庶民思想として佐藤進一・百瀬今朝雄の各氏が詳細な解説を行っています。
 また日本の法制史としての草分け的な存在は中田薫氏の「法制史論集」があり、この書物は現在でも法制史や政治史研究の分野で引用されることが多いことも知られています。
 お手元に置いて史料を御覧になるのであれば、岩波書店刊行の『中世法制史料集』及び中世の法制史家によって編纂された律令に関する様々な解釈を扱っている鎌倉時代の「法曹至要抄」を始め数多くの書物があり、これらをコンパクトに紹介した書物としては吉川弘文館刊行『国史大系』の「国史大系書目解題 下」とそれに該当する巻目があります。また前出の佐藤・笠松・勝俣・石井の各氏を始め日本中世史の研究者によって記された専門書には出典や参照論文も多数表示されていますので、それらを参照されることをお奨めします。
 (2)のご質問ですが、これは歴史学の研究対象としては「意識して避けなければならない」ことに属する範疇です。中世法を現代の法意識でとらえることには意味がないからです。
 もし現代法との関連から理解しようとのスタンスであるならば、それは英米法やフランス法との比較において、との点では意味がありますが。
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