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量子力学のテキストなどによると、
位置の観測後、波動関数はデルタ関数に収縮する、とあります。
この後、このデルタ関数は徐々に時間と共に広がって崩壊して
ゆき、この時の波束の様子を描いたものが画像のような関数だと
理解しています。
http://fairylandeureka.hp.infoseek.co.jp/hasoku. …

 ここで質問なのですが、まず、

Q.1 この理解は正しいでしょうか?

Q.2 正しいとすると、デルタ関数であるはずのこの波動関数は、
  なぜ全範囲(-∞から∞)で積分したときに1になっていないの
  でしょうか?
  (波動関数の2乗の積分は間違いなく1になっています) 

Q.3 αの値は何によって決まるのでしょうか?

  この後、さらに運動量について観測を行うとします。

Q.4 この時、波束はどのような固有関数に収縮するのでしょうか?
   具体的な固有関数の形を教えていただきたく思います。

Q.5 運動量観測後の粒子の存在確率密度はどのような関数に
   よって与えられるのでしょうか?

※ 画像は『量子力学I/小出昭一郎/裳華房』のものです。
Q.2の積分が1にならない事は、この本をご参照いただくと
  すぐにお分かりいただけるかと思います。
  長年悩んでいる問題で、なんとか解決したく思っています。
  質問が多いかもしれませんが、どうかよろしくお願いいたします。

A 回答 (8件)

#1,4です.



>計算してみましたが∫f(x) dx が1にならず、デルタ関数には
>なりませんでした。かける数を(α/4π)^(1/4)にすると
>積分は1になるようですが、(α/4π)^(1/4)の間違いという事で
>よろしいでしょうか?

そのとおりでした.訂正して,お詫びします.


>しかし (α/4π)^(1/4) だとしても、∫|f(x)|^2 dx が1にならない
>ので、波動関数としてはふさわしくないように感じたのですが、
>いかがでしょうか。

まず,次のことを指摘しておきます.
量子力学においては,ある状態ベクトル|ψ>をスカラー倍した別のベクトルk|ψ>で表される状態は,|ψ>で表される状態と同じであると見なします.
状態ベクトルのひとつの表現である波動関数についても,同様です.
つまり,規格化定数は物理的に重要ではありません.

しかし,波動関数を使って存在確率を表そうとするときには,規格化しておくと便利です.
量子力学に依れば,
∫|ψ(x)|^2 dx =1    (1)
によって規格化された波動関数ψ(x)を用いて,
粒子を位置xからx+dxの間に見出す確率が,
|ψ(x)|^2 dx      (2)
によって与えられるからです.

もし,(1)によって規格化されていないのであれば,この存在確率は
|ψ(x)|^2 dx/∫|ψ(x')|^2 dx'       (3)
で与えられるでしょう.
(「(1)における(2)」と「(3)」は同じです.)

「波動関数としてはふさわしくないように感じた」のは,,問題となっている波動関数(f(x)とする)を使って(2)によって存在確率を表そうとしたからだと推察します.
No.4で述べましたように,f(x)は(1)によって規格化されたものではないので,この場合(2)式は存在確率を与えません.

このことは reichさんの以下の疑問に端的に表れています:

>範囲が無限なら全確率が発散するのは仕方がないとも
>思ったりしますが、無限でなくとも、空間の長さが 2π を
>越えただけで確率の和が1を 越えてしまいますよね。
>せいぜい6.28mの長さを越えただけで全確率が1を越えて
>しまうというのが、よく分からずにいます。

長さの次元を持つ6.28mと無次元量である2πとを比較することには意味がありません.

もし,(2)が存在確率を表すのであれば,(2)は1の次元(無次元)を持つはずです.
しかし,たとえば波動関数として
1/√(2π hbar) exp(i p_0 /hbar x)
を用いた場合,(2)式は1ではない次元を持っているのです.


繰り返しになりますが,「(1)によって規格化された波動関数を用いたとき(2)が存在確率を表す」という量子力学の原理に立ち返ってみることが,疑問を解決する糸口になるのではないでしょうか?

この回答への補足

訂正:

>∫f(x) dx=1 かつ∫|f(x)|^2 dx =1 となるので、ふさわしいですね。

∫f(x) dx=1 かつ∫ρ(x) dx =1 となるので、ふさわしいですね。

>運動量観測後の固有関数を全範囲で積分した値も1に収束する
ので、

運動量観測後の固有関数の二乗を全範囲で積分した値も1に収束するので、

補足日時:2007/11/20 02:39
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

>f(x)は(1)によって規格化されたものではないので,
>この場合(2)式は存在確率を与えません.
>存在確率は |ψ(x)|^2 dx/∫|ψ(x')|^2 dx' で与えられるでしょう.

そうですね、重要な点を忘れていました。失礼しました。
画像の波束に(α/π)^(1/4)を掛けた関数で上の確率を計算し、
全範囲で積分したら、見事に1になりました。御名答です。
∫f(x) dx=1 かつ∫|f(x)|^2 dx =1 となるので、ふさわしいですね。
Q.1~Q.3 についてはこれで解決です。

後半のご説明は、まだ十分に掴めずにおりますので
もう少し時間をかけて考えてみたいと思いますが、
No.5のshiaraさんやNo.7のeatern27考察にもあるように、
連続固有値を持つ物理量を観測する場合は、状態は
確定しないようにも思えてきました。
いや、確定しないというか、「ある程度の幅を持った位置・運動量
の固有関数」に収縮するのではないか、と思いました。

自信はないのですが、
運動量はある程度の幅を持って観測されるとして、
観測後の運動量の固有関数は、画像のψ(x,t)に
(α/4π)^(1/4) をかけた関数の「α=非常に小さい値」とした
ときの関数として与えられるのではないかと思いました。

こう考えると、Q.4&Q.5も一応解決し、
運動量観測後の固有関数を全範囲で積分した値も1に収束する
ので、自分なりには疑問は全て氷解します。

お礼日時:2007/11/17 22:15

#1,4,6です.


疑問が氷解する一助になれたことをうれしく思います.


reichさんに参考文献をご紹介します.

清水明「新版 量子論の基礎 その本質のやさしい理解のために」サイエンス社

この本は,量子論の入門書という位置づけだそうですが,マニアックなことも書かれていて,連続固有値をもつ物理量に対する射影仮説(いわゆる波束の収縮)の取り扱い(いくつかある)に関する記述があります.
また,「連続固有値の固有ベクトルはヒルベルト空間の元ではない」こともはっきり書かれています.

きっと,理解の役に立つと思います.
同時にreichさんの「まだ掴めずいる点」は,実は根の深い問題であることも分かると思います.
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この回答へのお礼

本の御紹介ありがとうございます。
これを機に購入してみます。
No.6の後半のご説明も理解できました。

φ(x)= 1/√(2π hbar) exp(i p_0 /hbar x) のように
運動量が確定したとしても、ρ(x) dx= |ψ(x)|^2 dx/∫|ψ(x')|^2 dx'
を用い全範囲で積分すると1になりますね。 なるほど。
(途中、積分が困難になるので空間の長さをLとしL→∞の極限を
とることによって得られました)

>ある状態ベクトル|ψ>をスカラー倍した別のベクトルk|ψ>で表される
>状態は,|ψ>で表される状態と同じであると見なします.

そうですね。そう考えると、位置の固有関数として k δ(X-Xo) も
OKなので、P.79の(16)式も位置観測後の位置の固有関数として
ふさわしいですね。そうだと規格化定数1で(17)式となりますね。
テキストになぜ(α/π)^(1/4)が掛けられた状態で記述されてないのか
不明だったのですが、著者の意図が分かった気がします。

あとは御紹介いただいた文献で理解を深めたいと思います。
御尽力いただき誠にありがとうございました。

お礼日時:2007/11/20 03:02

もしも誤差なく位置を測定できたとしたら、お持ちのテキストにあるように観測直後の状態はデルタ関数のような"状態"になるでしょう。


しかし、誤差のない測定は行えません。観測によって知る事ができるのは、「xとx+Δxの間にいる」という事です。まぁ、[x,x+Δx]のような区間が測定結果だという感じです。

仮に、状態φの電子を測定して、区間[x_1,x_2]に電子を見出したとしましょう。観測直後の状態は、区間[x_1,x_2]でφ(x)に等しく(比例し)、それ以外では0であるような状態に収縮する事になるという風に定式化されていたはずです。(まぁ、現実にはこの区間の端っこがはっきりしているわけではない事の方が多いでしょうが)


量子力学では、状態をヒルベルト空間の元(正確には射線)に対応させています。
reichさんが仰るようにデルタ関数や平面波というのは、ノルムが定義できません(発散する)ので、こいつらはヒルベルト空間の元ではありません。量子力学が言う所の「状態」ではないという事です。

ま、数学じゃなくて物理ですから、細かいは気にせずに、「状態」だと思う方が多いでしょう。(ノルムさえ計算しなければ特に問題は起こらないし、何より便利なので)
平面波を左から入射して云々という議論がありますよね。(数学的には)平面波は状態ではないのだから、こういう議論には意味がないじゃん、といいたくなるかもしれませんが、例えば、
・(原点にある)原子などの十分近くで平面波と近似できると思っている
・フーリエ変換して、特定の運動量を持つ成分に着目している
のように考えているという事ですね。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

そうですね。
完全なデルタ関数や平面波はノルムが発散するので、
ヒルベルト空間のベクトルとしては扱えそうにありませんね。
テキストなどでよくある「位置の固有関数はデルタ関数である」
という記述は、完全なデルタ関数ではなく、ある程度の幅を
持たせた”弱い意味”のデルタ関数であると理解するようにします。

参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/17 22:23

 No.3です。


「波動関数が収縮するのは「不連続固有値を持つ物理量を観測するような特殊な場合だけ」とのことですが、…。この辺りについて明確に記述してあるテキストなどをもしご存知でしたら、是非お教えいただきたく思います。」について
 そのようなことを書いたテキストは見たことがありません。上記の結論は、私の考察の結果です。もう少し、丁寧に説明します。観測によって波動関数の形が変わります。変わった結果としての波動関数も、一般には、重ね合わせの状態になっています。特に、連続固有値を持つ物理量を観測する場合は、ただ1つの固有状態にすることはまず不可能です。逆に、不連続固有値を持つ物理量を観測する場合は、観測をうまく設定してやると、ある固有状態になっているようにできます。これを一般には、観測によって状態が確定した、といっている訳です。

「「位置の観測後、波動関数はデルタ関数に収縮する」と明記されてあるのですが、ではこのような記述は何なのでしょうか。」について
 量子力学での一般的な解釈として、波動関数はある物理量の固有関数で展開することができて、その状態を観測すると、いずれかの固有状態として観測される。そのときの確率は、展開した係数の絶対値の2乗である、とされています。これを単純に「位置」の演算子に適用すると、その固有関数はデルタ関数ですから、観測によっていずれかの固有状態として観測され、その波動関数はデルタ関数になる、ということになります。
 しかし、上の解釈は、不連続固有値を持つ物理量に対してはそれなりに説得力はありますが、それを連続固有値の物理量に適用するのは無理があると考えます。前にも述べたとおり、観測によっても、不確定さは残ると考えるのが合理的な考え方です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

なるほど、よく伝わりました。興味深い考察です。
漠然とそのような事も感じていたので、参考になりました。
連続固有地を持つ場合に収縮するのか、
しないのか、という点はやはり疑問が残りますが、
自分なりに少し考えてみました。

小出昭一郎さんの本がお手元にあれば伝えやすい
のですが、連続固有地を持つ場合の観測においても
「ある程度の運動量の幅を持った固有関数」として
それなりに収縮するのではないかと思いました。
運動量の固有関数は、画像のψ(x,t)に (α/4π)^(1/4)
をかけた関数の「α=非常に小さい値」としたときの関数
として与えられるのではないかと考えています。
(これはフーリエ変換すると、運動量が微小な幅を持つ
結果になり、御説明いただいた事と整合性を感じます)

賛同いただけるようでしたら、疑問は全て氷解します。

お礼日時:2007/11/17 22:14

量子力学I/小出昭一郎/裳華房[1]を参照しました.



>(今は、X軸のいたるところでポテンシャルが0の自由に
>運動する粒子について考えています)
>そもそも、この場合ハミルトニアンはどのような形に
>なるのでしょうか?

一次元自由粒子のハミルトニアンH = p^2/2mです.
以下では,一次元自由粒子系について考察するものと了解します.


>また、画像のような波束はどのような粒子の運動を
>表しているものなのでしょうか?

自由粒子の運動です.
時刻t=0において,粒子は位置x=0のまわりに幅1/√αでガウス関数的に局在しており,また,hbar k_0のまわりに幅hbar √αでガウス関数的に局在した運動量分布を持っています.

>では、観測後のデルタ関数は
>具体的にどのような関数になるのでしょうか?

その関数は,画像の関数においてk_0 = 0 としたものに,(α/π)^(1/4)を掛け,さらにα→∞,とした極限として与えられます.
なぜならば,文献[1]における3.6節(8)式の代わりに,初期状態としてデルタ関数を考えればよいからです((8)式においてk_0 = 0 としたものに,(α/π)^(1/4)を掛け,さらにα→∞の極限をとるとデルタ関数に一致します)
この場合には,波束は瞬時に崩壊し,全空間に広がってしまいます.

波動関数として,δ関数を用いる場合と,画像の関数を用いる場合とでは規格化の仕方が違うことに注意が必要です.
前者は
<x|x'>=δ(x-x')    (1)
によって規格化された波動関数です.ただし|x>は位置がxに確定した状態です.
後者は
<ψ|ψ>=1
によって規格化された波動関数です.


>exp(i p_0 /hbar x)のような形に収縮するであろう事は
>テキストなどにより一応理解しているのですが、
>規格化定数Aは具体的にどのような数になるのでしょうか?

自由粒子の場合,運動量の固有値は連続的に存在します.このように連続変数で固有関数が指定される場合,(1)式のように規格化することが普通です.
このように規格化する理由は次のとおりです:
ある物理量の固有値が離散的に存在する場合において,固有状態を指定するインデックスをiとして,固有状態|i>のセットは互いに規格直交化できます:
<i|j>=δ_ij
ただし,δ_ijはクロネッカーのデルタです.このように規格直交化すれば,完全性関係
Σ|i><i| = 1
が成立します.これに対応して,連続固有値の場合に(1)の規格化を用いれば,完全性関係
∫dx|x><x| = 1
が成立し,離散固有値の場合との対応がよいからです.

もし,この規格化の仕方を採用したとすれば,
<p|p'>=δ(p-p')    (2)
(ただし|p>は運動量がpに確定した状態)
によって規格化されますので
A = 1/√(2π hbar)
となります.

ただし,別の規格化の仕方を用いても整合性さえとれていれば問題ありません.
たとえば,(2)の代わりに
<p|p'>=2 π hbar δ(p-p')
と規格化する流儀もあります.この流儀に従えば A = 1 となります.
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この回答へのお礼

詳細にありがとうございます。

>その関数は,画像の関数においてk_0 = 0 としたものに,
>(α/π)^(1/4)を掛け,さらにα→∞,とした極限として与えられます.

計算してみましたが∫f(x) dx が1にならず、デルタ関数には
なりませんでした。かける数を(α/4π)^(1/4)にすると
積分は1になるようですが、(α/4π)^(1/4)の間違いという事で
よろしいでしょうか?

しかし (α/4π)^(1/4) だとしても、∫|f(x)|^2 dx が1にならない
ので、波動関数としてはふさわしくないように感じたのですが、
いかがでしょうか。

>A = 1/√(2π hbar)となります.

そうですね。予想していた値と同じで、
そのように私も今まで理解していたのですが、
ここで一つ疑問があります。

運動量の観測後、波動関数が
φ(x)= 1/√(2π hbar) exp(i p_0 /hbar x) のように収縮した後、
この自由粒子が見出される全確率を計算してみますと、
∫1/2π・dx = ∞ (積分範囲は-∞から∞)となってしまいます。
粒子の存在確率の和は必ず「1」でなければならない気がする
のですが、 そうならず∞になってしまうという事をどのように
理解すればいいのでしょうか?

範囲が無限なら全確率が発散するのは仕方がないとも
思ったりしますが、無限でなくとも、空間の長さが 2π を
越えただけで確率の和が1を 越えてしまいますよね。
せいぜい6.28mの長さを越えただけで全確率が1を越えて
しまうというのが、よく分からずにいます。

そう考えると、φ(x)= 1/√(2π hbar) exp(i p_0 /hbar x)
に収縮するというのは本当に正しいのでしょうか・・。

お礼日時:2007/11/16 05:05

 正解を知っている者ではありませんが、参考になれば幸いです。


 「位置の観測後、波動関数はデルタ関数に収縮する」は、そもそも正しいのでしょうか。デルタ関数は、1点以外はゼロ、という非常に非現実的な関数です。そこの傾きはまったく不定で、運動量がゼロから無限大までのどの値になるか、まったく不明になります。現実の粒子がそのような状態になることは考えられません。
 現実的には、位置を観測した結果として、デルタ関数ではなく、ガウス型の波動関数になったと考えるべきでしょう。当然、ガウス型の波動関数では位置は確定したことにはなりません。存在する範囲が言えるだけです。しかし、現実的な対応を考えるならば、観測によって状態が確定する、という考えはあきらめるべきです。現実の問題に対応するためには、「観測によって状態が変化する」と考えるのがいいところでしょう。不確定性原理は、位置と運動量の両方を正確に測定することは不可能だと主張しますが、私はこれを、位置と運動量の両方に不確定さが残るのが普通なのだ、と理解しています。つまり、観測によって波動関数の形が変わりますが、位置も運動量も、重ね合わさった状態になるのが普通であって、位置の固有状態になったり、運動量の固有状態になることは、まずありえない、と考えます。状態が確定すると言えるのは、不連続固有値を持つ物理量を観測するような特殊な場合だけです。
 運動量の観測でも同様で、観測の結果、波動関数の形が変わりますが、どのような波動関数になるかは、どのような観測を行ったかによって違ってくるでしょう。
 以上が現実的な考え方だと思いますが、観測による状態の変化がどのように起きるのかが説明できないのが難点です。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

波動関数が収縮するのは「不連続固有値を持つ物理量を
観測するような特殊な場合だけ」とのことですが、
連続固有値を持つような場合に収縮を起こさないというのは、
不勉強なのか初耳でした。
この辺りについて明確に記述してあるテキストなどをもし
ご存知でしたら、是非お教えいただきたく思います。

>現実的には、位置を観測した結果として、デルタ関数ではなく、
>ガウス型の波動関数になったと考えるべきでしょう。

量子力学のほとんどのテキストには、
「位置の観測後、波動関数はデルタ関数に収縮する」と明記されて
あるのですが、ではこのような記述は何なのでしょうか。
また、そのガウス型の関数とは、具体的にはどのような関数なの
でしょうか?具体的に考案されているのでしょうか。

質問続きで申し訳ございません・・・

お礼日時:2007/11/15 05:51

>長年悩んでいる問題で、なんとか解決したく思っています。



そのようなご質問にお答えできる自信はありませんが、以下はその積もりで読み流していただければと思います。。。

画像の関数はいわゆるガウス波束と呼ばれるものですね。ガウス波束はいろいろな運動量を持つ(←これがガウス分布していると仮定します)平面波の重ね合わせで作ることができ、δ関数に近い局在化した波動関数を作ることができます。しかしδ関数ではないですね。あくまでそれに近似できる関数ということです。そしてこのガウス波束は時間とともに裾野が広がっていき、最後に完全にボケてしまいます。この辺の事情の詳しいことはココ↓を参照してみてください。
http://d.hatena.ne.jp/atomion/20070809/1186631390

>位置の観測後、波動関数はデルタ関数に収縮する、とあります。
>Q.1この理解は正しいでしょうか?

う~ん、この収縮というのがどうも引っかかります。これはいわゆるコペンハーゲン解釈と呼ばれるもので、収縮速度は光速を超えるのか、そうなら相対論と矛盾する、と未だにこの辺の描像は未解決になっていると思います。それはともかく、位置が明確に観測されればその場所に電子がいなければならないので、波動関数がその位置に局在化するという解釈はできますね(←ψ^2が存在確率を与えますから)。あるいは、波動関数はあらゆる位置座標のそれぞれの固有関数の重ね合わせで表現できますから、観測したときに特定位置の固有関数のみが顔を出すということも言えると思います。

>Q.2
上に書きましたようにδ関数ではないですね。ガウス分布関数(←ガウス分布を重ね合わせるとまたガウス分布になります)です。ガウス波束の二乗(ψ^2)が電子の存在確率を与えますから、これが1となれば確かに電子が存在することになり、言い換えれば波動関数は規格化されているということになります。ψそのものの積分値の物理的意味はよく分かりません。

>Q.3
これは最初にどれだけのガウス分布をした運動量をもつ波動関数を重ね合わすかということで決まると思いますが、詳しいことは上記サイトを参照ください。

>Q.4
>Q.5
ガウス波束の運動量や位置の期待値についても参考サイトを見てください。
以上、ご参考になれば。。。

参考URL:http://d.hatena.ne.jp/atomion/20070809/1186631390
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

URLもありがとうございます。リンク先に書いてあるような
ガウス波束についての数学的な部分は理解しているのですが、
この関数や掲載した画像のような波束が、どのような粒子の
運動を表しているのか、よく分からずにいます。

また、位置観測後のデルタ関数は具体的にどのような
関数になるのか、この点も分からずにいます。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/15 05:52

Q.1


正しくないと思います.
画像の波動関数は時刻t=0でデルタ関数(位置の確定した状態)になっていないからです.

Q.4
量子力学によれば,観測後の波動関数は,観測した物理量が観測で得られた値に確定された状態に,収縮します.
したがって,質問の状況においては,観測された運動量をp_0とすれば,
A exp(i p_0 /hbar x)
という形に収縮します.

Q.5
(位置に対する)存在確率密度は波動関数の絶対値2乗によって与えられます.
一般に波動関数の時間発展はシュレディンガー方程式によって決まりますが,シュレディンガー方程式はハミルトニアンに依ります.
よってハミルトニアンが与えられない限り,一般には任意の時刻での波動関数は分かりません.

もし,運動量の確定した状態がハミルトニアンの固有状態になる系(例えば自由粒子や周期的ポテンシャルの系)であれば,シュレディンガー方程式から,運動量の確定した状態(例えばQ4の波動関数)は位相因子を除いて時間変化しません.
したがって,この場合には,質問の確率密度はQ4の波動関数の絶対値2乗,すなわち定数になります.
このときには,粒子はどこでも一様に見出されるでしょう.
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>正しくないと思います.

では、観測後のデルタ関数は
具体的にどのような関数になるのでしょうか?
また、画像のような波束はどのような粒子の運動を
表しているものなのでしょうか?

>A exp(i p_0 /hbar x)という形に収縮します.
>ハミルトニアンが与えられない限り,
>一般には任意の時刻での波動関数は分かりません.

exp(i p_0 /hbar x)のような形に収縮するであろう事は
テキストなどにより一応理解しているのですが、
規格化定数Aは具体的にどのような数になるのでしょうか?
(今は、X軸のいたるところでポテンシャルが0の自由に
運動する粒子について考えています)
そもそも、この場合ハミルトニアンはどのような形に
なるのでしょうか?

質問続きで申し訳ありません。
次々と疑問がわいてきました。

お礼日時:2007/11/15 05:53

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