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大学の課題で、
Why is it impossible to use the written system,alphabets,to present consonants and vowels?
What advantages dose the IPA have?
という質問がありました。
IPA(国際音声記号)の代わりに、アルファベットを用いることができないのはなぜなんでしょうか。
私の考えは、IPAとは、万国共通の音声記号であり、人間言語のすべての音を表すので、英語だけの音を表すアルファベットを用いることはできないのではないのではないかと思ったのですが・・・どうでしょうか。

A 回答 (5件)

>私の考えは、IPAとは、万国共通の音声記号であり、人間言語のすべての音を表すので、英語だけの音を表すアルファベットを用いることはできないのではないのではないかと思ったのですが・・・どうでしょうか。



 基本的にはその通りだと思います。
 英語話者向けに書かれた英単語の語彙習得の書籍などでは、あえてIPAを用いず(新たな記号の意味を習得する時間が好まれないから)、英語話者なら「思わずこう発音したくなる」というスペルによって発音を表すphonetic alphabetという方式が採用されていることが多いです。(例:Norman Lewis著「Word Power Made Easy」など、あるいは多くの英語ネイティブ向けの英英辞典)

 このような例では英語話者が英語の発音を知るために限った表記ですので、英語のアルファベットでそれを正しく伝えることが可能ですが、外国語の発音となると、母国語にはない音を伝える必要があり、英語のアルファベットをどのように駆使しても日本語の音は表現できず、カタカタでどう書き表しても英語の音素を伝えることはできません。

 そこであらゆる人間の音に含まれるさまざまな音を個別に記号化したIPAの有用性が必要となってくるわけです。
 しかしこれとて、実際には「この世に存在するすべての言語の音素をもれなく網羅したもの」ではなく(それも可能なのでしょうが記号の種類が膨大になりすぎる)、比較的似通った音については「実は微妙に違うが同じ記号でそれを表す」ということが行われています。

 つまりIPAというのも、母国語に含まれていない音であることを示し注意を喚起する役割は大いに果たしているものの、あるIPAの記号が常にあらゆる言語の「完全に共通な音」を示していないことがあるのです。

 たとえば「i」という記号は、英語の「it, pit, sit」などでは「舌の緊張を伴わないイとエの中間の音」を指しますが、同じ記号をフランス語のために用いると、英語の「i:」の単音(唇を左右に引いた、舌の緊張を伴うおと)を意味します。(これをさらに細かく i, Iなどであらわすこともありますが、どこまでいっても、「言語の数だけある別々の音」すべてに対応しきれるものではありません。

 「l」にしても、英語のLの発音とフィリピン語のLとでは、舌の位置が異なります。(その差は微妙であり英語のLの代わりにフィリピン語のLを使っても「訛りは感じる」ものの通じなくなる違いは生じません)
 こんなとき別々の記号を用意すればもっとも理屈としては正しいのでしょうが、いたずらに煩雑になるばかりですね。
 さすがに日本語の「ラ行子音」は英語のRでもLでもないので、独自の記号を与えられることになります。

 英語に用いられているのと同じアルファベットを使っている言語は多くありますが、そのそれぞれの言語話者にとって、ある文字が意味する音の解釈は異なってきます。従いまして英語に使われているアルファベットでなんらかの発音を表現しようとしても、母国語が違う民族であれば、その記号の意味も異なって解釈されてしまうわけです。

 IPAの最大のメリットは、「特定の言語話者の立場にたつことなく、できるかぎり国際的にニュートラルな立場から、音そのものを記号化することに努めている」ということでしょう。

 長くなりましたがIPAの「advantage」は、英語のアルファベットだけでは決して表現しきれない多くの音を伝えることが容易になることだと言えるでしょう。
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この回答へのお礼

回答していただきありがとうございました!
さすが専門家という感じを受けるご説明でした!すごいです!!尊敬します!
私は言語学の勉強をし始めてまだ半年で知識がとっても浅すぎなので、roun_stさんのご説明は本当に参考になりました。
ありがとうございました!
あとひとつお伺いしたいことがあるのですが・・・
人間言語にはどのような特徴がありますか?
ModularityやConstituency、recursion、Dicreteness、productivity、arbitrariness、reliance on context、variabilityの8つであたっているんでしょうか?もしあっているのであれば、それぞれの説明の仕方のアドバイスをしていただけないでしょうか?
どうかお願い致します!

お礼日時:2007/11/17 00:08

「the written system, alphabets,」が指しているものが明確でないですね。

前に文があるのでしょうか。
「英語を書き表すためのラテンアルファベット」なのか他国語も含むのか、はたまた「ラテンアルファベットという文字自体」なのかさらには「ラテンに限らずアルファベット一般」なのか…。

なんにせよ「不可能である」とは思いません。
理由として考えられるのは既に出ているように
・文字が足りない
・表わす音が一定しない
の2つがありますが、足りない文字は複数文字を組み合わせればいくらでも増やせますし、表わす音は約束次第で固定できます。
例えばX-SAMPAという音声記号がありますが、これはIPAと全く同じものをASCII文字のみで表記できます。多少ラテンアルファベット以外の記号も混ざっていますが、同様にラテンアルファベットのみで似たような体系を作ることは可能でしょう。
そのようにして作ったものは「The writing system」ではなくなってしまうから不可ということなのでしょうか。

IPAの利点は、文字が多いから大抵の母音子音を1文字で表せることだと思います。
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どうでもいいんですけど, ここの「alphabet」って何をさすんでしょうね.


IPA も International Phonetic Alphabet の略だから「alphabet」と呼べなくもないかも.
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます!
そうですね~。そう考えてみると、いえなくも無いですよね!!
言語学は奥が深そうです><
ありがとうございました!

お礼日時:2007/11/17 00:13

<IPA(国際音声記号)の代わりに、アルファベットを用いることができないのはなぜなんでしょうか>



例えば、英語の「f」と日本語の「ふ」を比べてみてください。どちらも摩擦音ですが、英語の「f」唇歯音で、日本語にその音はありませんよね。反対に日本語の「ふ」は両唇音で、英語にその音はありません。ですから、IPA(国際音声記号)の代わりに、アルファベットを用いると、英語を母国語とする人は「ふとん」を[futon]、日本語を母国語とする人は’Food'を[hu:d]と発音してしまうことになります。ですが、IPAを使うと、その発音のエラーを防げることができるのです。IPA の[f]は唇歯音以外なにものでもないし、[@](文字化けするのでこのマークを使います)も両唇音以外なにものでもないからです。
おわかりいただけましたか?

ま、生意気なようですが、わたしに言わせると、IPAでも世界の言語の音を表記するには充分ではないのですが、、、。

言語学者のタマゴより
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この回答へのお礼

回答していただき、ありがとうございました!!とても分かりやすいです!
私は、いつも理解はできるんですが・・・いざ文字化しようとするとなかなかできないんです><でも、2chocolateさんの例を出しての説明の仕方は分かりやすくてとても参考になりました!!この質問に対する答えを自分の言葉で説明できるように頑張りますね!ありがとうございました。言語学者のタマゴさん!これからも頑張ってください!
また、質問することがあると思うのでそのときはよろしくお願いします!

お礼日時:2007/11/16 23:53

・アルファベットは(英語なら)26文字しかないのに、音は26種類では済まない!

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この回答へのお礼

回答していただき、ありがとうございました!!率直でとても分かりやすいです!!

お礼日時:2007/11/16 23:41

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