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「保健」と「衛生」がどうしても同義語に思えてなりません。
辞書で調べる限りでは「保健=健康を保つこと」、「衛生=いのちを護ること」とあります。
さまざまな文献を読んでいるのですが、私自身「保健=衛生」という意味合いで解釈してしまいます。
例えば、予防接種などは衛生のカテゴリーに入るけど、生活習慣予防は保健のカテゴリーに入ったり等、混乱してしまいます。

「保健」と「衛生」の線引きをどこですればいいのか、決定的な違いなどをぜひ教えてください。
よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

 環境衛生は"環境+衛生"ではなく、"環境衛生"というひとつの言葉だと受け取った方が良いかもしれないです。


 保健衛生は"保健+衛生"なんですけどね・・・

 保健衛生の場合、いろいろな職種の人がいるにせよ、医師、獣医師、薬剤師などとにかく「医学系」の人達が就いているのですが、環境衛生分野となると化学が専門の人がいたりして、ちょっと別世界という感じになってきます。獣医師と薬剤師の会話ってけっこう共通言語が多いので成立するのですが、化学屋さんとは・・・判らない言葉が多すぎる。

 例えば大気汚染、水質汚濁、悪臭などの、いわゆる「公害」系の仕事が、まあ大きなくくりで「環境衛生分野」と呼ばれる職域だと認識しています。

 ですがややこしいのは、獣医師や医師が「環境衛生」という言葉を使う時もあって、この時の環境衛生はあくまで「衛生分野」に住んでいる人が使う言葉ですから、「衛生」の枠内での言葉になります。
 つまり、環境中に存在する病因、狭義には病原体の話ということになります。まあもっと間接的な病因の話になることもあり、その場合は臭気とか日照時間とか、そういった「環境衛生分野」の専門知識が必要になる手前あたりまで踏み込むこともありますね。

 ということで、「保健」とか「衛生」などのタームを含む言葉は、それぞれどこかに互いの接点があるのですが、明確な線引きというのはされていない、ということです。
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この回答へのお礼

詳しい説明ありがとうございます。
Jagar39さんをはじめ皆さんの解説のおかげで自分自身、だいぶ納得することができました。

「保健」と「衛生」、明確な線引きというものはないようですね。

お礼日時:2007/12/18 21:08

 まさに「保健衛生」の中で仕事をしている者ですが・・・



 両者は元々同義語と言って良く、あまり厳密に分けられてはいないですね。
 ただ、仕事の上では「感染症に関することか否か」で概ね分けられています。感染症に関することは衛生、そうでないことは保健、という感じです。
 まあ、各都道府県の「衛生研究所」も、主体は感染症の診断と研究ですからね。"保健"に関する仕事もしていないわけではないのですが、ボリュームはほぼ8~9割が感染症関連というところが多いでしょう。

 ただ、大学で「衛生学」という講義がありますが、これは別に感染症に限らないです。"衛生害虫"なんて言葉もありますが、これも別に感染症の媒介を意味するものではないです。
 このあたりはたいへんあやふやです。

 例えば、「インフルエンザの予防にはワクチン接種よりも手洗いやマスクの方が重要である」という研究成果がどこかの機関から出てきたとします(実際につい最近、そういう話が出ましたが)

 もしこの研究が、どこかの集団(例えば学校など)に調査に入り、クラス毎にマスクを装着させたり手洗いをさせたり、別のクラスには手洗いもマスク装着もさせずにワクチンを接種して、それでインフルエンザの流行時期にどの区からより多くの患者が出たか、というような仕事であれば、これはどちらかというと「保健分野」の仕事です。

 それに対し、例えば手洗い前後で手に付着したウイルスの力価を測定したり、マスクを通過するウイルスの力価を調べたり、といった仕事であれば、これはまさに「衛生分野」の仕事です。

 そうやって判明した成果を、「こうやると予防に良いんですよ」と実際に不特定多数に指導する仕事は、一般的に「保健分野の人」の仕事とされていますが(つまり保健婦さん)、別に衛生分野の人が手がけてもそれはそれでありだったりします。この辺は境界線上でしょうか。

 ただ、伝染病の防疫活動にほぼ特化したようなセクションは、通常彼らの職務は「衛生」と呼ばれます。

 というような次第で、私はざっくりと「感染症の専門知識を駆使する仕事」は衛生、「主に感染症以外の健康増進に関する仕事」を保健、と分ける、と認識しています。

この回答への補足

詳しい説明、ありがとうございます!
特に「感染症の専門知識を駆使する仕事は衛生であり、主に感染症以外の健康増進に関する仕事を保健」という解説はとても参考になり、大分まとまってきましたが、まだチョッと完全には理解できないでいます。

そこに、「環境衛生」というのが入ってきた場合です。
水などは、O-157等の感染症が有名ですが、空気の場合はどうなんでしょうか?

補足日時:2007/12/15 00:59
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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%9D%E5%81%A5

>保健(ほけん health)とは、健康を保つこと。人間の健康維持に関連する資格・施設・食品などは、「保健~」という名称で呼ばれる。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%9B%E7%94%9F

>衛生(えいせい、独Hygiene)は、「生」を「まもる」ことから健康をまもること、転じて健康の増進を意味する。今日では単に清潔のみを意味する場合も多い。

>また社会医学の一分野として衛生学と称されることもある。

概念からいうと、衛生の中に保健の分野も取り込まれることになります。スポーツとテニスを比較すると、スポーツの一つにテニスがあるのと同じ関係です。

衛生という概念はかなり広く、どのようにしたら太ることが効率よくできるか、環境や食事を変えたり、運動を適度に取り入れたりなども衛生の研究テーマにもなるのです。健康ということからかけ離れたこと、どの程度低温の状態で生きることができるか、温度差がどのような負担になるか、湿度の変化により体の状態がどのように変わるかなども衛生学の一分野のテーマになるのです。

また、細菌学、ウイルス学などの食中毒の分析や調査、死亡する原因の調査、統計学を駆使して未来の死因の推測なども衛生学の範疇です。

公衆衛生も衛生の一部ですし、保健と公衆衛生と衛生を別の分野で例えると、テニスと球技とスポーツ程度の違いなのです。

この回答への補足

詳しいお答えのほうをありがとうございます。衛生と保健をスポーツなどの運動に例えてみれば、確かに理解が深まりましたがまだ両者の意味が整理できないでいます。
例えば「保健衛生」や「保健活動」、「衛生活動」などといった場合には、どのうような活動がなされているのかがまだわかりません。

補足日時:2007/12/14 12:53
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