【The JAZ family of repressors is the missing
link in jasmonate signalling】という論文(Nature)の中に相互作用の確認をIn vitro pull-down assayでおこなった実験の図があるのですが、どれとどれが相互作用しているかは理解できるんですが、METHODSを読んでも詳しい方法、SDS-PAGEの見方がわかりません。
図は2枚1組になっていて下段にInputとして[35S]でラベルした相互作用すると予想される片方のバンドが2本(2つのレーンで)見えています。←たぶんタンパク量が等しいことをいってるのだと思います。
上段の図は相互作用すると予想されるもう片方にMBPタグをつけたものと、MBPタグのみの2つのレーンがあり、相互作用すると予想される方のバンドが濃くなっています。
このことから2つのタンパク質が相互作用するというのは理解できるのですが、上下の泳動写真が同じもの(同じゲルを見ているもの)なのか、別々のものなのかがハッキリわかりません。
もし、同じ図をみているとしたら、[35S]でラベルされたものを【Phosporimager】で見たときに相互作用が確認されたレーンではMBPタグのみのレーンと比較して同じ濃さは理解できても同じ位置にバンドがくることはないですよね?
ということはInputの図は[35S]でラベルされたものを等量用いたことを示すために、[35S]でラベルされたもののみを泳動したものと考えていいのですか?
言葉足らずな文章になってしまいましたが、詳しいかた、こういった図を見たことあるかたがいらっしゃいましたら早急に回答していただけると幸いです。
よろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
ざーっくりと読んでみました。
ご質問以外の部分は把握できているとして・・・。
Fig3f
jai3-1変異株で発現が低下していた31遺伝子のプロモーター領域からコンセンサス配列を検索すると、赤字の遺伝子からMYC2が認識するT/G-BoxまたはG-Box配列が抽出された。
このことから、赤字の遺伝子はMYC2により直接発現制御されていると考えられる。
Fig5a
JAZファミリー遺伝子(10個)自体は、MYC2欠損株で発現が下がり、MYC2の恒常発現株およびJasmonate刺激野生株で発現が上がる。
Fig5b
これら10個のJAZファミリー遺伝子のプロモーター領域からコンセンサス配列を検索するとFig3fと同じくMYC2が認識するT/G-BoxまたはG-Box配列が抽出された。
Fig5c
MYC2がT/G-BoxあるいはG-Box配列に結合するかどうかゲルシフトアッセイで調べた。JAI3遺伝子の上流にあるT/G-BoxまたはG-BoxにはMYC2が結合するが、Box部分をでたらめな配列に変えたものには結合しない。従って、JAI3遺伝子の発現はMYC2によって制御されている。
私はこの分野には詳しくないですが、言いたいことはSupplemental Figure 6(Figure S6)にあるとおりで、
・通常はECF^COI1複合体とJAI3が結合し、さらにJAI3とMYC2が結合していて、MYC2結合サイトを持つ遺伝子は発現していない
・Jasmonate刺激が入ると不明な経路でシグナルが伝達し、JAI3はユビキチン化されて分解、フリーになったMYC2が関連遺伝子の発現を開始する。
・発現する遺伝子の中にはJAI3も含まれており、そのうちJAI3がECF^COI1およびMYC2と結合しMYC2をトラップするため、MYC2関連遺伝子の発現が止まる。
こんなフィードバックループが存在するよ、ということみたいです。
説明していただいてありがとうございます。
深く考えすぎて混乱してました。
コンセンサス配列を表しているFigはそのような配列がプロモーター領域にあったとういことを示しているだけなんですね。
文字の大きさの違いが割合なのか頻度なのかそこばかりに目がいってました。
Figure S6についてはa,bの図にあるフィードバックループの流れは理解できました。
ただ、JAI3ΔCがSCFCOI1によってユビキチン化されないことや、JAI3ΔCの存在がJAI3や他のJAZの分解を防ぐことはFig2やFigure S5で示されているのでわかるんですがAtMYC2の不活性化を維持している機構がイマイチ理解できていません。
JAI3ΔCを発現させることでSCFCOI1がJAI3ΔCと相互作用した状態でい続ける(JAI3ΔCが分解されない)ことで正常なJAI3やJAZをユビキチン化できず、そのC末で不活性化されているMYC2がはずらないことで転写が起きないと考えるのが普通なのですか?
それとも、もし最初にSCFCOI1のすべてがJAI3ΔCと相互作用せず、ごく一部が正常なJAI3やJAZと相互作用し、それがユビキチン化され、MYC2が動いたとしても、それはごくわずかであり、フリーになったSCFCOI1はいずれJAI3ΔCと相互作用することで本文中にあるように隔離され、MYC2もJAZsに抑えられたままという状態になる(機能したMYC2の影響はほとんどない)という考えになり前述と同じ結論になるんですか?
なにか考え違いや思い込みで理解している部分もあると思いますのでもしよければmiya_0726さんの理解されたこと、意見を聞かせてもらえたらありがたいです。
何度も聞いてすみません。
No.4
- 回答日時:
マイクロアレイについてはFig5a、Fig3e共にお考えの通りです。
35S-MYC2は恒常発現型のようですから、MYC2がJAZファミリーにトラップされようがどんどんフリーのMYC2が供給されるため、常にMYC2関連遺伝子は発現すると思います。
(そのうちJAZファミリー-MYC2複合体が溜まりすぎて破綻しそうな気もしますが、普通に生きているのですね)
ですので、Jasmonate刺激とMYC2恒常発現は似た遺伝子発現パターンが見られますが、Fig5aより完全に同一というわけではないので、おそらくJasmonate刺激で動くシグナル経路は一つではないと考えられますね。At2g34600については別の制御機構がありそうです。
回答ありがとうございます。
まだまだ勉強不足で理解に時間がかかってしまいましたがおかげさまでなんとか読めそうです。
もしかしたらまた質問する時があると思うのでその時はまた教えていただけるとありがたいです。
本当にありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
コンセンサス配列のFigは、お考えの通り各ポジションにおける塩基の出現頻度を表わしています。
厳密に保存されている部分とバリエーションがある部分が一目でわかるように、あのように表記することが多いです。JAI3ΔCがAtMYC2の不活性化を維持している機構はお考えの通りでよいと思いますよ。どちらかというと後者がより適切ですね。
最初はJAI3ΔCを含め全てのJAZファミリーがECF^COI1と結合していて、ECF^COI1-JAZファミリー-AtMYC2およびECF^COI1-JAI3ΔCが共存しています。
JA刺激を受けるとJAZファミリーはユビキチン化を受けて分解されますが、JAI3ΔCはユビキチン化を受けないため、一度ECF^COI1と相互作用するともう外れません。
JAZファミリーが分解されフリーになったECF^COI1は、MYC2によって発現してきたJAZファミリーまたはJAI3ΔCと結合します。こうやってどんどんECF^COI1-JAI3ΔCが増えていき、MYC2はフリーのJAZファミリーと結合することで転写因子としての機能を果たせなくなり、Jasmonate非感受性になるのではないかと思います。
よーするにdominant negativeになってるってことですね。
何度も回答していただきありがとうございます。
頭の中でだんだん整理できてきました。
あともう一つだけよろしいですか??
マイクロアレイについては詳しくないので単純な理解しかしていないのですが、Fig5aの真ん中のものは、35S-MYC2なのでMYC2が恒常的に(過剰に)発現するようにしたものとWTとをJA処理せずに比較しているという理解でいいですか?
Fig3eの右も同じ条件(見ている遺伝子は違う)でいいんですか?
この場合、MYC2がWTと比較して多いの(フィードバックによって機能したMYC2が再びコンプレックスを形成してもJAZの分解ではなくMYC2恒常発現という形でフリーのMYC2が存在し続けること)でJA処理した時と同様に近い遺伝子の発現が上がるんですか?
また質問してしまいましたが教えていただけるとありがたいです。
No.1
- 回答日時:
論文見ました。
お察しの通り、別々に流しているはずです。
カラムに流すサンプル量と同じ量のサンプルを泳動してタンパク量が同一であることを示す、というよりはひとつのサンプルから同量を複数回とってもタンパク量の偏りはないですよ、ということを言いたいのだと思います。
早速回答ありがとうございます。
やはりタンパク量が等しいことを示しているのですね。
助かりました。
過去のmiya_0726さんの回答から専門的な知識をお持ちの方だと察します。もしよろしければ同じ論文の【Fig3f】、【Fig5b】、【Fig5c】では何を表していてそこから何が考えられるのかがイマイチつかめないので教えていただけたら幸いです。
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