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ブレトン・ウッズ体制でドルだけを「金」とリンクさせてたと聞きました。
しかし、ベトナム戦争での財政難で、アメリカはこのリンクを解除した。
質問1:そもそもアメリカにとってドルを「金」とリンクさせるメリットは何ですか?。
質問2:解除させないままだとどのようなデメリットがあったのですか?。或いは解除によってどのようなメリットがあったのでしょうか?。
リンクにメリットがあったと思うので、それを解除するということはよほどのことなのだと思うのですが。素人ですのでわかりやすく説明をお願いします。

A 回答 (5件)

#3です。

補足します。

■【理解の確認1】
その理解で正しいと思いますよ。

■【理解の確認2】固定相場が安心経済を生むというのは理解できました。長期展望上、レートが変動されては困りますよね。

固定相場には、金本位制は非常に有効なシステムだったんだ。
戦前の金本位制では、例えば金本位制では金を直接送った方が、相手国通貨にして送るよりも安くつくときには金が送られる=自動的に為替レートが安定する、という、一種の自己調整機能を備えていました。
これが、戦後は「固定相場」という、金の価格に関係ないものに移行するんだけど、結局は同じシステムだった。

因みに#4で触れている「金の総量と通貨発行高」の関係の話は、ブレトンウッズ体制の時の話。金本位制、ってのは、金の価値の分だけしか通貨は発行できなかった。でも、今度は米ドルっていう「信用」を金の代わりに使おう、ってわけだ。


■【追加質問1】...(2)の式が何を意味しているのかがわかりません。「所得」がなぜ、「消費と投資と政府支出と輸出入の和」なのですか?。...

家計が支払った額は、同額だけ誰かが受け取った額なので、支払った分は消費に、受け取った分は所得になることは容易に理解できるでしょう。
ここから、家計が支払った分と、企業が支払った分と、政府が支払った分と、海外から受け取った分の合計が所得となります。


■【理解の確認3】
■【追加質問2】...ドルの価値が下がると、輸出の時、円計算で言えば、アメリカから日本へ、360円で売れていたものが、日本から260円しかもらえなくなったわけですから、「安く輸出して高く輸入するという構造」になりますよね。

ここが間違い。
アメリカはドル建てで自分の儲けを計算しているので、日本での売上価格を一定に保てば受け取れるドルの額は増加するんだ。
例えば1$300円だったとして、日本国内で300円で販売していたもののドル表示での販売価格は1$だが、1$200円になった場合、やはり300円で販売していれば1.5$となります。つまりアメリカにとっては、米ドルではかれば、見かけ上売上(輸出)が増加するんだ。また、実際、値下げをして貿易の量も増やすことさえ出来る。300円の時よりも250円の時の方が沢山売れるでしょう。
同様のことが輸入についてもいえるので、貿易赤字は減ります。

■【理解の確認4】次の選挙に勝てないというメカニズムも非常に興味のあるところです

これは冗談です。本当のところは、経済がうまくいっていないと負ける確率が高くなるという、経験則みたいなもの。理由は、個人的には、質問者さんの挙げた理由というよりは、野党側の攻撃材料として経済問題が挙げられるから、という方が良さそうだと思います。


■【理解の確認5】最後の文は、「政府赤字になったのを貿易収支の赤を改善する事で乗り切ろうとしたが、政府赤字そのものの問題解決になってないので、結局、ドル切り下げは「付け焼刃だった」という結論であってますでしょうか?。

その通り。
ただし、やっている当人たちは付け焼き刃だと思っていない節がある。例えば最近のアメリカの対中政策(貿易摩擦)をご覧下さい。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。なるほど!。1ドルが300円から200円になった時に「200円に減ってしまう」と思ったのですが、それは減ってなくてドル建てでいえば1ドル貰っているに変わりはない。つまり、何も損をしていない。そして、もし、ある物について、引き続き300円をもらうなら、1.5ドル貰える事となる。これでやっとリンク解除による赤字解消の意味がわかりました。
「金本位制の自己調整機能」など、まだまだ興味はつきませんが、また勉強して出直してきます。対中政策も調べてみます。
いろいろと大変勉強になりました。

お礼日時:2007/12/23 10:07

>質問1:そもそもアメリカにとってドルを「金」とリンクさせるメリットは何ですか?。



 国家間の決済を賞味期限の無い“金”で保証したことで、安心して貿易が出来ることだと思います。
 しかし、経済の規模が大きくなると、いくら“金”のある国でも、金の量は限られたもので、不足します。それを見越して、金との兌換は廃止されたのではないでしょうか。

質問2:解除させないままだとどのようなデメリットがあったのですか?。或いは解除によってどのようなメリットがあったのでしょうか?。

 解除されていなければ、物々交換のような貿易になっていたかも知れません。解除されたことによるメリットと言うより、解除されるのが当たり前のことだと言う事です。
 “金”が不要になったからと言って、野放図に、莫大な財政赤字や貿易赤字を垂れ流すのは良くないでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
なるほど、アメリカの「ベトナムによる疲弊」というのはきっかけに過ぎず、大きな意味では、金に縛られている限り、これ以上の発展はない(或いは金の発見量に左右される)という事からの「リンク解除」であって、ある意味これは、「世界経済」と「金」の「発展的関係解消」だということなのでしょうか?。だとするととても面白いですね。

そもそも「金=ドルリンク時代」における「保障」たる「金」ですが、その「金」の保障価値がなぜ「絶対」と言えるのかもまた、「信用」に他ならず、「みんなが認めるから」という事でしかない。光り輝く「金」だって、紙切れである「紙幣」と別段変わりないですよね。

お礼日時:2007/12/20 19:43

> ブレトン・ウッズ体制でドルだけを「金」とリンクさせてたと聞きました。



これがそもそも間違い。
当時は為替レートは固定相場制であり、例えば1$=360円ということで決まっていました。で、1$=金*グラム、とも決まっていました。したがって円もポンドもマルクもフランも、みんな金とリンクしていたのです。

この固定相場制は何が良いかっていうと、輸出入の時に例えば1個1$で売るときに、1$が120円になるか80円になるかが分からなければ相応のリスクが伴ってしまうので、そのリスクをなくすことが出来て、その結果貿易がスムーズに行くという当時の経済からいうとすばらしいシステムだったわけだ。

が。時間が経つとアメリカはベトナム戦争に突入してしまう。すると政府赤字が膨大な額になっていき、貿易赤字になってしまう。
所得をY、税収をT、消費をC、投資をI、政府支出をG、純輸出(輸出-輸入)を(X-M)とすると、貯蓄Sが所得から消費支出と税金を支払った残りだから
Y = C + T + S
Y = C + I + G + (X-M)
が成り立つ。ということは、連立方程式から
S-I = (G-T) + (X-M)
が成り立つはずだ。左辺は貯蓄から投資を引いたもので、貯蓄投資バランスと呼ばれる。大体、アメリカはほとんど0だ。
右辺は、財政赤字と純輸出の和になっている。したがって、財政赤字が大きくなればなるほど貿易収支は赤字になる、ということが分かる。
すると、赤字を減らそう、って考えるわけだ。これは国内からもあったけれども、海外(日本やドイツなど)もそういう声があった。
で、最も簡単にやろうとすれば、自分のところの値段を変えればいい。高く輸出して安く輸入できるようにしよう、ということで、日本でいえば円高ドル安になります。

以上が、固定相場制→変動相場制のあらましになります。


質問1.世界的な「基軸通貨」であった米ドルの信用を高めます。この辺りは、戦前の金本位制と同じです。

質問2.最大のデメリットは、次の選挙で勝てないこと(笑

貿易赤字からいつかドル安が来ると予想した投機筋が加熱しすぎて、日本やドイツ・フランスなんかが猛反発していた。なにしろ円やドルを発行しているのは米国ではなく日本銀行やドイツやフランスの中央銀行だったから。という海外からの反発が一つ。

国内でも貿易赤字が多すぎると考える派閥が大きい(今でも米国対中国の関係を見ていると分かると思う)。そのため、赤字額を減らすような政策を行う必要があった。
それが為替レートの変動相場制への移行(=ドルの切り下げ)だったわけだ。一時的には成功したんだが、問題は政府赤字にあったわけだから、そこを改善しなかったので、結局は赤字が解消されるわけもなく。
結局はそれ以前からお荷物であったベトナムから手を引くことになります。

この回答への補足

ありがとうございます。かなり難しいですが、大分わかってきました。
でも、わからないところがたくさんあります。どこまでわかったかお伝えする為に【理解の確認】と、どこがわからないかをさらに追求する為に【追加質問】を、下記に記させていただきます。よろしければ再度回答をお願いします。どうか宜しくお願いします。

■【理解の確認1】「ドルだけがリンクしていたのは間違い」とのご指摘、よくわかりました。確かにそうですね。ただ、ドルだけが「直接に」金とリンクしていたので、「ドル=金、解除」によって、世界の全てのお金が金から解除されたわけですから、「ドルこそが、金と全世界を繋いでいた主体だ」という理解であってますか?。つまり、金とのリンクという意味において、ドルは世界のお金の「扇の要」だったというか。
■【理解の確認2】固定相場が安心経済を生むというのは理解できました。長期展望上、レートが変動されては困りますよね。
■【追加質問1】次が難しいのですが、(1)(2)→(3)の連立方程式は確かにそうなりますが、(2)の式が何を意味しているのかがわかりません。「所得」がなぜ、「消費と投資と政府支出と輸出入の和」なのですか?。
(1)所得=消費+税収+貯蓄
(2)所得=消費+投資+政府支出+(輸出-輸入)

(3)貯蓄-投資=(政府支出-税収)+(輸出-輸入)
■【理解の確認3】いずれにせよ(3)が、「財政赤字が増えるという事は貿易収支が赤字になる事を意味する」というメカニズムを表している事はわかりました。
■【追加質問2】ここからまたまたわからなくなるのですが、アメリカがベトナム戦争で財政赤字になった事で、1ドル=360円が解除されたわけですよね。そうしてどんどんドル安になっていった。つまり1ドルの価値が360円からどんどん下がっていったわけですよね。アメリカは赤字を減らす目的で固定相場制を解除したわけですが、ドルの価値が下がると、輸出の時、円計算で言えば、アメリカから日本へ、360円で売れていたものが、日本から260円しかもらえなくなったわけですから、「安く輸出して高く輸入するという構造」になりますよね。それがどうして赤字解消になるのですか?(←ここが知りたいポイントです)。安く売って商売が繁盛して(つまり、薄利多売で)総輸出額が上がるという意味ですか?。
■【理解の確認4】次の選挙に勝てないというメカニズムも非常に興味のあるところですが、海外の投機筋や日本銀行の反発が選挙に影響するという事であってますか?。
■【理解の確認5】最後の文は、「政府赤字になったのを貿易収支の赤を改善する事で乗り切ろうとしたが、政府赤字そのものの問題解決になってないので、結局、ドル切り下げは「付け焼刃だった」という結論であってますでしょうか?。
(長くて恐縮です。)

補足日時:2007/12/20 19:16
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2の補足


1971年のドルショック=アメリカの政界経済への責任放棄
1973年のオイルショック
これを受けて、先進国で話し合いましょうというのが1975年から始まったサミットです。
最近は先進国首脳会議と言いますが、もともとは経済問題が主体の会議でした
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/summit/table/i …
四回目の
福田首相の提唱により、ハイジャックに関する声明を発表した
これが、非経済テーマの第一号のようです。
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金とドルをリンクさせるとは。



貧乏長屋の大家さんが、長屋の店子に
「お 熊さん 元気ないね じゃ これで 薬でもかって 元気出すんだよ」
と生活保障しているようなものです。
この際の これ=ドル=金 となります。

「大家さんが いつでも バックに付いているから 大ばくちが うてらぁ」
というのが 店子の各国となります。

1:アメリカにとってのメリット
世界経済体制の確保です。第二次世界大戦がブロック経済の強化によって持たざる国(つまり、ドイツや日本・イタリアなど)の破れかぶれの一発勝負の大喧嘩であったという理解です。アメリカ本体も、大恐慌後、本格的に参戦し軍需産業がフル回転するまで失業者の山でした。

2:解除のメリット
まぁ早い話が、世界経済への責任放棄により、自国の経済の立て直しができる。アメリカ一国でできなかった世界経済の保証は先進国全体で責任を持ちましょうと言うこと。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
金はドルにとって生活保障をしてくれる大家さんなわけですね。そうして、戦後の混乱が「ブレトンウッズ体制」という安定を求めたわけですね。
しかし、現状も尚、世界経済への責任をアメリカは放棄しているわけですが、それでも今、アメリカは優位にたっていて、世界はそれなりに問題なく回っていますよね。つまり、ブレトンウッズ体制時代と変動相場制の現在をは、あまり世界は変わっていない。という事は、「ベトナムで疲弊したから変動相場に移行した」と言われていますが、本質的には、「貧しかった戦後は金とのリンクによって安定経済が急務だったが、裕福になった現在ではそれは別段なくてもよい」ということが言えるのでしょうか?。アメリカにとってベトナムの疲弊が過去のものになった今も尚変動相場制が続いていてなんら問題がないのがそれを物語っているように思えるのですが。

お礼日時:2007/12/20 19:30

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