リーマン・ゼータ関数に関連して、以下の等式を証明したいと考えています。
1+2+3・・・=-1/12
事の発端は数年前に同様の式をどこかのHPで見たときなのですが、その時はきっと誤植だろうと思ってしまいました。しかし今日http://okwave.jp/qa2912190.htmlを見て、どうもそうではないようだと思うに至りました。
大学の数学の教科書などにはそのような記述は(少なくとも)見覚えはありませんでしたので、検索したところ、http://www.geocities.jp/ikuro_kotaro/koramu/346_ …というサイトに行き着きました。しかしながら、証明が理解できません。「【1】オイラーの計算」というところを読んでいます。以下にその部分を引用します。
なおζ(s)がゼータ関数でありζ(s)=Σn^(-s)です。
====================================================
φ(s)=1-1/2^s+1/3^s-1/4^s+・・・=(1-2^(1-s))ζ(s)
より
φ(0)=-ζ(0),φ(-1)=-3ζ(-1),φ(-2)=-7ζ(-2),φ(-3)=-15ζ(-3)
また、
f(x)=1+x+x^2+x^3+・・・=1/(1-x)
g(x)=xdf(x)/dx=x+2x^2+3x^3+4x^4+・・・=x/(1-x)^2
h(x)=xdg(x)/dx=x+2^2x^2+3^2x^3+4^2x^4+・・・=x(1+x)/(1-x)^2
より
f(-1)=φ(0)=1/2,g(-1)=-φ(-1)=-1/4,h(-1)=-φ(-2)=0
これから
ζ(0)=-1/2,ζ(-1)=-1/12,ζ(-2)=0,・・・
となる
====================================================
[質問1]φ(s)=1-1/2^s+1/3^s-1/4^s+・・・=(1-2^(1-s))ζ(s)の等号成立を導出しようとしましたが、どうもうまくいきません。なにか、糸口になりそうなものをご存じでないでしょうか?
[質問2]この方法以外で、何か理解の助けになるようなものをご存じでないでしょうか?
(一般のsに対する証明である必要はなく、たとえばs=-1の場合しか通用しない手法でもかまいません。)
[質問3]上記2番目のHPで「無限大になるところをうまく引き去って有限の値をだすことを物理学の用語で“繰り込み”といいますが」とあるように、素粒子論の世界でよく“繰り込み”を耳にしますが、何か深淵な意味や応用があるのでしょうか?
[質問4]アレフの様なものとなに関連があるのでしょうか?
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
>[質問1]φ(s)=1-1/2^s+1/3^s-1/4^s+・・・=(1-2^(1-s))ζ(s)の等号成立を導出しようとしましたが、どうもうまくいきません。
むりやり計算するだけです。
1 - 1/2^s + 1/3^s - 1/4^s + 1/5^s - 1/6^s + ...
= 1 + 1/2^s + 1/3^s + 1/4^s + 1/5^s + 1/6^s + ...
- 2(1/2^s + 1/4^s + 1/6^s + ...)
= ζ(s) - 2(1/2^s)(1 + 1/2^s + 1/3^s + ...)
な感じで
>[質問2]この方法以外で、何か理解の助けになるようなものをご存じでないでしょうか?
ζ関数は詳しく研究されているので、参考文献も豊富です。
勉強したい場合はウェブサイトではなく、大きめの本屋さんに行きましょう。
>[質問3]上記2番目のHPで「無限大になるところをうまく引き去って有限の値をだすことを物理学の用語で“繰り込み”といいますが」
>とあるように、素粒子論の世界でよく“繰り込み”を耳にしますが、何か深淵な意味や応用があるのでしょうか?
たぶん関係ありません。
>[質問4]アレフの様なものとなに関連があるのでしょうか?
集合論の濃度のことですか?これも関係ないでしょう。
非常に素早い回答ありがとうございます。
>[質問1]
回答を見て、非常にあっさり導出できていてびっくりしたのですが、手元の計算用紙をみたら、最初のほうで単純なミスをしていただけでした・・。申し訳ありません。
>>[質問4]アレフの様なものとなに関連があるのでしょうか?
>集合論の濃度のことですか?これも関係ないでしょう。
濃度のことです。
-----------------------
おかげさまで、一応導出は出来ました。数学的に厳密かどうかは別としてもですが。
いわゆる“繰り込み”はζ(s)-2^(1-s)ζ(s)とした時に起こっているように読めます。収束しないもの同士の差をとっているので。しかしながら、どうもなにかだまされているように思えてしょうがありません。
[質問3]や[質問4]は、何か納得できる論拠がないかなと思って、関係ありそうな事を質問にしてみたしだいです。何か納得するすべはないものでしょうか。
もっとも「自然数の集合と整数の集合の濃度が同じ」などの様に、そうなっちゃったんだからしょうがないという種類のものかもしれませんが。(私が知らないだけで、意味があるのかもしれませんが。)
No.5
- 回答日時:
平均極限は去年出版された「オイラー探検(無限大の滝と12連峰)」と
いう本で知ったものです。
ゼータ関連のことがいろいろ載っています。
平均極限とは、数列anに対して、anが収束しなくても、
bn=(a1+…+an)/n
cn=(b1+…+bn)/n
・・・
と平均を取って行けばどこかで収束することがあるというものです。
an→αならば、bn=(a1+…+an)/n→αなので、どこかの平均が収束すれ
ば、それ以降の平均も同じ極限値に収束します。
本には、「解釈が広がる可能性がある」とだけ書いており、私も専門家
ではないので、これ以上詳しいことは分かりません。
新しい研究テーマになるのかもしれませんが、詳しい情報は持っていま
せん。
感覚的にはφ(n)は何回か平均を取れば1/(1-x)=1+x+x^2+…から計算し
た極限値に収束するので、深い関係はあると思われますが。
まだ人間が認識しえないような・・・
発散級数も足す順番を変えればいろんな値に収束するので、まだ、いろ
いろ解釈の拡大は考えられそうな気はします。
あくまでも素人意見です。
> 去年出版された「オイラー探検(無限大の滝と12連峰)」
なるほど、機会があったら読んでみたいと思います。
> 本には、「解釈が広がる可能性がある」とだけ書いており
解釈を拡大して、いろんな新しい概念や、考え方に出会えるところが数学の面白いところだと個人的には思っていたりします。
どうもありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
少し言い方を間違えたようです。
Σanで、bn=a1+a2+…+anは収束しないが、cn=(b1+b2+…+bn)/nは収束
することがある、ということです。
念のため。
回答ありがとうございます。
> 級数の収束の考え方を少し変えて、「平均収束」というものを・・・
なるほど、収束の定義を変えたらそうなったという事になるのでしょうか。計算の過程で暗にそういう考え方をとりこんでしまったと考えるべきなのでしょう。
まだ本を読んだりしているわけではないのですが、この平均収束という考え方は、ゼータ関数の収束性にたいする一般的な解釈なのでしょうか?それともそういう考え方(納得の仕方)もあるよという話なのでしょうか?
有限和f(x)=Σx^k=(1-x^n)/(1-x)の場合と、無限和f(x)=Σx^k=1/(1-x)の場合の差。実に不思議な感じです。
とりあえず、とっかかりは出来たので、あとは自分で本なりを見て勉強したいと思います。ありがとうございました。
#数日以内に締め切らせていただきます。
No.3
- 回答日時:
ζ(-1)=1+2+3+…=-1/12はφ(-1)=1-2+3-4+…=1/4から導かれますが、
この1-2+3-4+…=1/4は普通に級数の収束の定義どおりに考えると、
部分和が、1,-1,2,-2,3,-3,…となって収束しないので、おかしいので
はないかと思われると思います。
しかし、級数の収束の考え方を少し変えて、「平均収束」というものを
考えます。これは、部分和の算術平均からなる数列の収束を考えること
です。
例でいうと、1-1+1-1+…は普通の部分和では、1,0,1,0,…となって収束
しませんが、部分和の平均を考えると、1,1/2,2/3,1/2,…となって、
1/2に収束することが分かります。
1-2+3-4+…は1回平均をとっただけでは収束しませんが、もう一回平均
をとれば、1/4に収束します。第二次平均部分和が収束するとでもいい
ますか。
エクセルで実験してみると良く分かります。
つまり、Σanで、a1+a2+…+anは収束しないが、bn=(a1+…+an)/nが収束
することがあります。bnが収束しない場合には、さらに平均をとって、
cn=(b1+…+bn)/nが収束する場合があります。cnが収束しない場合も、
さらに平均をとって収束することがあります。以下同様です。
何回か部分和の平均を取れば収束することがあるということです。
φ(0)は1回、φ(1)は2回、φ(2)は3回、・・・と部分和の平均を取れ
ば収束するようになっています。
質問に正確に答えているわけではありませんが、御参考まで。
No.2
- 回答日時:
情報ありがとうございます。
カシミール効果は聞いた事はありましたが、実際に読んでみると非常に面白いですね。最後のほうにΣω_k=Σn^3としてしまったところががふに落ちませんが、そういう風にエネルギースケールを取って、3次元を仮定したらそうなるのかなぁ?という感じに読みました。
ゼータ関数の応用という意味では非常に面白い例だと思います。
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