NHKラジオ英会話講座より
Watch out when you go over that bridge up ahead.
前方のあの橋を渡るときは注意して。
(質問)
up aheadについてお尋ねします。このupの使い方がよく分りません。
(1)前方に(登ってゆく)イメージでしょうか?
(2)upを外してaheadだけだと、イメージがどう変るのか?
(3)down aheadなんかの言葉もあるのでしょうか?
色々思いめぐらしています。何か楽しい判りやすいヒントをいただければと・・。お願いいたします。 以上
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
ご質問1:
<(1)前方に(登ってゆく)イメージでしょうか?>
「登っていく」といった上昇の意味はここでは関係ありません。
1.このupは「移動に関する進行感」=「移動感」を出すために使われている副詞です。
2.意味は「~の方へ」「~に近づいて」「~に向かって」といったニュアンスを動詞に含みながら訳出します。
3.このupは移動を表す動詞と共に使われ、「その方へ向かっていく」というニュアンスを出しているのです。
例:
I go up to the teacher’s table.
「教卓のそばまで行った」
I went up to London on business.
「仕事でロンドンに行った」
これらのupはそれぞれ、「上って」というニュアンスはありません。
4.ご質問文の主文もgoという移動の動詞が使われており、その進行のニュアンスを後押しするために置かれた副詞なのです。
ご質問2:
<(2)upを外してaheadだけだと、イメージがどう変るのか?>
「進行感」「移動感」を示唆するニュアンスがなくなります。
1.aheadは「前に」「前方に」という方向を表す副詞です。
2.aheadだけだと、方向を示唆することはできても、upがなければ、「橋まで進む」といった移動距離のイメージがなくなり、目の前に橋があることになってしまいます。
3.upがあることで、このまま進んでいくと前方に橋がある、ということがわかり、ひいては、現時点ではまだそこには橋がないことがわかるのです。
ご質問3:
<(3)down aheadなんかの言葉もあるのでしょうか?>
up aheadの対義語で、という意味では存在しません。
1.up aheadはイディオムではなく、移動を表す自動詞(ここではgo)+upに、方向を表す副詞aheadが共に使われている、というものです。
2.同じような用法として、移動を表す自動詞+downの場合は、downに「移動感」の用法はなく、一般には「下に」「下方に」という方向を示唆する副詞の意味になります。
3.つまり、upのように、「~の方へ」という移動を示唆する用法はありませんが、「中心から遠くへ」「都会から田舎へ」という使い方はします。
例:
I come down to the country.
「田舎に帰省する」
4.従って、go down aheadのように、方向を表す副詞が、down、aheadと2つ同時に使われることは、文脈によってはあり得ます。
例:
run down ahead
「前方に走り下りて行く」
slide down ahead
「前方に滑り下りていく」
以上ご参考までに。
日本ではあちこち雪が降って寒いそうですが、風邪など召しませぬように、、、。
今回はたくさんの質問にお答えいただき心より感謝いたしています。とてもよく理解できました。Parismadam様のご説明は100%理解できるのです。知りたいことの全てが記載されています。どうしてここまで理解していただけるのか神様のような存在です。巡り合わせに感謝しています(ご迷惑でしょうが・・)。
>このupは「移動に関する進行感」=「移動感」を出すために使われている副詞です。
>意味は「~の方へ」「~に近づいて」「~に向かって」といったニュアンスを動詞に含みながら訳出します。
>このupは移動を表す動詞と共に使われ、「その方へ向かっていく」というニュアンスを出しているのです。
>ご質問文の主文もgoという移動の動詞が使われており、その進行のニュアンスを後押しするために置かれた副詞なのです。
>upがあることで、このまま進んでいくと前方に橋がある、ということがわかり、ひいては、現時点ではまだそこには橋がないことがわかるのです。
>移動を表す自動詞+downの場合は、downに「移動感」の用法はなく・・
などなど・・、全てがとても勉強になりました。upが少し身近に感じられます。今後ともよろしくお願いいたします。
PS:お正月が過ぎてもう一月が経とうととしています。光陰矢のごとし、ですね。健康にご留意され、充実した、楽しい毎日を過ごされますようお祈りいたします。敬具
No.4
- 回答日時:
>(1)前方に(登ってゆく)イメージでしょうか?
とは限らないのです。 upと言う単語はいろいろな意味がありますが、up自身にその意味があるのではないと言う事は覚えておいてくださいね。
upがどういう状況でどのように他の単語と組み合わされて使われているかで意味やフィーリングが変わってくるのですね。 つまり、辞書にupは上の方にと書いてあるからと言ってもその意味としていつも使っているわけではないですし、upには完全にと言う意味がありますので今回はこういう意味になります、と言うような説明はまったく意味をなさないと言うことが日本ではまだまだ使われているのは、英語表現の弊害ともなっているし、その解説を鵜呑みにしてしまう人たちが多すぎるのですね。
そうではなく、どういう単語と一緒に使われたときにどういうフィーリングが出せるとネイティブが感じているか、と言うことを一つずつ、少しずつ身につけていけばいいのです。 UPのように30以上も出せるフィーリングがあるよう単語では、組み合わせを覚えた方がいいよ、と言うことになり、こちらではイディオムとして文法分析なしに身に付けていくと言う効率の言い覚え方をしていくわけですね。 made, take, get, haveなどのよく知られた動詞によるフィーリング表現は文法によってこじつける事さえ考える余地はないですね。 UPも同じなのです.
坂下から上っていくようなときにUPを使うのは文法的にも分かりやすいですね。 そしてそのフィーリングでも使います。 しかしこれだけではありません。 そして、町の中心部の方(UP)に向けて、なのか、離れていく方向(down)なのかを区別するためにも使いますね。
また、upp/Downに関係なく、~に沿って、と言う意味合いでgo up/down the streetと言う風に使われれば、坂道の状況であればそのフィーリングは入ることになりますが(坂を上っていかなくてはならないと言う状況でgo down the streetと言う人はいませんね?<g>)、日本語では、その道を行く、と言うフィーリングで使われているわけです。 言ってみれば、単語単語を気にする人にとってはあまり意味のない使い方として「あきらめる」しかないのですね。<g> UPにするかDOWNにするか、詳しいフィーリングの解説は止めておきますが、どちらでも好きなほうを使っている、と一応覚えておいてください。
学校文法的に説明すれば、goが自動詞でupが前置詞でthe streetが前置の目的語、と言うのも一つでしょうし、go upでた動詞的に使われ(句動詞と今では専門用語が作られたようですね)その目的語がthe streetでその道を行くと言う意味。と言う風になりますね。 どっちでもかまわないわけですから結局あまり意味のない説明となるわけですね。
しかし、upが今回のようにaheadと言う単語と一緒に使われると、上とは関係のないフィーリングが出てくるのですね。 言い換えれば、でてくるのを知っているから使う、でてくるのを相手の知っているはずと言う前提で使う・使われる、と言うことになるのです。
>(2)upを外してaheadだけだと、イメージがどう変るのか?
違いは大きいと考えるでしょうね。 go up the streetとgo down streetでは違いがないと今入っておいていいだろうと言う私のフィーリングで書きましたが、このupにはup aheadと言う表現として使うと、より遠くの、と言うフィーリングが出てくるのです。 辞書がそういっているのではなく、文法の増離用法だからではなく、こういえば相手はちょっとそこではなくもう少し離れた前方と言うフィーリングを感じてくれると分かっているからこの表現を使ったわけです。
つまり、前方の、だけではそのフィーリングが出ていないことになり、aheadと同じになってしまうわけです。 ちょっと行った所(ahead),少しちょっと行った所(up ahead)と言うちょっとして<g>違いかな。 私がこの少しちょっといったところと聞くと、すぐそこじゃないな、と感じるのでこう書きましたが、もしこの理解が間違っているのであれば(教えてくださいね)ちょっともう少し行った所、ではどうでしょう? つまり、up aheadのフィーリングはaheadよりもちょっと先(遠い)を示していると言うことなのです。 もちろんこれは話者の主観によって実際の距離の違いは聞き手とのフィーリングとは違うものはありますね。
落語でもありますが、長年の訓練をしてきた足腰の丈夫な峠の茶店のおばあさんにとって「ちょっと先」は2里ほどの上り坂でもちょっと先でしょうが、今の若い人たちにとっては100メーターほどと受け取るでしょうね。<g>
(3)down aheadなんかの言葉もあるのでしょうか?
up aheadが今回では距離に関して使われたのですが、その距離感を感じさせるための表現としてdown aheadと言う表現を使うのを聞いたことがありません。 up the road/down the roadのように高低に関係なく、そして、距離感に関係なく、ただ単に、に沿って、と言うフィーリングで使われているのは「わけが違う<g>」と言う事なのですね。 距離感を出すためのupなのですから、down aheadと言えばちょっと先の手前と言う風なフィーリングは出そうとしても相手には伝わらないわけです。 (日本でも文法の知識だけで文章を作ってしまう人がいるのでdown aheadのように文法的になるけど使われていない、使ったら???となる表現を見るときがありますね。 気をつけるか、本当にその表現は使われているのか必ずチェックすることをアドバイスします)
up aheadと言う形で使われていると書きましたね。 ここで気をつけてもらいたいのは、この前に来る動詞によっては、~upと言う句動詞として(動詞につながる副詞として)使われ、それに距離的、時間的、成長・発展的にaheadがついたと考えた方がいい表現方法がありますので、同じようにdownが句動詞として使われていて、表面からは"down ahead"と読めるものがほとんどなはずですので、今回のup aheadの対としてのdown aheadではないと言うことを知っておいてください。
いつも心のこもったご説明をいただき心より感謝いたしています。お陰様で、upのフィーリングが分ってきました。
>up自身にその意味があるのではないと・・
>他の単語と組み合わされて使われているかで意味やフィーリングが変わってくるのですね。
>upには完全にと言う意味がありますので・・
>up aheadのフィーリングはaheadよりもちょっと先(遠い)を示していると言うことなのです。
>この前に来る動詞によっては、~upと言う句動詞として(動詞につながる副詞として)使われ、それに距離的、時間的、成長・発展的にaheadがついたと考えた方がいい表現方法がありますので・・
とても参考になりました。それにしてもフィーリングを掴むということは大変ですね。1+1=2とはいかないようです。何度も挑戦して少しづつ身につけます。今後ともよろしくお願いいたします。敬具
No.3
- 回答日時:
up ahead で英辞郎には「これより先」とあり、例文としていろいろ出ていますが(転載禁止とのことですので、ご自分で調べてみてください)、すべて意味は上り下り関係なしで「この先」ということになりますね。
辞書でupの意味に「(遠くから)近く[中心]へ、話し手が注意を向けている方へ」という意味がありますので、この場合はそれでしょう。
up をとってahead だけにするとイメージはどうなるか、ですが、多分日本語で「先に」と「この先に」との違いかも。
down ahead はあまり使わないように思います。試しに"building up ahead" と"building down ahead" で検索してみました。
http://www.google.co.jp/search?num=50&hl=ja&q=%2 …
http://www.google.co.jp/search?num=50&hl=ja&q=%2 …
後者でヒットした2件はともに該当しない例ですので(burn the building down と、burn と結びついたdown でした)、ヒット数は0ということになりますね。
いつもご回答いただき感謝いたしています。何でも遠慮無くお尋ねできるこのサイトが大好きです。素晴らしい回答者の皆様です。お陰様で、upのイメージもすこしづつ掴みかけてきました。今後ともよろしくお願いいたします。敬具
No.1
- 回答日時:
(1)前方で上の方という感じです。
状況としては、話している人(達)は橋の下の方にいるんだと思います。(2)なので、一緒に歩いている人に言ってる場合には、upなしで言っても響きとしてはそんなに変わらないと思います。ただ、ぱっと見で上の方にあるのに気づかないような場所なら、上を指差しながらか、upをつけるのが自然かと思います。
(3)例えば山の上の方にいて、自分達より下にある橋のことをさす場合にはdown aheadと言えます。
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