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U字溝の大きさってどうやって決めてるんでしょうか?ソコに流れる地面の面積とか最大降水量とか関係あるのでしょうか?

A 回答 (3件)

 #2です。



>調べたら1時間当たり60mmくらいが最近では一番降った量のようです。で、アスファルトの駐車場で300m2くらいで地面の勾配も1%くらいなんですがこの後どう計算していいのか?

 流出量は合理式という公式を使います。雨水量をQ(m3/sec)、降雨強度をI(mm/hr)、流出係数をC、対象面積をA(m2)とした場合、次の式が成立します。

 Q=CIA/3600000

 降雨強度は時間あたりの降雨量を示したもので、過去の統計データに依って定められる数字ですが、道路設計の場合は大まかに設定されている場合がほとんどで、60~80mm/hr位が普通です。
 ただ、広い面積を対象とする場合は、流達時間を変数とする公式で表します。この公式はそれぞれの地域で異なります。

 ご呈示の例の場合、降雨強度が60mm/hrで間違いなければ、流出係数は0.9位ですから、

Q=60×0.9×300/3600000=0.0045m3/sec

となります。
 この流量を流すことの出来る側溝の断面を決定する場合、まず使いたい側溝の許容流量を計算し、それが上記の値を上回っているかどうかを判定します。
 側溝の流量は、水が流れるときの断面積(通水断面積)に平均流速を掛けたものとなります。
 通水断面積は、土砂などが堆積した場合を想定し、側溝深さの8割程度の場合で計算します。
 流速は側溝の場合だとマニング式という公式を使います。

 V=1/n×R^(2/3)×i^(1/2)

 Vは平均流速(m/sec)、nは粗度係数で側溝などの水路内面の粗さを表します。鉄筋コンクリートに工場製品であれば0.013とします。
 Rは径深(m)と呼ばれる値で、通水断面積(m2)と潤辺(m)の比率です。潤辺は水路を水が流れるときの水と水路内面とが接する部分の断面的な長さです。
 iは動水勾配です。尚、上記の式で「^」はべき乗を表し、「^(2/3)」は「2/3乗」という意味です。

 側溝のサイズが内幅300mm、高さ300mmの場合、8割り水深だと計算上の高さは

 300×0.8=240mm

となります。
 従って、通水断面は、

 0.300×0.240=0.072m2

 同じく潤辺は、

 0.300+0.240×2=0.780m

 よって径深は、

 0.072/0.780=0.092m

 動水勾配を0.3%とすると、この場合の平均流速は、

 V=1/0.013×0.092^(2/3)×0.003×^(1/2)
  =0.859m/sec

 従って、許容流量は、

 0.072×0.859=0.062m/sec

となります。この値は先に計算した流出量より大きいので、この側溝と動水勾配で排水は可能となります。

 実際の側溝断面は側壁にテーパと呼ばれる勾配が付いていたり、側壁と底版の接続部が曲面になっていたりするので、上記のような単純な計算式にはなりません。

 又、対象範囲が広い場合(数ヘクタール)、前述のように降雨強度は公式を使って流達時間に依って変化させながら計算を進めていく必要があります。流達時間は、最上流から計算箇所まで雨水が流れてくるのに要した時間のことで、下流に行くに従って大きくなります。これに対し、降雨強度式に流達時間を当てはめていくと、下流に行くに従い降雨強度は小さくなります。
 流達時間は洪水発生時間としても扱われ、調整池の設計などにも使われます。又、河川の流量もこのようにして算出されます。
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この回答へのお礼

詳しい説明ありがとうございました。U150や180で計算してみましたが、60mm程度ならでも計算上はOKですね(諸条件があるとは思いますが)。非常に参考&勉強になりました。

お礼日時:2008/02/16 13:51

 基本的な考え方は#1さんのコメントで合っています。



 ただ、「地下に染みこむ分」というのは必ずしも正解ではなく、その場に滞水して、後々蒸発する分も含まれます。
 この面積あたりの降水量に対して側溝などに流入する量の割合を流出係数といい、舗装や屋根のあるところで0.9位です。又、この値は傾斜によっても異なり、傾斜がきついと大きく、緩やかだと小さくなります。
 面積あたりの降水量は、過去のデータから各地区毎の時間あたりの量が出されていて、通常の道路であれば5年確率(つまり5年に一度くらいの大雨を想定した降水量)を使います。河川であれば確率年はもっと大きくなります。
 側溝などの大きさと勾配は、この流出量を元に、通水断面積の80%で流れる量で満足できるように設定します。通常、側溝の勾配は道路と同じとしますが、道路勾配が緩やかで計画流量が大きい場合は、道路勾配とは別途に動水勾配が得られる側溝を使うことがあります。
 ただし、側溝の流速は上限と下限があります。流速が早くなりすぎると、側溝自体の損耗が激しく、また下流側の流量が急速に大きくなって危険なので、基準では3.0m/sec以下とするようにします。下限については、側溝の内部に土砂などが堆積して通水断面を縮小しない様にする必要があり、一般的には0.6m/sec以上とします。
 とはいえ、施工上の問題もあるので、最小勾配は0.3%以上とするのがほとんどです。それ以下だと、構造物を設置するときの精度が出しにくく、また不等沈下を起こしたときに部分的に逆勾配となる恐れがあるからです。
 道路の側溝は、維持管理やそこを通行する車両の影響を考慮し、内幅は300~400mm程度とするのが通常です。車道であれば最大でも600mm位までです。それを越えると、水路用の用地を別途に確保するか、歩道内に設置することが多いです。
 側溝などの排水施設については、「道路土工-排水工指針」(日本道路協会)または「下水道施設計画・設計指針と解説」(日本下水道協会)に詳しく記載されています。
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この回答へのお礼

ご説明ありがとうございます。少し専門的で100%理解できませんでしたが、調べたら1時間当たり60mmくらいが最近では一番降った量のようです。で、アスファルトの駐車場で300m2くらいで地面の勾配も1%くらいなんですがこの後どう計算していいのか?単純ではないと思いますが、その道路土工-排水工指針っていう本見ないとわからないんでしょうか?

お礼日時:2008/02/09 14:09

U字溝に流れ込む範囲の面積があります。


その面積に何年かに一度の降水量が降った場合、地下に浸み込む分を引いた雨量が流れ込みます。
地下に浸み込む分は道路や宅地などは少なく、畑や山の場合は多くなります。
残りの水量が水路に流れ込むわけですが、これを計算してU字溝に流れ込む流量が決まります。
次にU字溝の大きさを決めますがU字溝を設置する勾配がキツくなれば流速は早くなってたくさんの水量が流れますが、あまり勾配を急にすると下流で水が噴出したりして二次災害を起こしたりしますので、流速を抑える勾配を計算で決めます。
つまり、流れ込む流量を流速を抑えながら安全に流すことができる大きさを計算で決めるわけです。
詳しくは「排水工指針」などに記載されています。
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