アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

今高校二年生なのですが、化学に興味があるので、混成軌道について触れられた本を読みました。

そこで根本的な疑問が生じたのですが、一体電子はどのようなときに混成軌道をとるのでしょうか。
メタンのCが2s軌道と2p軌道を等価にするために混成軌道を形成していることは理解できたのですが、
その他の物質(水や二酸化硫黄など)が混成軌道を形成しているのかどうかを推測することができません。

よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

こんにちは。


都内の大学の一年生です。

そもそも、混成軌道というのは人間が結合を都合よく説明するために勝手に作り上げたものです。
だから、メタンだからsp3をとる。とか、そういう風に決まってるわけじゃないのです。
逆です。sp3混成にすれば、メタンの結合が説明しやすいからそうしてるんです。

で、なぜそんなものをつくったかというと。
例えば水で説明しますと、酸素は1s軌道に2つ、2sに2つ、2pに4つの電子が入っています。(電子軌道、電子配置参照)
もし、このまま、2p軌道のまま(混成せずに)結合に使うと、非共有電子対が一つ、水素と結合している共有電子対が2つできますね。これでもよさそうに思いますが、これよりも混成軌道を用いて結合を考えた水の方が安定なのです。(VSEPR理論参照)
簡単に理由を言いますと、混成しないと電子の反発がより強いのです。保っていられなくなるわけですね。

混成軌道はせっかくそろっていた電子対もバラして考えるのでエネルギーが高くなり、不安定になります。が、結合する相手がいれば、結合に成功したときとても安定になれるので、それを狙っているわけです。

メタンも同様にいうことが出来ます。電子配置でみればCは価数が2となっていておかしい理由も混成軌道を考えると説明できるわけですね。

直接話せないのが残念です、文章だとなかなか伝わりにくいですが、予備校の先生などに直接お話しをうかがってみてください。
    • good
    • 1

既に回答があるように, 「混成軌道」というのは「考えやすくするための方便」です.


本当は分子軌道を考えなきゃならないんだけど, 厳密に考えると面倒なので「混成軌道」という「それなりにわかりやすいもの」で説明してます.
ちなみに水分子は非常に微妙で, 単独の水分子で分子軌道をがんばって計算すると sp2 の混成 (2個の非共有電子対は等価ではない) なんだそうで. ただ, 水分子同士が水素結合でネットワークを構成すると sp3 に変わるらしい.
    • good
    • 0

まず、「電子と軌道は別物」であると云うことを覚えて下さい。

軌道は沢山ありますが、そこに電子が入って初めて「結合」「反結合」が生じます。
既にご回答にもありますが、混成軌道はライナス・ポーリング先生達が、炭素の正四面体構造や多重結合を説明するために2s×1+2px+2Py+2Pzを「線形結合」(比例配分)しさらに「規格化」(軌道の積分が1になるように係数を決める、<x*|x>=1、xは波動関数)して四つのsp3軌道(四つのσ結合)、三つのsp2軌道(三つのσ軌道)と1つのp軌道、二つのsp軌道(二つのσ軌道)と二つのp軌道に再編成することを考えつきました。
これら2s×1+2p×3→4sp3等は「直交基底」を組み替えたもので互いに直交している(<x*|y>=0)性質を保持しています。
さて、酸素や窒素の場合、非共有(非結合)電子対はどこに入っているのでしょうか。
水の酸素では二組の非共有電子対がsp3に一組ずつ入っています。アミンなどでも一組の非共有電子対がsp3に入っていますが、ベンゼン環のとなりの窒素などではこの形がsp2×3+p×1となり、p軌道に入った非共有電子対がベンゼン環のπ共役と相互作用します。
この様にどの共役状態に居るかは構造を見ないと最終的には結論づけられませんが、一般に、非共有電子対同士、非共有電子対と結合とは電子的に反発するという効果があり、放っておくと一番離れた角度に落ち着きます。
ただし、水のH-O-H角と硫化水素のH-S-H角が異なるように多くの別な影響があります。
原子軌道における混成軌道は有機化学を考える上に大きな寄与をし、今でも大学段階ではかなりこれだけで説明されていますが、現在の本流は「分子軌道法」ですので、もし化学系の進路を取られるなら、そちらの方も忘れないで下さい。
    • good
    • 0

前の回答にもありますように、混成軌道というのは説明の一つに過ぎません。

水などの場合にもそういう説明が広く受け入れられているというだけです。2p軌道が結合に使われていて、その結合格が少し広がっているという説明もあり、実際にSたSeなどのように原子が大きくなれば90度に近付くというデータもありますしね。

単純な考え方としては、原子価殻電子対反発法というものがあります。つまり、最外殻(原子価殻)の電子対同士が空間的にもっとも離れて、反発が最小になるような構造になるという考え方であり、結果的に水、アンモニア、ニ酸化イオウなどではsp3と同じことになります。四組の電子対がもっとも離れるのは正四面体型構造のときですからね。
まあ、これも考え方の一つに過ぎません。
    • good
    • 1

>一体電子はどのようなときに混成軌道をとるのでしょうか。


先に「混成軌道ありき」ではなく、分子の形から「混成」と言う「概念」を導入すると「巧く説明できる」と言うことだけです。
例えば、水(H2O)の場合、
H-O-Hの結合角が約105度とのことですので、このことを説明するのに「sp3混成」だと巧く説明できるなー。ということです。
高校生ではこのように理解されておられたら良いかと思います。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!