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アルカリ金属の水酸化物と二酸化炭素を反応させると炭酸塩もしくは炭酸水素塩が出来ますが、炭酸水素塩を多く作ろうと思うとどの様な条件(水酸化物の濃度等)にすればよいでしょうか。

A 回答 (2件)

NaOHとCO2の反応は



NaOH+CO2→NaHCO3  (1)
2NaOH+CO2→Na2CO3+H2O  (2)

の2つの式で表されています。式だけを見るとどっちもあるという印象ですね。質問文を見ると
>アルカリ金属の水酸化物と二酸化炭素を反応させると炭酸塩もしくは炭酸水素塩が出来ますが
とありますので並列的に考えておられるように思います。
でもNaOH水溶液にCO2を吹き込んでいくということから言うと先に反応(2)が起こり次に(1)が起こります。
(1)は(2)で生じたNa2CO3がCO2と反応NaHCO3が生じる反応
Na2CO3+CO2+H2O→2NaHCO3  (3)
と(2)を組み合わせたものになります。これは石灰水に息を吹き込んでいくとはじめCaCO3の沈殿が生じて白く濁るがさらに息を吹き込んで行くと濁りが消えるという反応と同じです。

水に対する溶解度は Na2CO3>NaHCO3 ですから濃度の高いNaOH水溶液にCO2をどんどん吹き込んでいくと生じたNaHCO3が沈殿してきます。(Na2CO3,NaHCO3のどちらも難溶性ではありません。かなり水によく溶ける中での違いですから水の多い場合は違いが出てきません。)
この性質はアンモニアソーダ法でNaHCO3を作る時にも利用されているものです。教科書にも載っているはずです。

Kについても溶解度は K2CO3>KHCO3 ですから同じ考え方が当てはまるでしょう。
辞典によると不純なK2CO3を精製する方法として「水溶液にCO2を吹き込んで純度の高いKHCO3を沈殿させ分離する。次に加熱分解でK2CO3を取り出す」という操作が載っていました。

NaOHの濃度が低い場合でも反応は(2)から(3)に行くはずです。中和反応だと考えれば予想できることです。ただ薄いと生じたNaHCO3が沈殿してきません。濃縮しようとして過熱すると(3)の逆反応が起こってしまいます。NaHCO3を得たい場合はNaOHが濃いという条件になるのです。アンモニアソーダ法でもNaCl、NH3、CO2を濃い条件で使っているはずです。

Na+の濃度が高ければNaHCO3の溶解度が小さくなるというのは平衡移動から考えても理解できることです。
NaOHが多い場合は#1に書かれています。NaClが多い場合はアンモニアソーダ法です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。参考になりました

お礼日時:2008/02/22 12:56

非常に濃い(ほぼ過飽和)水酸化ナトリウム水溶液には炭酸水素ナトリウムはほとんど溶けなくなります。

Sφrensenn溶液と云い、水酸化ナトリウム溶液から炭酸水素ナトリウムを除く方法です。充分二酸化炭素があれば炭酸水素塩だけが取れるはずです。
カリウムにも有効かどうか知りません。
m(_ _)m
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