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商業出版をしようと思っていますが、
表紙カバーに絵画を使いたいのですが
著作権等の問題が良くわかりません。
没70年であれば、著作権は切れていると聞きましたが
はっきりと分かりませんので
どなたかご存知の方がおられましたら
教えていただけませんか?よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

絵画の著作権の保護期間は、著作者の死後50年間です。

(第二次世界大戦の連合国の作家は61年間)これを過ぎると作品は、全人類共有の文化財産に帰し、著作者の人格的利益を害しない限り、誰でも自由に使うことができます。

「著作者の人格的利益を害しない限り」とありますが、著作権法には著作者人格権というものがあり、(1)公表権 (2)氏名表示権 (3)同一性保持権 の三つが保障されています。この権利は保護期間の定めがないため永久権です。しかし(1)(2)は実質著作者本人の権利ですから、死後は関係ありません。(3)については、みだりに絵を改変するようなことが、同一性保持権の侵害とみなされます。しかし、拡大縮小したり、回りをトリミングする程度では、何の問題もありませんから、あまり心配する必要はないでしょう。

また、使用する絵画は、中間媒体として写真に撮影されていると思いますが、絵画や書などの平面作品を撮影した写真には、著作権は発生しませんから、写真に対する心配も必要ありません。

また、原作品を所有する人や美術館に対しても、その人の所有権を犯すわけではありませんから、大丈夫です。

また、絵画集からとる場合も、本を印刷出版している出版社には、著作権のない絵画の複製を禁止する権利はありませんから、大丈夫です。

また、原作家の遺族があり、作品の著作権を相続していたとしても、保護期間の原則がくずれることはありませんから、大丈夫です。

不安な要素としては、
不正競争防止法というものがあります。いわゆる海賊版のようなものは、たとえ著作権の切れている作品を出版しても訴えられます。同一ジャンルの出版物で、同じ絵が表紙に使われていないかどうか、チェックする必要はあると思います。

また、極めてまれですが、著作権の切れた絵を、商標登録して権利を保護しているケースもあります。(ピーターラビットなど)

基本的には使用しても大丈夫です。
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この回答へのお礼

ejison16さん、解りやすく丁寧な回答を有難うございました。
大変参考になりました。

>中間媒体として写真
こちらはとても気になっていたのですが安心しました。

>本を印刷出版している出版社には、著作権のない絵画の複製を禁止する権利はありませんから、大丈夫です。
こちらも気になっていたので安心できました。
早速明日にでも図書館に行ってみようと思います。

>同一ジャンルの出版物で、同じ絵が表紙に使われていないかどうか、チェックする必要はあると思います。
はい。こちらはよく確かめてみます。

とても好きな絵画でヨーロッパのルネッサンスの時代のもですが
どうしても使いたいのでいろいろと調べていたのですが
どこも難しく書かれていて解りかねていました。
ejison16さんの的確なご回答を頂けとても嬉しいです。
本当に有難うございます。

お礼日時:2002/11/08 11:27

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