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東京大学大学院経済学研究科に興味があるので質問させてください。
今東京の某私大(マーチ)の経営学部に通う二年です。
院試の案内を見たのですが、筆記(専門科目、TOEFL)、提出書類、口述で選抜するとありました。
私が気になったのは院試も大学入試と似て点数で選抜するのかぁ。という点です。
勝手な私の思い込みですが、もっと大学での活動内容とか有資格とかが見られるのかと思ってました。
…言いたいことがうまくいえません。。

えっと、何を質問したいかというと、筆記ではあまり差がつきにくい(東大院試ともなればTOEFLの点数とか取れて当たり前ってイメージがあって)と思うからそれ以外のところを評価するのではないか。という私の見解は間違っていますか。大学在学中に難関資格合格、例えば公認会計士試験とか持ってても有利にならないんですか?

A 回答 (4件)

東大ではなく一橋なので、あくまで参考レベルにお読みください。



大学院においては、学部の時とは大きく成績評価の方法が異なります。学部では高校の教科書にも似て、ABCとかで成績をつけますよね。この制度は、そのまま大学院にも引き継がれ、指導教授によるゼミ以外の通常型授業は、このABC評価で行われます。

しかし、大学院の入試や、評価の方法は、現実には大きく変わってしまうのです。

私はもともと社会思想史をやりたいという希望をもって計画書を提出の上、試験に臨んだのですが、語学等を除くとペーパーテストの内容は、いくつかのテーマが与えられており、そのなかから2つを選んで論評するというスタイルのものでした。学部時代の指導教官は、私の勉強したいことの中身を知っていました。設問の中には社会科学における自然の概念について述べよというものもあり、後から考えてみれば、これは明らかに、古典的な社会思想である自然法の概念をどの程度使いこなすことができるかという趣旨の質問だったのです。ところが私はその設問にこめられた意味に試験の最中は気づかず、まるっきり別方面の美学的もしくは美術哲学な設問を選び、マルセル・デュシャンという芸術家の意義について論評したのです。回等自体はレベルの高い議論だと思いますし、大学院に通う人が将来の就職で有利にするために第2専門分野を持っているのは、よくある話です。私の場合、絵画鑑賞を趣味としていることもあって、美学が実質的な第2専門となっています。写真が登場した後の時代においては自然や建物の写実的描写の意義はほとんど失われており、そのような芸術は、せいぜい絵葉書程度の絵に見られる、目に優しいだけの「網膜的」なものに過ぎないというデュシャンの見解を紹介、このようなデュシャンの特性は、写実的な絵を描くより人間の内面性を表現することを重視するドイツ表現主義やシュールレアリズムをさらに乗り越えたものであることを指摘した上で、現代においては芸術もまた哲学でなければならないと主張したわけです。

ペーパー試験の結果が出て、その段階は合格、次に指導教授を含む複数の教授による面接があったのですが、指導教官は私の文章を読んで非常に渋い顔をしていました。「確かにレベルの高い議論であることは分かるが、研究計画書の趣旨と、全く一致していないではないか」と言われてしまったのです。いずれにせよめでたくその面接は突破しました。実は、その面接に、指導教官より格が上の教授がいたのですが、この人はほとんど議論に参加せず、興味がないのか左右を向いては蚊をたたきつぶしていました。

めでたく修士課程に入り、1年目は指導教官の下で勉強しました。ところが指導教官は、2年目に自分が留学してしまったので、蚊をたたきつぶしていた格上の教授のゼミに加わることとなり、そちらの教授が事実上の指導教官になってしまいました。こちらの教授に、「大学院の入試って、何を基準に評価しているのですか?」と聞いたところ、「いい学生には、何か光るものがある。ただ、それだけが判断基準だ」とのことでした。

2年目に入ると、私は試験の時に見逃してしまった自然法思想の重要性を完全に使いこなすようになります。自然法については、高校の教科書で、ホッブズとかルソーとかの名前と共に紹介されているので、何となく聞いたことはあるがよく分からないという人が大多数だろうと思います。私は、元々持っていたルソーの知識をフル活用、さらには近代自然法よりはるか昔のキケロにさかのぼるまでの自然法思想の歴史を視野に入れるようになりました。完成した論文は、基礎知識はしっかりおさえた上で、極めて先鋭な自己主張をするものとなっており、「誰もやらないことをやれば、誰でもすぐに第一人者」という戦略をとったものになっています。序文では「この分野では先行研究がほとんど存在しないので、ある程度の過ちを恐れず、断定調で議論を進めることにする」と書き、結論部では、「多くの研究者に見られる過ちが、当該の社会思想家を始めて日本に本格的に紹介した●●氏の段階ですでに観察される」などと学会に挑戦状をたたきつけるような文を書き、後書きは、なぜか某SF小説を紹介し論評するという、小エッセイ風の軽めでウィットに富んだ文体で書きました。

論文審査の面接は、事実上の指導教官と、もうひとりの、全く話をしたことのない教授の取り合わせの2人で行われました。おそらく、客観性と専門性を両立させるという目的で作られた制度でしょう。審査は比較的に和やかな雰囲気ですすみ、「非常にアカデミックだが、後書きが気取りすぎだ」とか、「物事を大きく概念的にとらえる能力は高いが、一文字一文字を大切にするという態度も身につけたほうが良いだろう」などと言われました。

その後、何も考えず外国旅行に行ってきたのですが、帰国したら両親から電話が入り、「修士総代になって謝辞を述べてもらえないかという依頼が大学から入った」と聞かされたのです。これは全く予測していなかった事態でした。ゼミ以外の通常タイプの講義の成績は、ほとんどがBかCなのですから。大学院が、学生の評価にあたり、通常型の講義の成績を全く考慮せず、論文だけで判断したのだとしか解釈できません。しかも、一橋ということは、普通に考えれば商学部や法学部の評価が高い学校です。その中で、まさか社会学部の自分に総代の話が降りてくるとは、思いもつきませんでした。つまり、私の修士論文についての評価は、他の学部の教授の間でも共有されていたことになりますし、その中の審議で、全学部の総意として社会学部系の私を総代に選ぶことを決定したものと推定されます。

ecoecowann様の場合は経済学研究科志望なので、また違った事情があるかとは思います。しかし、研究テーマが昨今の日本におけるコンプライアンスの概念についてだとか、J-SOX法の運用の現状についてだとか、ソフトバンクが得意としているオフショアを用いたビジネスは制度的に許されるべきか否かとか、会計事務所とコンサルティング会社を兼ねる会社の将来性についてとかいった、直接、公認会計士がもつ知識が役に立つ分野でなければ、公認会計士の資格を持っていても、あまり評価のプラスポイントにはならないと思います。

一番気になるのは、現在の所属である経営学部で、何に興味を持ち、何を研究したいと考えているのかという点です。確かに公認会計士の得意分野は、経済学ではなく経営学の系譜に入ると思います。しかし、ecoecowann様の興味や関心事項が、コンプライアンスではなく、商業的成功のための要因分析であるとか、メディア戦略のあり方だとか、ITバブル期に流行ったEarly Adaptersを初めとする人々がChasmを超えた時にベンチャービジネスが成功するという議論を現在の状況から見直してみるとか、人口減少社会における国際競争力の維持政策だとかであれば、こういったテーマは公認会計士の持つ知識やノウハウが、あまり役にたたなそうな気がします。
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平成20(2008)年度修士課程学生募集要項(PDFファイル)を精読しましょう。

「口述試験は、筆記試験の成績および提出書類の審査によって選抜された者についてのみ行う」と書かれています。

一般に院の試験の場合、筆記テストは、一定以上の専門知識を有するかどうか判断するもので、一次合格すれば、二次以降の合否にはあまり関係がありません。
逆にいえば、筆記テストは、一定基準に達していない(口述試験をする価値がない)人をふるいにかけて落とすためのものです。

過去の東大経済学研究科の筆記試験では、結構な人数が落とされていたように思うのですが、・・・。

それから、提出できる書類をよく見てください。

>大学での活動内容とか有資格
卒論など論文関連以外は関係ありません。大学院は、入学者が専門家や研究者になれそうかどうかで、入学の許可を判断するものなので、大学の入学とはそもそも判定基準が異なります。

一次合格後は、#1さんの仰るように、提出書類にある論文や研究計画書に対する口述試験で決まります。東大の場合、参考資料として業績を提出できるので、そこで卒論など、提出書類の論文と別のものを提出すれば、学生の割に研究熱心と評価される可能性はあります。もちろん論文の中身をよく理解している必要があります。

昔は、修士に関しては入学の段階では集団指導制を取っていた(出願に際して、修士論文の指導教官を指定しなくてよい)ので、さほど学内が有利とかはなかったと思います。過去の院の試験問題も販売していました。
学外からの進学者が半数以上いたと思います。
某私大(マーチ)ですか、頑張って下さい。ゼミなどの先輩で実際に東大の院に進学者がいれば、面会して話を聞くとよいのではないでしょうか?
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大学院に何しに行きますか?


公認会計士になるために行くのは間違いだし、会計士の資格をもっていても経済学にどれほど有効なのでしょうね?
役に立たないとは言いませんが、ケインズの原書を読むのに会計士の資格は全く必要ありません。
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難関大学だと英語ができるのは大前提なので、確かに点差は開かないでしょう。

(英語の他に、専門科目もありますが。。。)

そのため、先生と学生が既に知り合いで、特に卒論の中身を知っていることが大きな要素になります。学内からの進学が有利になるのはそのためです。

とはいえ、東大は学外からの進学者も比較的多い所です。あんまり関係のない資格ではなく、先生と学生の間で、お互いの専門知識について理解していることが大切です。
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