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重量平均分子量と数平均分子量の定義とその違いって何ですか??
後、
重量平均分子量は高分子材料の融体の粘度と強い相関がありますが、
それはなぜですか??
理由を詳しく教えてください。
お願いします。

A 回答 (1件)

分子の数で平均したものが数平均分子量です。


分子量10万のポリマー1本と分子量100万のポリマー1本とを混合すると、
全体で2本のポリマーとなります。
この混合物の数平均分子量は (1本×10万+1本×100万)/2本です。
つまり、55万となります。
初めのポリマーの本数が6.02×10^23本同士でも、計算結果は同じになります。
つまり、数平均分子量とは、分子量がどれだけ大きくても1本の分子は1本と考えた時の
モルによる平均分子量だということになります。

重量平均分子量は、重量で平均した分子量です。
上の事例を用いて、重量平均分子量を計算してみます。
分子量10万の分子1本(1mol)の重量は10万g、分子量100万では100万gとなります。
よって(10万g×10万+100万g×100万)/(10万g+100万g)=91,8万となります。
同じ、混合物でありながら、重量平均分子量の方が大きくなってしまいました。

ところで、融体の粘度は高分子間の絡み合いなどの相互作用が大きく寄与します。
高分子混合物の中のどれか1本の高分子に着目し、この高分子の構成ユニット(セグメント)に
絡み合ったとしましょう。
このセグメントは分子量10万のポリマーのセグメントなのか、100万のものなのか?
上記事例では、どちらも1本ずつの混合物ですが、同じ確率ではありません。
分子量が100万のポリマーの方が、たくさんのユニット(セグメント)を持っているので
同じ本数でも確率的には100万の方が高くなることは、容易に想像できます。
つまり、この混合物は溶融粘度に対して、数平均分子量に等しいポリマーよりも確率的に
大きな分子が相互作用を起こし、流れを止めてしまう可能性が高いと思われます。
ではなぜ、それが重量平均分子量になるのか?
詳しい説明はここでは無理ですが、次のように考えられないでしょうか?
分子量10万と100万のポリマーが1モルずつ混合したポリマー混合物(数平均分子量は55万)
にピンセットを入れて、どこかのユニットをつまみます。
この時につままれた分子は10万のものなのか、100万のものなのかは分かりません。
次に、ピンセットでつまんだ分子を取り出して、別の所に置きます。
(分子1本をつまむなんて出来ませんので思考実験です。ピンセットが当たった部分が相互作用を
 起こして、流動を阻害している部分だと想定しています。)
このピンセットでつまむ行為を11回繰り返して11本の分子を取り出したとしましょう。
この取り出された分子の平均分子量はいくらになるでしょうか?
分子量が100万の方が分子1本当たりのユニット(セグメント)の数が10万のものに比べて
10倍なので、確率的に分子量100万のものが10本、分子量10万のものが1本つまみ出されたことになります。
この平均分子量は、(10本×100万+1本×10万)/11本=91,8万 
あら不思議、重量平均分子量になってしまいました。

重量平均分子量が融体の粘度と強い相関がある理由が、おぼろげながら解って頂けたでしょうか。
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この回答へのお礼

あんたスゴすぎ!!
偉すぎ!!!

お礼日時:2008/05/08 12:24

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