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通常は標準電極と滴定溶液の電位差を測定することで、酸化還元種を定量することができますが、以下の電池を使用することにより、ネルンストの式を用いて直接イオン濃度が測定できると教わりました。

Hg | Hg2Cl2 | KCl || KNO3 || Ag+ | Ag

例えば、Ag+が1.00Mのときの起電力が5.00Vだと分かれば、起電力が2.00VのときのAg+の濃度がネルンストの式から求められるというのです。

自分でも色々と考えてみたのですが、ネルンストの式をどのように用いれば、起電力が2.00VのときのAg+の濃度が出せるのか分かりませんでした。

もし、お分かりの方がいらっしゃいましたら、教えて頂きたいと思います。

以上、よろしくお願いいたします。

A 回答 (6件)

はい,式変形は十分でしょう.



[Cl-] は,Ag+ と共存していません.
Hg/Hg2Cl2 側にだけ存在しています.
なので,こちら側は [Cl-] をいくつかはともかくとして定数にすることが可能です.
結局,Hg/Hg2Cl2 側を基準と見なせば (一定のものを使うということに相当) ([Ag+] の異なる試料を持ってきても,それによってはこちら側は影響を受けないから),この電池の起電力は
E = E' + 0.059 log[Ag+] (25℃では) という形で表すことができるということが結論です.
したがって,Ag+ の濃度を電位測定によって求めることができます.
これは,たとえば Ag+ を用いた滴定における終点検出とかに利用できますし,あるいは難溶性銀塩の溶解度積の測定とかにも使えます.
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この回答へのお礼

何度も回答して頂き、本当にありがとうございました。
大変参考になりました。

お礼日時:2008/06/03 18:41

だいぶ近づいてきました.


Hg は液体ですが,純粋な相なので,これも活量は1で扱います.
ほんとうは,なぜ純粋な凝縮相の活量を1で扱うかについても考えて欲しいところですが,本筋とは外れるので,これはこのままにしておきましょう.
以上から,Hg/HgCl2 側の電位は Cl- の濃度だけで決定されます.また,こちら側の半電池はある一定の条件を用意すれば変動しないものとみなせるので,電位自体を定数と見なしてかまわないということになります.
Ag/Ag+ 側のネルンストの式は,それで間違ってはいませんが,もう少し数学的に簡単にできるはずです.
また,電池の全起電力は,両極の電位の「差」です.
以上を念頭に,もう一度電池の起電力あるいは銀電極の電位が何とどういう関係にあるか,考えてみてください.
これでわかると思うのですが.

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。
Ag/Ag+ 側のネルンストの式を変形すると、
E1
= +0.7994 - (0.05916/2) × log(1/[Ag+]^2)
= +0.7994 - (0.05916/2) × {-2log[Ag+]}
= +0.7994 + 0.05916 × log[Ag+]
となりました。また、Hgの活量は1であるから、
E2
= +0.2801 - (0.05916/2) × log(1 × [Cl-]^2)
= +0.2801 - (0.05916/2) × 2log[Cl-]
= +0.2801 - 0.05916 × log[Cl-]
となりました。電池の全起電力は、両極の電位の「差」であることを考慮すると、
E1 - E2
= +0.5193 + 0.05916 × log[Ag+][Cl-]
となりましたが、いかがでしょうか?

補足日時:2008/06/03 12:54
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> 1) Ag+ + e- ⇔ Ag  E0=+0.7994


>   Hg2Cl2 + 2e- ⇔ 2Hg + 2Cl  E0=+0.2801

2番目の反応の右辺の Cl に - が抜けてるのと,E0 の値に単位がないのがまずいですが,まあ,いいでしょう.

Hg/Hg2Cl2 の方は今はいじらないので,この半反応式やネルンストの式についてはいったん棚上げします.Ag/Ag+ の方が理解できたら,こちらについても再考してみてください.

ということで,
> 2) 一番目の反応式のoxidantはAg+で、reductantはAg

ですが,まあ,これもいいでしょう.
では,これをネルンストの式に当てはめてください.
どうなりますか?
その式を見て,[Ag+] の測定に使えそうなことがわかりますか?

この回答への補足

全体の反応式を考えてみると、
2Ag+ + 2Hg + 2Cl- ⇔ 2Ag + Hg2Cl2
であるから、ネルンストの式に代入すると、
E1 = +0.7994 - (0.05916/2) × log([Ag]^2/[Ag+]^2)
E2 = +0.2801 - (0.05916/2) × log([Hg]^2 × [Cl-]^2/[Hg2Cl2])
となりました。固体の活量は1なので、
E1 = +0.7994 - (0.05916/2) × log(1/[Ag+]^2)
E2 = +0.2801 - (0.05916/2) × log([Hg]]^2 × [Cl-]^2)
となり、二式より、
E1 + E2
= 1.0745 - (0.05916/2) × log{([Hg]]^2 × [Cl-]^2)/[Ag+]^2}
となりました。どうでしょうか?

補足日時:2008/06/03 11:07
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根本的にまずいですね.


電池系についてもネルンストの式というのは出せますが,まずは単極について考えるべきです.つまり,半電池ごとについてのネルンストの式を書けなくてはいけません.通常,電位は標準水素電極の電位を基準に取って示しますが,これは着目する半電池と,組み合わせる半電池として標準水素電極を使って電池を組んで起電力を測っていることに相当します.しかし,標準水素電極側はとりあえず定数項として考えて,何を使ったが標準酸化還元電位 (標準電極電位,E°) の値に含まれているとして考えて,とりあえずはかまいません.
1) 問題の電池の二つの半電池反応を,電子を含む反応式を書きなさい.
2) 1)で得られた二つの反応式について,それぞれ oxidant と reductant は何か示しなさい.
できますか?

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。
与えて頂いた問題について、自分なりに考えてみました。

1) Ag+ + e- ⇔ Ag  E0=+0.7994
  Hg2Cl2 + 2e- ⇔ 2Hg + 2Cl  E0=+0.2801

2) 一番目の反応式のoxidantはAg+で、reductantはAg
  二番目の反応式のoxidantはHg2Cl2で、reductantはHg

これでどうでしょうか?

補足日時:2008/06/03 01:43
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> この系のネルンストの式は分かりません。



これでは困るんです.
reductant と oxidant とは,何を指すのか,が重要です.

この回答への補足

oxidantはAgで、reductantはHg
だと私は思いますが…。

補足日時:2008/06/02 18:37
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そもそも起電力 5V とか 2V とか,ありえないでしょう.


まあ,それはともかく,この系のネルンスト式を書けますか?
カロメル電極側は定数でいいですが.

この回答への補足

ご返答ありがとうございます。

起電力の値は私が勝手に作ったものです。申し訳ありません。
では、実際に考え得る値として、

Ag+が0.100Mのときの起電力が0.500Vのとき、起電力が0.200VのときのAg+の濃度を求める

ということに変更してください。
お手数お掛けしますが、よろしくお願いします。

ネルンストの式についてですが、
E=E0 - (0.05916/n) × log([reductant]/[oxidant])
でよろしいですか?
この系のネルンストの式は分かりません。
化学の初心者なのですみません。

補足日時:2008/06/02 10:31
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