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市場の失敗に外部性、公共財、費用逓減産業、情報の不完全性が分類されていましたが、情報の不完全性は市場の失敗というよりも不完全市場に該当すると思うのですが・・・。
また「不完全市場」と「市場の失敗」をあまり区別しないのでしょうか?

A 回答 (4件)

>外部経済については、外部効果を持たない財との比較において過少又は過大な供給になっているかを論じていますので、完全競争市場(その他の条件は満たしている)を前提にしている思うのですが、あれは単なる前提にすぎないということなのでしょうか?



外部経済では、基本的に、完全競争市場を仮定していますが、その目的は完全競争市場でも外部不経済時の過剰生産、外部経済時の過少生産を説明したいためで、当然、不完全競争市場では効率化・最適化していないと言えますから、結果的には、競争状態は不問と言えると考えています。私見ですので、根拠となる文献はありません。

>公共財についても、通常の財との比較において、財の性格により過少生産になることを説明しますので、通常の財は完全競争市場を前提にしていると思いますが、これも単なる前提に過ぎないのでしょうか?

ご指摘のとおり私的財市場の方は、完全競争市場を前提にしているわけですが、これも説明上、完全競争市場の供給曲線であっても需要曲線が擬似的なので、過少生産になることを示すだけで、当然、不完全競争市場では効率化・最適化していないと言えますから、結果的には、競争状態は不問と言えると考えています。私見ですので、根拠となる文献はありません。

>費用逓減産業については、市場の特性(参入障壁等の制約がある)という問題ではなく、その財の特殊性から自然独占する点で通常の独占(不完全競争市場)とは異なると思うのです。

そのとおりだと思います。地域独占を含む供給独占だけを扱っていて、需要独占や双方独占を自然独占には含みませんから異なった範囲だと思います。

>現実の経済は当然に色んな条件が混在しているとは思いますが、モデルとして理論化する場合には単純化するために必ず前提を置くと思うのですが・・・。

そのとおりでだと思います。

>「不完全競争市場」と「市場の失敗」については、分類が何かはっきりしていないように思い質問をさせていただきました。
上記の貴殿の「市場の失敗」の定義について出典を教えていただければ助かります。

最適資源配分問題の視点が強いのか弱いのかということではないでしょうか。私見です。
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この回答へのお礼

懇切丁寧な回答ありがとうございます。
非常に勉強になりました。

お礼日時:2008/06/08 22:08

No.3です。

( )部分を加筆修正です。

>公共財についても、通常の財との比較において、財の性格により過少生産になることを説明しますので、通常の財は完全競争市場を前提にしていると思いますが、これも単なる前提に過ぎないのでしょうか?

ご指摘のとおり私的財市場の方は、完全競争市場を前提にしているわけですが、(公共財市場の方は)これも説明上、完全競争市場の供給曲線であっても需要曲線が擬似的なので、過少生産になることを示すだけで、当然、不完全競争市場では効率化・最適化していないと言えますから、結果的には、競争状態は不問と言えると考えています。私見ですので、根拠となる文献はありません。
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>現実の経済は当然に色んな条件が混在しているとは思いますが、モデルとして理論化する場合には単純化するために必ず前提を置くと思うのですが・・・。

そのとおりで(あるの)だと思います。
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No.1です。

まず、前回の回答で「双方複占」は「双方独占」でしたので、訂正します。

>不完全競争市場というのは、完全競争市場の4要件を満たしていない市場と考えていましたが、そうではないのでしょうか?

不完全競争市場は、完全競争市場の4条件をすべて満たさないと言うのは、間違いです。「情報の完全性」については、独占でも寡占でもはずされていません。

>たとえば、「参入・退出の自由」、「プライステーカ」が満たされない場合として、独占・復占・寡占等があり、財の同一性が満たされていない場合としての競争的独占があり、情報の対象性が満たされていない場合としてのレモンの市場(逆選択)やモラルハザード(効率性の低下)があると考えておりました。

「参入・退出の自由」、「プライステーカ」が満たされない場合はいいとして、財の同一性が満たされていない場合は、自動車などの差別化商品を扱う寡占の場合もありますから、独占的競争だけではありません。
「情報の完全性」については、独占的競争でもはずされていません。情報の非対称性を扱う中古自動車市場の「レモンの原理」や自動車保険のモラル・ハザードは、確かに「情報の不完全性」による不確実性下の最適資源配分阻害問題を扱っていますが、その市場を不完全競争市場とは言っていません。種々の対策によって最適化を実現する方向の調整が検討されますが、独占や寡占などとは異質な感じでしょう。

>これに対して、市場の失敗は、上記の4要件は満たしているものの、その他の事情によって市場メカニズムによる資源配分の効率性が実現されない場合であって、外部性(考慮されない余剰等が存する)、公共財(消費の排他性がない)、費用逓減産業等と考えておりました。

市場の失敗とは、(1)完全競争ではない、(2)外部効果があるため、最適資源配分ができない次の4事例があるとされています。費用逓減産業(自然独占-売り手買い手多数の条件がない)、外部効果(外部経済、外部不経済-完全競争の4条件は不問)、公共財(完全競争の4条件は不問)、情報不完全(完全競争の4条件の一つがない)であり、4条件を必ずしも満たしているとは言えないと思われます。

この回答への補足

回答ありがとうございます。

「4要件を満たしていない市場」という表現は適切ではなかったですね。
正確には「4要件のいずれかを満たしていない市場」と表現すべきでした。
大変失礼いたしました。

>市場の失敗とは、(1)完全競争ではない、(2)外部効果があるため、最適資源配分ができない次の4事例があるとされています。費用逓減産業(自然独占-売り手買い手多数の条件がない)、外部効果(外部経済、外部不経済-完全競争の4条件は不問)、公共財(完全競争の4条件は不問)、情報不完全(完全競争の4条件の一つがない)であり、4条件を必ずしも満たしているとは言えないと思われます。

についてなのですが、まず、外部経済については、外部効果を持たない財との比較において過少又は過大な供給になっているかを論じていますので、完全競争市場(その他の条件は満たしている)を前提にしている思うのですが、あれは単なる前提にすぎないということなのでしょうか?

公共財についても、通常の財との比較において、財の性格により過少生産になることを説明しますので、通常の財は完全競争市場を前提にしていると思いますが、これも単なる前提に過ぎないのでしょうか?

費用逓減産業については、市場の特性(参入障壁等の制約がある)という問題ではなく、その財の特殊性から自然独占する点で通常の独占(不完全競争市場)とは異なると思うのです。

現実の経済は当然に色んな条件が混在しているとは思いますが、モデルとして理論化する場合には単純化するために必ず前提を置くと思うのですが・・・。

「不完全競争市場」と「市場の失敗」については、分類が何かはっきりしていないように思い質問をさせていただきました。
上記の貴殿の「市場の失敗」の定義について出典を教えていただければ助かります。

補足日時:2008/06/08 18:57
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不完全市場は、独占と寡占、双方複占などのことで、その場合にも情報は完全と仮定しています。

情報の不完全ではなく、不完全な競争という意味の市場でしょう。基本中の基本です。

この回答への補足

回答ありがとうございます。

競争という文字が抜けていました。
大変失礼しました。

不完全競争市場というのは、完全競争市場の4要件を満たしていない市場と考えていましたが、そうではないのでしょうか?

たとえば、「参入・退出の自由」、「プライステーカ」が満たされない場合として、独占・復占・寡占等があり、財の同一性が満たされていない場合としての競争的独占があり、情報の対象性が満たされていない場合としてのレモンの市場(逆選択)やモラルハザード(効率性の低下)があると考えておりました。

これに対して、市場の失敗は、上記の4要件は満たしているものの、その他の事情によって市場メカニズムによる資源配分の効率性が実現されない場合であって、外部性(考慮されない余剰等が存する)、公共財(消費の排他性がない)、費用逓減産業等と考えておりました。

補足日時:2008/06/08 15:24
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