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日本バブル時代は、大まかに言うと、日本全体景気がよく、生活水準が上がり全員お金持ちになっている状況でした。日本の景気がよくなった反面、景気が悪くなった国はあったのでしょうか?

資本主義において、全員が全員お金持ちになるということは、理論上成立するけど、現実には絶対不可能な気がします。生活水準があがったとしても、新たな欲が生まれ、よりお金持ちの人はより高い水準の生活を求めるため、また差が生まれる。そうなると、資本主義というのは、差によって裕福を感じるのかなと思ったりもします。

A 回答 (5件)

>日本の景気がよくなった反面、景気が悪くなった国はあったのでしょうか?


基本的には、ある国の景気が加速すると、海外からの輸入が増加し、
他の国の景気動向にもプラスになります。
景気動向が悪化するとこの逆で、他の国も連動して悪くなります。
投資心理も国際的に連動しています。

ただし、1980年代のアメリカでは貿易赤字が問題視されており、
日本叩きムードが活発で日米関係は今から想像できないほど危うい状況でした。
でも実際にはセンセーショナルに騒がれたように、
日本のせいでアメリカ人の生活水準が打撃を受けたわけではなく、
八つ当たりで色々注文つけてきたのが迷惑だったと考える人は多いですが。

・日米の経常収支÷GDP(IMFより、プラスは黒字、マイナスは赤字)
1986 日本+4.3% アメリカ-3.3%
1987 日本+3.5% アメリカ-3.4%
1988 日本+2.7% アメリカ-2.4%
1989 日本+2.1% アメリカ-1.8%
1990 日本+1.4% アメリカ-1.4%
1991 日本+2.0% アメリカ 0.0%
1992 日本+3.0% アメリカ-0.8%
1995 日本+2.1% アメリカ-1.5%
2000 日本+2.6% アメリカ-4.3%
2007 日本+4.9% アメリカ-5.3%

・日米の実質経済成長率(IMFより、固定基準年)
1986 日本3.0% アメリカ3.5%
1987 日本3.8% アメリカ3.4%
1988 日本6.8% アメリカ4.1%
1989 日本5.3% アメリカ3.5%
1990 日本5.2% アメリカ1.9%
1991 日本3.4% アメリカ-0.2%(不動産バブル崩壊、アメリカはS&L危機で不況に)
1992 日本1.0% アメリカ3.3%
1995 日本2.0% アメリカ2.5%
1998 日本-2.0% アメリカ4.2%(アジア経済危機、日本も金融システム不全を受けた不況だがアメリカは難を逃れる)
2000 日本2.9% アメリカ3.7%
2001 日本0.2% アメリカ0.8%(ドットコムバブル崩壊後の不況)
2007 日本2.1% アメリカ2.2%

損した国といえば、円高が急に進行したせいで、
円建て債務・円借款の負担が増大してしまった所はあります。

日本の景気との関連ではなく単に当時の経済状況が悪かった国という意味なら、
1980年代にはアメリカの金利上げを契機に、
中南米・サハラ以南のアフリカの開発途上国は累積債務問題に陥り、
日本よりいち早く「失われた10年」を迎えています。
その他、この時期には中東経済も原油暴落で深刻な状況になっています。

>資本主義において、全員が全員お金持ちになるということは
心理的にお金持ちだと思うのは困難かもしれませんが、
モノやサービスを消費できる水準自体は高められます。
国家間に関しては、問題が生じる場合もありますが、
交易を拡大するとどの国も利益を得るという前提が基本になります。

>日本バブル時代は、大まかに言うと、日本全体景気がよく、
>生活水準が上がり全員お金持ちになっている状況でした。
古き良き時代と郷愁の対象となりがちですが、
1986-90年は、生活水準は向上しているものの、今よりも低水準でした。
国内の物価も高かったため、内外価格差を考えれば
経済水準も世界のトップに立ったわけでもなく、
必要以上に誇張され気味にも見えます。

・所得水準(1人当たりの国内総生産・購買力平価基準、IMFより、2007年ドルに換算)
日本(1985)22193ドル(1990)27448ドル(1995)29129ドル(2000)30248ドル(2007)33577ドル
アメリカ(1985)30389ドル(1990)34043ドル(1995)36075ドル(2000)41618ドル(2007)45845ドル
フランス(1985)23208ドル(1990)26567ドル(1995)27583ドル(2000)31032ドル(2007)33188ドル

大きく上下した土地や株式の資産価格に関しても、
引き出した後まで考えれば誰かが得して誰かが損するもので、
全員がお金持ちになるというわけにもいきません。
当時は地価が上がり過ぎて、何もせず得をした人がいるのに、
サラリーマンが必死で働いても住宅が買えないという
不平等感が社会問題となっていまいした。
当時、地価の高騰現象自体は日本以外でも起こっていたのですが、
日本の場合は制御に多くの失敗を重ねたのが悔やまれます。

・1世帯あたりの貯蓄負債
(貯蓄動向調査)
1985 貯蓄853万円(定期預貯金402兆円 生命保険など193万円 有価証券167兆円) 負債272万円
1990 貯蓄1353万円(定期預貯金573兆円 生命保険など337万円 有価証券316兆円) 負債359万円
1995 貯蓄1604万円(定期預貯金772兆円 生命保険など453万円 有価証券211兆円) 負債460万円
2000 貯蓄1781万円(定期預貯金843兆円 生命保険など511万円 有価証券190兆円) 負債538万円
(家計調査年報…上とは別の調査)
2002 貯蓄1688万円(定期預貯金794兆円 生命保険など447万円 有価証券168兆円) 負債537万円
2006 貯蓄1722万円(定期預貯金717兆円 生命保険など426万円 有価証券248兆円) 負債506万円
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この回答へのお礼

非常に細かくて丁寧な解答をしていただきましてありがとうございました。
まだまだ知恵が浅く、omegerさんの意図することを性格に読み取ることができないかもしれませんが、参考させていただきます。
以前の日本に比べると、生活水準は上がっているので、まさにこれが資本主義の良さなのかなと感じました。しかし生活水準が下がる可能性があるのも資本主義の一面だという認識が増えました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2008/06/10 20:52

バブルでは日本全体がお金持ちになったという事実はございません。

所得格差が一番大きかったのはバブル期ですし、土地や株の投機で儲けていた人もその多くは儲けた気になっていただけで実質的には儲かっていません。大量の借金をして投機に熱中していた訳で、利益に目がくらんで自分の借金を忘れていたというだけの事です。
また、資本主義などのシステムによって、みんながお金持ちになるというのはあり得ません。世の中にお金が増えればお金の価値が下落し、物価が高騰するだけです。お金はただの紙切れであり引換券でしかありません。
人の生活をより豊かなものにできるのは、技術であったり、その時の人口に対しての豊富な食料やエネルギーであったり、働きやすい環境などであったりです。
バブルというのはバブルを発生させた事が問題であり、当時の日本では米国との関わりから、適正な金利調整などを行わなかったためにバブルという事態を発生させてしまったのです。その後は後処理の対応のまずさや途上国の発展、通貨危機など様々な要因から長期にわたって日本経済は苦戦を続ける事態に陥ったのです。
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この回答へのお礼

今回いただいた解答の中で私の思っていることと同じだったのはpluto003さんの解答でした。以前”資本主義は全員がお金持ちになれない”という私の意見に反対する人がいて、その人の解答に納得することができませんでした。
しかしpluto003さんのいうように、資本主義では全員が全員お金持ちになれない。ということに賛成です。

お礼日時:2008/06/10 20:47

ご質問の点の疑問点へのヒントになる本として



佐伯啓思「欲望と資本主義」

という本があります。1993年に出た本で古いですし論旨に偏りがあることは否めませんが、考え方の一つの参考にはなるでしょう。
「資本主義」や「市場経済」についてもっと根本的なところから考えてみたいという場合は
竹内靖雄「市場の経済思想」という本も参考になります。これもクセのある本ですが、よく読むとためになると思います。
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この回答へのお礼

本の情報ありがとうござます。
最近読んだ本の中で、作者名は外国人で名前はわすれましたが、「資本主義とは何か」という題名です。
もう一冊は「ウェブは資本主義を超える」という本です。後者は従来の資本主義のあり方を変えてしまう可能性を秘めている点を指摘していると読み取りました。
ただ、資本主義の原点を知りたい私にとってはちょっと離れた内容でしたが。

お礼日時:2008/06/10 20:41

>日本の景気がよくなった反面、景気が悪くなった国はあったのでしょうか?



当時、旧ソ連(現ロシア)の経済が絶不調でした。
しかし、それはソ連が崩壊前夜にあり、かつての計画経済のほころびが一斉に噴出したからです。
とりあえず、日本の景気との関係は薄いです。

>資本主義において、全員が全員お金持ちになるということは、理論上成立するけど、現実には絶対不可能な気がします。

そんなことないですよ。経済全体のパイが増えればいいのです。
ただ、バブルの時はあまりにも土地にカネが集まりすぎました。
土地を持つものと持たざるものの格差の差は、当時の人間でないと理解できないでしょう。

だから、どこかで土地バブルを潰さなければいけなかったのですが、日本のやり方(具体的には旧大蔵省)のやり方は、あまりにも杜撰でした。
土地取引の総量規制で、強引に土地の売買に規制をかけたのです。
その結果、たしかに土地価格は下がりましたが、土地に集まった資金が他に逃げる余裕がなくなり、結果として日本の国富は激減し、日本は失われた10年へと突入します。

後にFRBのグリーンスパン前議長がIT株バブルを解消する際にやったように、金利政策でソフトランディングを計るのが賢い方法でしょう。
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この回答へのお礼

<土地を持つものと持たざるものの格差の差は、当時の人間でないと理解できないでしょう。

すでに土地を持っているかで富豪が否かが決まっており、お金もちはさらにお金持ちになる要素をもっていた。しかしお金を持っていないものは、小銭しか得られなかった。そんな時代だったのでしょうか。。
当時の人間ではないので、バブルの感覚がなかなか理解できないのです。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/06/10 20:37

> 日本の景気がよくなった反面、景気が悪くなった国はあったのでしょうか?


ここが質問で、他は独り言という事でよろしいでしょうか。

乱暴に言うと、土地も株も上がり続けるという「見込み」に世の中がこぞって金をつぎ込んだのがバブル景気です。
結局そのアテは外れて投資した人たちにツケが返ってきたわけですから、それによって景気が悪くなった国 というのはありません。
むしろ外貨(日本円)をガッチリ獲得して、豊かになった国ならあるでしょうが。
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この回答へのお礼

やはりつぎ込めるだけのお金を持っていたということは、景気がよかったんでしょうね。
見込み違いが生んだソープははじけてきえて大富豪は幻想となったわけか。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/06/10 20:33

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