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今、ちょうど平家物語のところを学校で習っているのですが
文の中に
「白浪おびただしうみなぎり落ち、瀬枕大きに滝鳴って、さかまく水も速かりけり」
という文があって訳に困ってます。
この、瀬枕大きに滝鳴っての「大きに」という部分は“瀬枕”にかかるんでしょうか?それとも“滝鳴って”にかかるんでしょうか?
瀬枕大きに、と読点があれば連用中止法で瀬枕にかかるというのは分かるんですけど、読点がないってことは連用修飾語で滝鳴ってにかかるってことでしょうか?
どっちにかかるかによって訳が変わると思うんですけども。。
どなたか文法的に説明できる方はいらっしゃいますか?

A 回答 (4件)

はじめまして。



ご質問1:
<「大きに」という部分は“瀬枕”にかかるんでしょうか?それとも“滝鳴って”にかかるんでしょうか?>

どちらにもかかりません。


ご質問2:
<瀬枕大きに、と読点があれば連用中止法で瀬枕にかかる>

連用中止法だとしても、瀬枕にはかかりません。

その場合は、「瀬枕」と「大きなり」な主語+述語の関係になり、大きなりが瀬枕にかかる、ということはありません。


ご質問3:
<読点がないってことは連用修飾語で滝鳴ってにかかるってことでしょうか?>

いいえ、「滝鳴って」にかかっているわけではありません。

1.この部分の文法的解釈は以下のようになります。

瀬枕:「大きなり」の主語となる名詞
大きに:形容動詞の連用形
滝:「鳴る」の主語となる名詞
鳴っ:「鳴り」の撥音便形
て:接続助詞

2.この「大きに」は連用形で、2つの主語+述語を等位に結ぶ働きをしています。つまり、ここでは
「(白浪がみなぎり落ち)瀬枕が大きくなって」
「(白浪が)滝のような音をたてて」
という2つの文が並列に並んでいると考えられます。

3.「大きに」は「滝鳴って」にはかからないということです。理由は、「大きに」が「大きく音を立てて」という副詞として、「滝鳴って」にかかるとしたら、「瀬枕」が浮いてしまうからです。

「瀬枕」はあくまで「大き」の主語になります。

4.この句の主役は「白浪」です。それがおびただしうみなぎり落ち、そのために「瀬枕(川の流れが盛り上がったところ)が大きくなり、(そして)滝のような轟音をたてて~」と続きます。

5.この句は「水」を主体に、「白浪」→「瀬枕」→「滝」→「さかまく水」という、水の「静」から「動」への変化を見事に表現した句です。「水が主体」という点を踏まえて読んでいくと、「瀬枕大きに滝鳴って」の解釈も自然と理解できることと思います。


以上ご参考までに。
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この回答へのお礼

お礼のお返事が遅くなってしまい、申し訳御座いません。
連用修飾語や、中止法だとばかり思っていたので、違うご意見に驚きました。確かにそう考えるとそうなるのですね。
瀬枕が浮いてしまうのには気付きましたが、そういった風には捉えていませんでした。
丁寧な説明、有難う御座いました!
とても参考にさせて頂きました!
あとは自分でも考えて、答えを出したいと思います。

お礼日時:2008/06/26 21:35

>連用中止法?連用修飾語?


「白浪おびただしうみなぎり落ち、瀬枕大きに滝鳴って、さかまく水も速かりけり」
という文があって訳に困ってます。

難しい内容ですね。語の意味や、文法的に細かく考えてみましょう。

語の意味
瀬枕=川の流れの速い場所で、水が水中の岩などにあたって、枕のように盛り上がったところのこと。
大きに-形容動詞「大きなり」の連用形。大きい、はなはだしい。
滝鳴って=滝のように激しく鳴って、音を立てて。
品詞分解すれば、「滝-鳴っ-て」で、滝=名詞。鳴っ=本来「鳴り」で四段動詞の連用形(「滝鳴る」で連語となり、一語の四段動詞の連用形を形成)。連用形+接続動詞の「て」に連なり促音便になったもの。「て」は接続助詞

訳は「瀬枕が大きく滝のように激しく音を立てて、」となります。(「大きに」は滝が大きいのではなく、音が大きいの意味ですが、大きいにすると、滝が大きいようになるので、少し変ですが、「大きく」に訳してみました。

訳だと分かると思いますが、「大きに」は「滝鳴っ(て)」にかかる連用修飾語です。文法的に説明しますと、連用形(「大きに」)は用言に連なる(続く)ということですから、四段動詞(用言)である「滝鳴っ(て)」に連なって意味を加えていることになります。

連用修飾語は、用言にその意味を限定するために付け加える語。「どんなに」などにあたるものです。(滝のように)音を立てている、どんなに、大きい。わかりやすく比ゆ部分を省くと、「大きい音を立てている」となり、「大きに」は「滝鳴っ(て)」にかかる連用修飾語です。
形容動詞には本来「事物の性質・状態を表す」という形容詞と同じ性格を持っていて、他の用言や体言にかかって、修飾語を作りやすい性格を持っています。例えば、「おびただしう」は形容詞ク活用の連用形のウ穏便が、用言(上二段動詞)の「みなぎり落ち」にかかり、内容を限定・修飾しています。
なお、かかり関係や修飾関係は、(倒置法などの)特殊な例外を除いて、後の語が、前の語にかかったり、修飾することはありません。

最後に、この部分は対句になっています。白浪=瀬枕(名詞・主語)。おびただしう=大きに(用言の連用形・修飾語)。みなぎり落ち=滝鳴っ(て)(動詞=用言・被修飾語・述語)になっています。

長くなりましたが、参考まで。
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この回答へのお礼

お礼のお返事が遅くなってしまい、申し訳御座いませんでした。
詳しい回答、本当に有難う御座います!
連用修飾語として考えるのがやはり良いのですね。
対句という部分には目が行きませんでした…なるほど確かにと思います。
とても参考にさせて頂きました!有難う御座いました。

お礼日時:2008/06/26 21:20

おそらく「瀬枕」にかかりますね。


修飾語として使っているなら、「大きに」の次に「滝」がくるのは不自然に思えます。
「大きに鳴って」なら修飾語なのでしょうが、この場合は違うので、中止法ではないかと。
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この回答へのお礼

お礼のお返事が遅くなってしまい、申し訳御座いません。
私も瀬枕にかかると思っていました。
確かに、大きにの次にある滝がとても不自然ですよね。。
響きから見ても瀬枕に対応している言葉に見えます。
ご意見、参考にさせて頂きました!有難う御座います!

お礼日時:2008/06/26 21:15

以下のURLを参考にしてみてください。



  http://members.at.infoseek.co.jp/masa_n/heike/he …

意味的にみても、“瀬枕”にかかると思われますが、上記サイトなどで確認してみてください(なお、私自身は確認はしておりません)
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この回答へのお礼

お礼のお返事が遅くなってしまい、申し訳御座いませんでした。
現代語訳のサイトを見れば確かに訳は出来ますね…!
文法ばかりに気が行ってしまい、思いつきませんでした。参考にさせて頂きました。
迅速な対応、有難う御座いました!

お礼日時:2008/06/26 21:12

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