プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

社会主義は平等に労働の品質に比例する報酬が得られる社会で、働かなければ報酬はゼロ。
資本主義は努力しなくても報酬を得られる方法を見つけることを推奨する社会で金儲けのためなら人身売買や奴隷制も肯定されうる社会。
と聞いたんですが本当ですか?

A 回答 (3件)

 こんにちは。



 聞かれたことは、社会主義や資本主義の成立過程を見れば、正しい理解とはいえないと思います。

◇資本主義
・資本主義のキーワードは「自由」です。
 資本主義経済の下では、人々は自由に好きな職業について、自由な方法で商売をすることができます。

・今の資本主義引くでは当たり前の話ですが、かつての(といっても本当の大様がいたころの話ですが)王様が自分の思い通りの政治を行うことのできる絶対王政では、王様のぜいたくな生活のために多額の税金が必要になりました。
 そこで、王様は仲の良い商人にだけ外国と貿易をすることを許し、彼らをもうけさせ、彼らから多額の税金を徴収することにしました。一部の人たちが金持ちになるための政策だったため、厳しい身分差別もあり、農民たちは貧しいままで、たとえ商人になりたくても、自由に新しい商売を始めることも許されていませんでした。そうした中で時代か流れ、勝ち取ったのが、
(1)自由放任主義…国から規制されることなく、それぞれの人が自由な経済活動を行う。
(2)私有財産制…工場・機械などの生産手段は国が管理するのではなく、個人が所有し、それらをつかって自由な事業を行う。
(3)小さな政府(安価な政府)…国は最小限の仕事のみを行い、多くのことは国民の自由に任せる。
という資本主義といわれる経済の形態です。

◇社会主義
・しかし、この資本主義にも大きな欠点がありました。確かに自由な経済活動を行って新たな事業に成功すれば金持ちになれることもできるのですが、全員が金持ちになるわけではありません。つまり、資本主義は自由競争の社会であり、要領のいい人は工場や機械を所有し資本家(経営者)として大金持ちになれるのですが、要領が悪く事業や商売に失敗した人たちは金持ちになることができず、その多くが労働者として工場で雇われ、安い賃金でこき使われるようになりました。このように、資本主義経済ものとでは雇う資本家と雇われる労働者という貧富の差を拡大させてしまいました。

・というわけで、このような資本主義の欠点を補うために、新しい経済政策が考え出されます。方法は2つあります。
(1)資本主義を完全にやめる。
(2)資本主義を少しだけ変更してまだ使っていく。
 これらのうち(1)を採用したのが社会主義です。

・社会主義のキーワードは「平等」です。資本主義社会は「自由」な社会であったため、人々は自由に好きな職業に就くことができましたが、全員がそれらの職業で成功を収め、金持ちになるわけではなく、中には貧困で苦しむ人たちも発生させてしまいました。だから、社会主義を主張する経済学者たちは次のようなシステムを考え出しました。
 資本主義であれば、もちろん自分たちが稼いだお金は自分たちで自由に使うことができます。だから、儲けた方はすごく豪勢な生活ができますし、稼ぐことのできなかった方は、貧乏な生活を強いられます。しかし、このような貧富の差を解消するために社会主義国では、国民の労働で得た利益を国が一括して管理し、国民に平等に配るということをします。その結果、全員が平等にお金を受け取ることができ、貧乏に苦しむかわいそうな人たちが出てこないと言うわけです。

・しかし、社会主義は資本主義の特徴である「自由」を制限し、国民の生活の隅々まで政府が管理する制度だったため、
(1)頑張って働いても給料は同じなので、サボるやつが多い。
(2)職業選択の自由がない。
(3)政府の計画があまく、作らせる量が少なすぎるとモノ不足や飢饉となる
(4)独裁政治になりやすい。
という欠点があります。

----------------
 で、ご質問に戻りますが、

>社会主義は平等に労働の品質に比例する報酬が得られる社会で、働かなければ報酬はゼロ。

・もともとの考え方は、(極端に言えば)働いても働かなくても同じ生活ができる社会です。

>資本主義は努力しなくても報酬を得られる方法を見つけることを推奨する社会で金儲けのためなら人身売買や奴隷制も肯定されうる社会。
と聞いたんですが本当ですか?

・努力をすれば、「努力しなくても報酬を得られる方法を見つけること」が可能な社会です。

・お書きのように、「金儲けのためなら人身売買や奴隷制も肯定されうる社会」になることもありえますから、各種の制約を国際的に決めている面はあるとは言えます。
    • good
    • 1

>>社会主義は平等に労働の品質に比例する報酬が得られる社会



共産主義は、「労働に応じた分配」から「必要に応じた分配」への移行を目指していたようなので、「労働の品質に比例」ってことが、社会主義なんですかね?(よく知りませんが)

マルクスは

1)分業の下への諸個人の奴隷的な従属がなくなること
2)精神的労働と肉体的労働との対立がなくなること
3)労働が生きるための手段だけでなく、労働そのものが第一の欲求になること
4)諸個人の全面的な発達にともなって彼らの生産諸力も増大し、協同的富のすべての源泉がいっそうあふれるほどに湧き出るようになること

上記の条件が社会で満たされないと、「必要に応じた分配」にはなれないと語っていたそうです。

理想論でもありますが、それを実現しようとがんばった小集団もあったらしいですし、アメリカのヒッピーの集団生活も「必要に応じた分配」で行われていましたね。

でも、社会主義のうたい文句がどうあれ、人間から、独占欲とか嫉妬っていう感情が、革命が成功したからといって無くなるわけではないので、社会主義が「正直者のための社会」であったとしたら、人間はそういう社会には長くは住めないでしょう。
もちろん、共産主義が嫌う宗教が、人々の心を改善して、多数の人が仏陀の弟子みたいになったら別ですけどね。

>>資本主義は努力しなくても報酬を得られる方法を見つけることを推奨する社会

資本主義に関して、公にそういうような定義をしたことは無いと思います。でも、現実を見て、それが資本主義だと思う人々が多かったんだと思います。ちょっと前の資本主義は、「良いものを沢山、安く製造して、そういう努力の結果、大儲けがついてくる」っていうことだったと思います。いわゆる「健全な資本主義」でしょうね。

でも、アメリカから安い労働力を求め、生産工場が海外に移転すると、金儲けは、株・債券など、いわゆる「マネーゲーム」が主役の「金融資本主義」に移行しました。博打で儲けるっていう「不健全な資本主義社会」の到来ですね。
そういうことを不誠実に、ここ10数年(もっと長い?)続けた結果が、サブプライム問題として噴出し、その後は、「株・債券は危ない!」ってことで、原油や小麦等の現物投資にマネーが流入して、現在の世界レベルの異常な物価高騰を招きました。

>>金儲けのためなら人身売買や奴隷制も肯定されうる社会。

肯定はしないでしょう。でも、ITの応用は裏社会のほうが進んでいることも多く、摘発が困難だということではないでしょうか?また日本社会が、暴力を背景にした裏社会からの支配を受けているのは、日本の真の国家予算額(特別会計)を追求していた石井紘基議員が疑惑の殺され方をして、そのあとがアイマイにされたことからも解ります。人身売買・奴隷制の摘発は、そういう勢力にとって美味しいしのぎですからね。
「この命、家族の命をかけても、そういう不正を正す!」と、石井紘基議員の後を継ぐような人が何人も出れば、そういう世の中は変わると思います。社会制度より、個人の「信念」「勇気」「価値観」が重要だと思われます。
    • good
    • 1

努力しても多くの報酬は得られません。

搾取されます。貧富の差を無くすのが目的ですから。だからみんな努力しません。
「発展せず、みんな怠け者で、平等に貧乏」
こうなるのが必然の主義です。歴史をみれば分かります。
まあ、社会主義者は、いままで真の社会主義国はないといいはりますが。
なお、人身売買OK、奴隷制度OKというのは現在、主義主張に関係なく、人道上すべきではないと思います。
しかし人をものとして取引する行為は家畜を取引するのと同種のものですから、道徳上、人道上という考えを排除するなら、社会主義でもなんでもありえます。
そもそも、人身売買が漁師と違って努力せずして儲ける仕事だ、という考え方はおかしいのではないですか?
そして、日本は先輩達が努力をして先進大国となりました。
もちろん日本は資本主義社会です。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!