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現在大学の研究でゼオライトを合成していて、アルミ源としてNaAlO2を用いていました。
他にいいアルミ源はないかなと思い硫酸アルミや硝酸アルミ、水酸化アルミ、酸化アルミとかを使ったところ、目的のものを合成することができました。
しかし、収率や結晶性に違いが出てきています。
色々と調べたのですがこの違いは何に支配されているのかが分かりません。
まだ合成過程が十分に明らかではないとも聞いたことがあります。
どなたか分かる方がおられましたら教えてください。
最初はアルミと塩の乖離しやすさか何かかな・・・と思ったのですが、確証が何もないので。
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

 ゼオライトの作製手順で、大学で研究されている方法とは異なるかも知れませんが、おそらく概ね


1)シリコン源の調整
2)アルミニウム源の調整
3)1)2)を混合してゲル化
4)必要に応じて種結晶添加
5)放置または攪拌して熟成
6)加熱
7)水洗のち乾燥
8)必要に応じて焼結

のような工程を経て実験されているのではないかと想像しています。
・・・とすると、これらの一連の「系」の制御因子は・・と考えると

「ゲル組成・量」
「熟成方法(放置か攪拌か→攪拌の場合その速度)」
「熟成時間(加熱までの時間)」
「加熱(合成)温度(昇温プロファイルも含む)」
「加熱(合成)後の冷却(降温プロファイルも含む)」
「加熱方法(ヒーター加熱かマイクロ波加熱か)」
「合成容器の状態(特に内壁=テフロンかそれ以外か)」
「水洗時間」
「乾燥方法および乾燥温度」
「焼結温度(昇温プロファイルも含む)」

が頭の中に浮かび、きっとそのうちのどれか1つか2つくらいが、最終的なゼオライトの収率や結晶性に大いに影響を与えているのだろう・・・と想定できます。

 お話から、原料による差があるとのこと。・・であれば、そのうち最も収率のよいもの(アルミ源)を1つだけ使って、上記のような制御因子にいくつかの水準を与えて実験マトリックスを組み、実施比較されてみてはどうでしょうか?
 大変ですけど、きっと何が「支配因子」となっているのかが判明すると思います。

ただ、正直に上記のすべての実験を水準をふってやるとなると膨大な数をこなさなければなりませんので、そこは実験数を減らすために「品質工学」の手法が活用できるかもしれません。(もっとも、それすら煩わしい場合は1つの制御因子にヤマをはって「あたり実験」をするのも「手」でしょう。)

ちなみに

埼玉県産業技術センターの研究報告(2005年 第3巻)(吉野、島田、杉山、鈴木ら)には
「ゼオライト構造選択の支配因子はNa2OとSiO2の比率でなく、SiO2とAl2O3のモル比である」
との記載があります。
 ゼオライト巨大結晶を合成した島根大学総合理工学部のグループ(岡本、久保田、角野ら)は
オートクレープの中に入れた原料液に接する「石英ガラス管」の切り口の状態に「巨大化」の
重要な糸口を見出しています。
 また特別研究「微小重力利用技術の研究」において「重力が結晶成長に及ぼす効果について
(ゼオライト結晶を用いた考察)」を発表された岩崎・佐野らは「まとめ」のところで「ゲル部分が収縮していく過程は結晶成長に対応しており、本方法の有効性を示した。反応に無関係なゲル化剤が見出されれば、よりよい状態での結晶成長が期待される。」と述べています。

 以上、ご参考になれば幸いと存じます。
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すっげーーーーえ難しい質問です。


昔~の、触媒工学講座(だったかしら、汗)に詳しく書いてはあるんですが…。もうどこの図書館にもないかも。
なお、ゾルゲル法で使われるトリアルコキシアルミニウム類も純度が高い為非常に良いアルミニウム源です。
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