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ある特定の商品がバカ売れするという現象に対してどのような研究結果があるでしょうか?

1大手が売れる心理
2リニューアルが売れる心理

この二つをお願いします。

A 回答 (1件)

わたしは商学部の出身ではないので、そのような商品開発の手法について、理論的な知識は持っていません。



ただ、次のようなことは言えると思います。

(1)大手について

大手だから売れるのではなく、大手しか生き残らないというほど、競争が激しいからだと思います。資本主義の原則は、自由競争であるとともに、独占禁止であることです。競争で生き残るには、大手としてスケールメリットを生かすのが有効なアプローチです。例えば、消費不況といわれる中で、小売業はイオングループとイトーヨーカドーグループの2強となっており、高級デパートの伊勢丹と高島屋、ニッチマーケットに特化した成城石井や紀伊国屋などをのぞけば、のきなみデパートやスーパーは脱落組が多いわけです。

イトーヨーカドーは親会社であるはずのイトーヨーカドーよりも、子会社のセブンイレブンのほうが大きいという会社になってしまい、セブン・アンド・アイというセブンイレブン色を全面に出した持ち株会社制度に移行しました。イトーヨーカドーほどの大手小売会社は、さまざまな製品や食品などを売りたがっているメーカー、農家、漁協などからすれば、たくさん物を買ってくれるわけですから、お得意様です。ところが、飲料メーカーは同じ製品を、イトーヨーカドーには安く、セブンイレブンには高く納入していました。

ここでセブン・アンド・アイが取った行動は、「同じ会社なんだから、イトーヨーカドー価格で、セブンイレブンにも入荷しろ、ゴルア」という、えぐい要求です。結局、デパートとくらべ、コンビニには、商品をこまめに少数ずつ臨機応変で配達しなければならないという輸送コストの問題があることが分かって、この要求は結局、撤回されたか有名無実化されたかと、記憶しています。

日本では消費不況が続いているので、独占禁止法による企業解体命令などは見たことがありません。しかし、独占は潜在的には大きな問題であり、もし世の中に、イオンとヨーカドーしか小売業がなくなってしまったら、イオンとヨーカドーは競争をしなくなり、高いものを消費者に押しつけるようになるでしょう。

昨今の事情を考えると、アメリカの例を引いたほうが良いでしょう。アメリカに、ワールドコムという電話会社があったのですが、MCIを買収したいとしてMCIとの合意は取りつけたものの、行政がこの合併を許すべきか否かという審査を行いました。結論は「合併を認めるが、ワールドコムグループのUUNETという会社は、世界最大のインターネットプロバイダである。UUNETとMCIのインターネット部門をあわせると、独占状態になる。よって、ワールドコムはMCIのインターネット部門を他社に売却せよ」との命令が出たのです。この、競争を通じて大企業へ収縮していくという現象と、少数大企業による寡占の弊害を避けるための、独占禁止法による企業合併への条件付けや企業分割の命令というダイナミズムこそが、資本主義社会の特徴なのです。

(2)リニューアルについて

リニューアルは、「消費者の嗜好が分からないから、無難な線でいこう」という判断に基づき、生産されます。音楽業界などが顕著な例で、かつてのヒット作ばかり売るという、なさけない傾向すら見られます。他方、昔を懐かしむ人への売り込み戦略も最近では増えています。

いわゆる団塊の世代が大量退職するのにあわせ、かつてこの世代が若者だったころのフォークソングの復権が進んでおり、日本一のフォークマニアと呼ばれる坂崎幸之助はNHKをはじめ、あらゆる方面から、ひっぱりだこになっています。明日の夜には、NHKがBSでフォークの番組があります。また、週刊文春の記事によると、音楽業界はストリートミュージシャンなどの動向を常にチェックしており、ヒットの可能性が高いと判断すればプロデビューさせるわけですが、この状況調査の中に、超大物として谷村新司の娘が含まれているとのことです。

私は34歳ですが、この世代の若い頃の懐古趣味をくすぐるものも増えていますね。ユニクロが、かつて少年漫画史で連載されていた作品を使ったTシャツを売っています。今、わたしが着ているシャツは、もろに「機動警察パトレイバー」のTシャツです。わたしが中学・高校くらいのころの作品で、強烈なインパクトがあり、思い入れのある作品です。同じ世代の男性同僚と話すと、それだけで盛り上がります。

この作品はタイトルは著名なのですが、内容が非常にシリアスなものであることは、今の若い人には知られていません。なにしろ、少年誌で連載された漫画では異例の、チャイルドポルノと子供の人身売買というテーマを扱っているのです。主人公の婦警は、ロボットを用いた破壊的犯罪を取り押さえるための、警察用ロボットのパイロットです。最後は、悪役が会社の裏金を流用して作った、はるかに性能の勝る特殊規格ロボットのグリフォンと対決。グリフォンのパイロットが、人身売買され、ロボットを用いた破壊活動むけの特殊教育をうけた少年であることに怒り狂いながら、グリフォンを無理やり押さえ込んで勝利。しかし、婦警が怒っているのに、少年は「なんで怒ってるの?勝ったのおねーちゃんじゃん」と言っています。ロボットどうしの戦いを、ゲームとしか思っていないのです。婦警はこの言葉を思い出し、シャワー室で脱力。同僚に告げます。以前、上司から、警察の仕事は事件が起きてから始まるものだから、本質的に手遅れなのだといわれたが、その意味が少しは分かった気がする、と。

これだけ濃い内容の漫画であれば、わたしがTシャツを欲しがるのも、分かっていただけると思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
なるほど企業の事情がありますよね。
企業がチキンであるが故にリニューアルをリリースするという観点は結構面白かったです。

お礼日時:2008/08/16 19:26

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