初歩的な質問です。
科学全般に言えることですが、哲学的思考は言葉を定義できないと正確な議論ができません。
辞書をパラパラひも解くと、
【定義】ある概念の内包を構成する諸属性のうち、本質的な属性を挙げることによって、他の概念から区別しその内包を限定すること。
とあります。
では、とまた見ると、
【概念】事物が思考によって捉えられたり表現される時の思考内容や表象、またその言語表現の意味内容
【属性】それを否定すれば事物の存在そのものも否定されてしまうような性質
【本質】存在者の何であるかを規定するもの
これを一部乱暴に置き換えると、
【定義とは】「ある事物が思考によって捉えられたり表現される時の思考内容や表象、またその言語表現の意味内容」の内包を構成する諸々の「それを否定すれば事物の存在そのものも否定されてしまうような性質」のうち存在者の何であるかを規定するものの属性を挙げることによって、他の概念から区別しその内包を限定すること。
分かりやすいような呪文のような言葉になります。
さらにこの文章を緻密に「定義」していくと、さらにエンドレスです。
さらに「真理」だの「永遠」だの「存在」だのを定義しても同じようなジレンマに陥ると思います。
と言う事は、定義は重要でありつつも、どこかで「まあ、だいたいこう意味だと。」と妥協しないと、いつまで経っても肝心の思考が始まらず、言葉の定義作業だけで終わってしまいます。
とどのつまり、哲学にとって定義とは何なのでしょうか?
。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
以前 議論の仕方について こういう区分を知りました。
1. Deduction: Rule → Case → Result
〔演繹法 :大前提→小前提→結論〕
2. Induction : Case → Result → Rule
〔帰納法 〕
3. Abduction: Result → Rule → Case
〔仮説法 〕
この内の仮説法でいく場合を想定すれば よいのです。
結論という場合でも 仮説・仮構であって そのことによっても 自分のその結論のための想定に 必要で適宜性のある定義を つくればよいのだと考えます。
言いかえると 人によって その結論ごとに ある程度の差異をもったそれぞれの定義が あって よいのだと考えます。
仮説法ですか。初めて知りました。
結論を基に議論を展開すれば、議論のための議論という不毛な連鎖にならないんですかね。
>人によって その結論ごとに ある程度の差異をもったそれぞれの定義が あって よい
そうですね。
議論を積み重ねながら、言葉の定義も同時進行で良いんですね。
ご回答ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
無限に代入し続けることがどこまでできるかという、かなり笑える設定ですね。
楽しく読ませていただきました。どこかで止める場合、どこで止めるかが恣意的になるわけですが、そもそも、定義って、そういう作業をするものなのでしょうか。違うと思います。結論は、「要素主義的思考だと失敗する」ということです。つまり、次のとおりです。「要素を寄せ集めても全体にならない。」ヒント「ミリンダ王の問い」
デカルトのように、それぞれの要素に実体を認める思考だと破綻します。心と身(それぞれ実体であると考えた)の間に「松果腺」という実体を考えましたが、そんなものは無かったわけです。
>とどのつまり、哲学にとって定義とは何なのでしょうか?
言葉の意味とは、言語ゲームの中で説明されるものである。言語全体のネットワーク内で相互に浸透し合っている関係という「場」において、初めて存在を確保するものである。と考えられています。「浸透し合っている関係」が、かなり重要な意味を持ちます。キーワードです。つまり、寄せ集めではないのです。ですから、文章の中で使いこなせれば、意味や定義は習得できたと思われます。
定義って、第一アプローチであり、意味を理解するきっかけに過ぎなくて、当らずと謂えども遠からずっていう程度のイメージ作りだよ。中には明晰なのもあって、感心するし、これはどうかなという程度のものもあるし、でも通時的には変遷するからね。
こんな例示はいかがでしょうか。質問者さんも「定義」を記述してみませんか。色々なバリエーションが可能だと思います。例文を添削してみてください。改良版が見たいです。
「当たらずと言えども遠からず。」ですか。
まあ、場の全員が完全に的に当たった言葉を駆使して議論していること自体、あり得ないですね。
なるほど、「イメージ」ですね。
>質問者さんも「定義」を記述してみませんか。色々なバリエーションが可能だと思います。例文を添削してみてください。改良版が見たいです。
いやもう止めます(笑)
無意味で生産性の無い作業だと、皆様のご回答で十分分かりましたので。
ご回答ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
「動と静」という言葉があります。
哲学が思惟の対象とするものは、普通「時空」を問題にしない範囲のものです。
極論すると、
事物は、(哲学的に)人間が捉える限りにおいて、システム(オブジェクト)としてとらえるか、機能(ファンクション)として捉えるか
しかありません。
事物を言語で説明しようとするとき、必ず、人間のもつ心理の必然性から
「点(視点)」および「一本線(関係付け)」が必要です。(もちろん空白も)
定義は、てがかり、あしがかりです。(ロッククライミングの為の道具のようなもの)
例)Aを中心に見る/Bを中心に見る
AとBの繋がりを見る AからBへ見るなどなど
また、書籍もはじめと終りがありますよね。
ほんとうに哲学的な概念(超然としてあるものを知覚するときに必要な概念)は、
普通
時間と空間(「間」が入っているところは、マトを得ていますが)のように、実際存在しなくとも、ツーセットで「ひとつ」の体系を把握しようとするということが、多いようです。(もちろん「2つ」とは、限りません)
例えば
シェリングの積極哲学の中に出てくる三つの「ポテンツ」
潜在的本然性(無意識無為のポテンツ)
潜在的巍然性(確信意思のポテンツ)
潜在的蓋然性(中立悠然のポテンツ)
この三つの概念が互いに他を説明するといいます。
(着眼点のようなものであり、ひとつを説明しようとするともうひとつの概念を援用してこないといけない。)
とか、「仏教の三諦(空・仮・中)の概念」等の様に、厳然と存在しています。
はっきりいって
厳密な(一言一義/他の解釈不能の)定義は、把握・思惟するプロセスでは、いりません。(No2サンに同意)
質問文中にあるように
がちがちに決めて議論すると、
逆に「概」念としては、使いにくいかもしれません。利点はないでしょう。
(かっこわるすぎるし・・・)
エスペラントのようなものです。手続きとしては、正しそうですが、有効性がないようです。
>定義は、てがかり、あしがかりです。
>厳密な(一言一義/他の解釈不能の)定義は、把握・思惟するプロセスでは、いりません。
やはりその辺は、ある程度融通を持たせる、持ってても良いとお互い認めないと、議論する上で利点は無いですね。
ご回答ありがとうございました。
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