No.1ベストアンサー
- 回答日時:
楽譜では、127小節の後に反復記号と"Dal Segno"の指定があり、冒頭から繰り返すのが作曲者の指示です。
このほかにも5小節から12小節目と、13小節から20小節目も繰り返しの指示があります。しかし、ロマン主義の流れをくむ指揮者達は、繰り返しは感情の流れを妨げるという理由からか、省略されることが一般的に行われていました。第5番の第1楽章や第4楽章もそうです。しかしこうしたあまりにも主観的、恣意的な解釈への反省から、楽譜に忠実に演奏する事が多くなり、繰り返しの指示も守られるようになってきました。
反復無しの演奏の例としては、フルトヴェングラー指揮の演奏、カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニーの演奏など。反復ありの演奏としては、最近のオリジナル楽器編成の演奏、その1例としては、ロジャー・ノリントン指揮、ロンドン・クラシカル・プレイヤーズの演奏(Virgin Classics)などがあります。
No.4
- 回答日時:
現代の指揮者は、譜面原点主義から4楽章のみならず、全楽章のリピートをやっています。
取りあえず、アルテノヴァ(RCA)レーベルのジンマン盤を上げておきます。演奏も見事です。廉価盤で安いです。カナリ昔は、譜面のリピートは、18世紀のただの慣習とされていました。フルトヴェングラーのCDが、そういう時代の代表的な演奏でしょう。No.3
- 回答日時:
ANo.2 hossannpap です。
>巨匠時代の録音でリピートされているのがありましたら、教えて下さい。
うん~、そのご質問が、若し有ったら困るな!っと思っていましたが、やはり有りましたね(苦笑)!
前置きの様な言い訳の様な感じになりますが、チョッとだけ前置きを書かせて頂きます。
60年の人生の間に、自己購入盤と形見盤と頂き盤のレコードが、合算で、三千枚超!新演奏には当然CDも増える訳で、管理限界超(苦笑)。 余命を鑑み減らす事を思っていますが、減スピードより頂くスピードが速く、部屋は、レコードに席巻されている始末。
そんな訳で、大巨匠時代の演奏物は、殆どレコードで鑑賞している状況にて、盤コンディション劣化でも聴きたい演奏物は、CDの復刻を探すよりも先に中古レコードを探してしまいます。
そんな訳で、復刻版CDの情報には疎いのが現状です。
確かに、多くのファーンに語り継がれている名盤や私の個人的に気に入っているレコードは沢山有るのですが、それが、CDに復刻されているのかが解りません。商業ベースを思うと知名度的遺産からしてかなりの演奏がCDに復刻されているとは思います。
それで、忘れて欲しくない度の強弱の程度の差は有りますが、ある程度の指揮者名を挙げてみます。その名前をキーワードに使ってCDを探して頂きたく存じます。
(CD検索)http://www.hmv.co.jp/search/index.asp?keyword=%8 …
※指揮者名のコピー&ペーストで結構探せる様に思いましたよ・・・
で、「指揮者一覧」を載せておきます。
この中で、大巨匠時代の象徴的日本人指揮者として、朝比奈隆氏を挙げますが、期を一にした指揮者として少しだけ・・・
秋山和慶/岩城宏之/小澤征爾/外山雄三/森正/山田一雄/山本直純/若杉弘/渡邉暁雄(レコードが出てそうで、CDにも復刻されたかも知れないと思った指揮者)
外国人指揮者については、録音状況から考えて、ギリギリ1860年代生れ(トスカニーニが所属する年代)以降で見るのが遡る限界ではないかと思います。現代に近いところが、難しいですね。大巨匠時代を踏襲している指揮者が多く居るので、スタイルで年代を区切る事が出来ません。そこでアバウトな区切りですが、1920年代生まれまでを対象年代とします。それでも凄い人数が居ますので、乱暴な選択として、カタカナ名の後の()内のアルファベットが青字表示(英語リンクに繋がる)されている人を対象としましょう。
でも、黒字表示の指揮者で敗者復活・・・
1880年代(エルネスト・アンセルメ/エイドリアン・ボールト)
1890年代(シャルル・ミュンシュ/アルトゥール・ロジンスキ/ユージン・オーマンディ/ジョン・バルビローリ)
1900年代(フランツ・コンヴィチュニー/カレル・アンチェル)
1910年代(ジャン・マルティノン/ルドルフ・ケンペ/キリル・コンドラシン/フェレンツ・フリッチャイ/)
1920年代(ヴァーツラフ・ノイマン/オトマール・スウィトナー/ピエール・ブーレーズ/コリン・デイヴィス/セルジュ・ボド/エフゲニー・スヴェトラーノフ/)
※黒字で有名でも、有名になった要因が、大巨匠時代を語る内容とは違う場合(宗教音楽だけに特化・指揮よりある楽器の名手で有名 etc )
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9% …(新規ウィンドウで並列して検索すると便利でしょう。)
最後に、大巨匠時代に拘った中で、私のお勧め演奏をチョッとだけご披露しますと・・・
◆カラヤン:ベルリン・フィルのチャイコフスキー:(後期交響曲)交響曲4番/5番/6「悲愴」(EMIとグラモフォンから其々の曲が2~3回録音されレコードになりました。その中でグラモフォンでの最後の録音1970年代の演奏が完璧!でも、EMIの最後の録音も絶対棄てられない)
◆ベルリオーズ:幻想交響曲 シャルル・ミュンシュ指揮 ビクター
◆ビゼー:アルルの女 第1・第2 組曲/カルメン組曲 クリュイタンス:パリ音楽院管弦楽団
◆ベートヴェン:交響曲5番「運命」/第7 カルロス・クライバー:ウィーン・フィル グラモフォン
◆レスピーギ:(ローマ三部作)交響詩ローマ「松」「泉」「祭り」 トスカニーニ:NBC交響楽団 録音MONO ビクター
◆ストラビンスキー:バレエ「春の祭典」 ピエール・ブーレーズ:クリーヴランド管弦楽団 CBS
◆ベートーヴェン交響曲第9番「合唱付き」レナード・バーンスタイン:ニューヨーク・フィル CBS
◆ベートーヴェン交響曲全集 フランツ・コンヴィチュニー :ライプッチッヒ・ゲバントハウス管弦楽団 WINGU 外国盤
(昔、同演奏の国内盤も出たそうですが、外国盤とは比較にならない音質だったとか)
国内評価は皆無ですが、私のベートーヴェンの宝です。
◆ブラームス:交響曲交響曲全集 オイゲン・ヨッフム:ロンドン・フィル EMI
◆ブラームス:交響曲交響曲全集 ルドルフ・ケンペ:ミュンヘン・フィル BASF
◆ドボルザーク:交響曲第9番「新世界」から バーツラフ・ノイマン:チェコ・フィル コロムビア
◆モーツァルト:交響曲40番/41番「ジュピター」 カール・ベーム:ウイーン・フィル グラモフォン
◆モーツアルト;交響曲全集 カール・ベーム:ベルリン・フィル グラモフォン
◆ブルックナー:交響曲8番(ハース版)朝比奈隆:大フィル Exton
(これは録音が21世紀になってからなので、間違い無くCD)
◆マーラ:交響曲全集 レナード・バンスタイン:ニューヨーク・フィル/ロンドン交響楽団/イスラエル・フィル ロンドン
◆マーラ:交響曲全集 ゲオルク・ショルティー:シカゴ交響楽団 ロンドン
◆シューベルト:交響曲第5番/第7番「未完成」 ブルーノー・ワルター:コロンビア交響楽団
◆シューマン:交響曲 ベルナルト・ハイティンク:アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 フィリップス
◆ショスタコーヴィッチ:交響曲全集 ゲンナジ・ロジェストベンスキー:ソヴィエト国立文化交響楽団 メロディーア
◆シベリウス:交響曲全集 ジョン・バルビローリ:ハルレ交響楽団 EMI
切が無いですね!本当は、全集でなく、曲毎のお気に入りを書きたいのですが、何時まで書いても書き終わりません。管弦楽曲ももっと書きたかったのですが、いい加減にしろ!っと、怒られそうなのでここまでにします。
No.2
- 回答日時:
ANo.1様の脇固めの様な補充回答とでも思って頂いたら良いと思います・
19世紀後半から20世紀(1970年代)までに、楽器性能(操作性・音色・音量)が著しく発達しました。その間に歩を一にして、貴族階級の為だけに存在した音楽が一般大衆のための音楽になりました。
作曲家は、パトロンの為に作曲していたものが、一般大衆に向けて作るようになると、作曲家自身の想いを曲に載せて社会にアッピルするようになり、モーツァルトやヴェートーヴェンの初期頃までの室内楽的規模のオーケストラであったものが、作曲者の表現の拡張願望に伴って、編成人員の増大をもたらし、楽器性能の発達とともに、ますます大規模な管弦楽団が必要となる曲も生まれるに至りました。丁度まマーラなどはその象徴的な作曲家と言えるでしょう。
さて、古典派の曲を規模拡大されたオーケストラで、演奏するには、作曲された当時のスピードでは、全体の統制が取り辛くなって来た事もあり、演奏スピードは遅くなる傾向にありました。そして、昔は殆ど使っていなかったビブラートの多用で、重厚でふくよかな音色を生み出し聴衆にも好まれました。
その成熟期までのを、大巨匠時代(20世紀初頭~20世紀中後半)と呼んでいます。有名どころでは、トスカニーニ・フルトヴェングラー・ワルター・カラヤン・クレンペラー・ベーム・バーンスタインなどが、その大巨匠時代を完成させたといえると思います。日本人で象徴的な人としては、カラヤンと同じ誕生年の故朝比奈隆氏です。
この巨匠達が居なくなった後、引き継ぐ次世代の演奏者達は、暫らく暗中模索の時代を経験する事になります。それまでと同じ様な演奏をしても模倣・真似という評価からは逃れられない。かといって、クラシック愛聴者は、基本的に大きな変革を嫌います。演奏者が新たな感覚を生かすにしても、聴衆に支持されなければ、ただの変わり者とのそしりを受け抹殺されます。
しかし、その様な環境の中にも、批判の矢面に立ちながら逆風にたちむかった開拓者が居ました。それがニコラウス・アーノンクールでありロジャー・ノリントンでした。
それが、ANo.1様、曰くの『オリジナル楽器編成』つまり『ピリオド奏法』と言われる演奏法なのです。
このピリオドと言う言葉の指す意味に「原点に起ち帰る」と言う意味との事で、現代楽器を使っても演奏法や楽譜の解釈を作曲された当時を出来るだけ忠実に解釈し直そうと言う活動なのです。
従って、作曲された当時に起ち帰れば、大巨匠時代には、当たり前であったビブラートなども廃し、演奏スピードも早く感じます。
サウンドは、ビブラートを掛けたふくよかな響きから、直線的で鋭い音色に変わります。楽譜に忠実ですから、省略される事はないのです。
ですから、長く大巨匠時代のサウンドに慣れ親しんだ聴衆の耳には、「暴走族的演奏で鋭く尖った音質」と、嫌がる人が大勢居る事も現在の状況です。
しかし、前出二人の後を追う人たちもかなり増えてきています。例えば、サイモン・ラトル/パーボ・ヤルビー/ダニエル・ハーディング/ユベール・スーダン/金 聖響などが挙げられています。
しかし、この人たちが、前の二人の様に、どんなシチュエーションでもピリオドに徹しているかは私は知りません。
蛇足の説明ばかりで、ご迷惑とも思いましたが、ANo.1様のお答えの補足的役割位は果すのではと思い書きました。
他、お暇な時にでも・・・・・・
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=NHK%E8%8A …
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&lr=&q=%E3%8 …
この回答へのお礼
お礼日時:2008/08/24 00:31
なるほど「楽譜に忠実」時代ですか。
巨匠たちは巨匠たちなりに作品に忠実であろうとした結果、調整のつもりでいじくり回し過ぎたのかもしれませんね。
重ね重ね教えを請うて恐縮ですが、
もし、巨匠時代の録音でリピートされているのがありましたら、教えて下さい。
御回答有難うございます!
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