プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

領海侵犯をした中国の潜水艦が、潜望鏡を出しているところを護衛艦あたごの見張員目視により発見され、その後、対潜哨戒機まで出して追跡しましたが結局見失うという事件がありました。

護衛艦の近くでわざわざ潜望鏡を出したのは、「おまえを沈めたぞ」というメッセージだったのだと思います。
以前にも中国潜水艦は、台湾近海で軍事演習を行なっていた米艦隊のど真ん中の空母目前に浮上してみせ、その後の米軍の追跡を振り切ったことがありました。(このときもきっと潜望鏡を出していたのでしょうが、米空母が気づかず、しょうがないから浮上したのではないかと。憶測ですけど)

そう考えると、中国海軍の潜水艦の実力は想像以上にかなりのレベルだと思うのですが、自衛隊や在日米軍の潜水艦は、中国潜水艦と同じような芸当ができるのでしょうか?

また、一昔前、フォークランド紛争の頃などは、対潜哨戒技術の発達で潜水艦は駆逐艦などに比べ圧倒的に不利と言われていましたが、(英原潜がアルゼンチン巡洋艦を沈めたとき奇蹟だといわれた)現在はステルス技術や静音技術で潜水艦のほうが有利になっているのでしょうか?

A 回答 (5件)

 最初にお断りしますが、ご存知のこととは思いますが、軍事関係特に潜水艦に関する情報は一般社会に流れてきた時点でいくつものフィルターがかけられ、さらにそのニュースソースや内容が恣意的に変更されている場合が非常に多く見られます。

そのことを踏まえた上での、私個人の意見や推測が織り込まれた回答だということをご理解ください。

 現在の中国人民解放軍海軍の潜水艦は、結局その運営能力に問題が多発している原子力潜水艦(潜水艦に限らず現在の中国の水上艦の全てにいえることですが)より、通常動力潜水艦の配備に力を注いでいますが、その多くはというよりほとんどがロシア製です。たしかにメイドインロシアはコストパフォーマンスに優れた潜水艦で、そこそこの性能もあり西側に比してもそれほど遜色はないと考えてもいいレベルです。しかし西側の通常型(原潜はもともと比較にならないのですが)と比べていまだに決定的な差があるのが静粛性です。

 潜水艦の命は静粛性であることには異論はないとは思いますが、そのロシア製のディーゼル艦(AIPはまだ無理でしょうから)を駆って日本近海へ進出する中国潜水艦ですので、その動向は意外と本国の軍港を出た時点からしっかりとトレースされていると考えていいかと思います。

 今回の事件は中国潜水艦隊の主な任務の一つである、グアム・ハワイから台湾へ向かう米太平洋艦隊の待ち伏せのためのルートと、日本近海の海面と海底地形のルーティン的なデータ収集のためです。つまり中国沿岸からBWに出た時点で米海軍の攻撃型潜水艦に追尾され、東シナ海から太平洋へ出るためにはほとんどの中国潜水艦が沖縄と九州(全ての中国潜水艦が)の間を抜けていくため、その間の海底に敷設されたSOSUSに探知されます。この時点で海自と米海軍の共同作戦に入り、中国潜水艦はその行動を逐一把握された状態で、文字通り泳がされるというわけです。

 さて今回の潜望鏡発見から始まった事件ですが、まずこの潜望鏡発見自体がいかにも胡散臭い話でしかないと考えます。なぜなら潜水艦側もパッシブソナーによって「あたご」(報道ではこうなっていますので)の動きは探知していたはずです。そんな状況で中国潜水艦がわざわざ潜望鏡深度まで浮き上がって、なおかつ「あたご」の目前で潜望鏡を上げるのだろうかということです。その行動の意味が分かりません。現代の潜水艦戦は実戦なら艦が発見された時点でほとんど命運は尽きたといえます。日中が戦闘状態に入っていないとはいえ、またいかに歴史の浅い海軍の潜水艦艦長とはいえ、そんな基本中の基本を犯すことに違和感を感じます。

 もしかして「あたご」の艦影でもデータ、もしくは擬似戦闘のにおける撃沈の証拠として記録したかったのかもしれませんが、「あたご」のデータなど書店に行かなくともネットでいくらでも入手できますし、擬似戦闘にしてもその行動が把握されている時点で中国側はすでに敗北しています。

 では今回の事件はいったいなんなのでしょうか?私は海自側の偽装工作だと考えます、つまり中国潜水艦をずっと追尾していたことを、日本側にではなく中国の海軍関係者側に知られたくなかったからだと考えます。つまりこっちの手の内を知られたくないということです。軍事は騙し合いです。敵に自分たちの戦力はそれほどではないんだよと、油断させる必要もあります。

 日米側は今回の潜水艦のデータを取り尽くした上で、もう用はないとばかりにピンガーを撃って追っ払ったのだと思います。でも海自は追跡をしたものの補足することは出来なかったというコメントを発表していますよね。これもちょっと胡散臭い話であって、世界でも屈指の対潜水艦戦能力を誇る海自にしてはにわかには信じられない話です。

 ではなぜそのようなネガティブなコメントになったのかといえば、現在海自は正面装備の点で大きな転換期に入っています、詳細は避けますが簡単に言えば「まだまだ能力的に不足しているので、更なる予算をください」という恰好のアピールの材料に使ったのだと思います。

 さて数年前中国潜水艦が米太平洋艦隊のど真ん中に浮上して、米海軍の度肝を抜いたという出来事ですが、あれは現在では米艦隊に早々に探知された中国潜水艦が、アメアラレと撃たれたピンガーの嵐に耐え切れず浮上したというのが定説になっています。

 中国潜水艦の実力に関しては最初にお答えしましたが、日米の潜水艦が同じようなことが出来るかと訊かれれば、出来ると言えます。でも無謀な行動だと非難されることを覚悟すればですが。人命や国際法などを大切にしようとしない某国とは違います。

 フォークランド紛争におけるベルグラノについては、当時ベルグラノと護衛の2隻の駆逐艦は英政府が紛争が勃発した当初から設定した封鎖水域外をい航行中でした。封鎖水域ということは、限定戦争であったフォークランド紛争においては戦闘地域ではないということと同義語であって、アルゼンチン海軍側は寄港のとちゅううでありまったく警戒していなかった状態でした。つまりだまし討ちに会ったようなもので、この件は当時の英政府議会でもかなりの紛糾を呼びました。

 さらに言えば、当時新鋭の原潜であったコンカラーですが、ベルグラノ攻撃後コンカラーは2時間以上も護衛の駆逐艦に追い回され、一時は乗組員の多くが最後を覚悟したほどで、何人かの乗組員の回想録にもはっきりと書かれています。しかもその2隻の駆逐艦は第2次世界大戦後期ではありますが、はっきり言って旧式な対潜水艦戦兵器しか備えていなかった艦です。現代の水上艦には一昔前には考えることも出来なかった対潜水艦戦の兵器をやシステムを備えています。それは水上からの攻撃兵器ばかりではなく、水面下からの攻撃に対するカウンター手段や欺瞞システムが飛躍的に進歩したからといえます。このことからも一旦その存在が暴露された潜水艦の脆さが理解できるかと思います。

 ずいぶん長くなりましたがお許しください。

   
    • good
    • 5
この回答へのお礼

エクセレントな回答ありがとうございます!

お礼日時:2008/09/23 10:37

 数週間前に、ある報道番組で漁船沈没事故の特集を放映していました。

特集といっても時間はごく短かったのですが、要点は「三角波による横転沈没とされているが、そうは思えない。何かが衝突した可能性がある」という主張でした。そして終わりごろには「この航路は米軍もしくは海自の潜水艦の航路である」とのメッセージ。中ロ、北朝鮮の潜水艦にも少し触れましたが、番組はそこでおしまいです。
 少なくとも海自の潜水艦を疑ったのであれば、隻数も所属基地も明らかなのですから修理の有無を調べればすぐに白黒判定がつくはずなのに、それはありませんでした。
 まるで疑いのかけ逃げのようで、その報道番組の日頃の傾向から考えても「ああ、これは米軍か海自の潜水艦が衝突したと思わせたいのだな」と思わせる内容でした。

 中国の潜水艦の能力と海自の対潜戦闘能力を客観的に評価して考えれば、今回の事件は極めて不可解です。あの報道に対する海自のカウンターメッセージ(衝突したのはうちじゃないよ、中ロかも)ではなかったのかなと思うのは私だけでしょうか。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

ありがとうございます!

お礼日時:2008/09/23 10:38

>自衛隊や在日米軍の潜水艦は、中国潜水艦と同じような芸当ができるのでしょうか?


 リムパック(環太平洋合同演習)では、海自の潜水艦が米空母に何度も撃沈判定を与えたと聞いてます。
 対潜水艦戦の演習中ですから、おそらく対潜哨戒機(P-3C)や護衛艦が戦時と同様の警戒態勢の中で行ったものですから、難易度は今回の事件とは比較になりません。
   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%A0% …

>米艦隊のど真ん中の空母目前に浮上
 えひめ丸事件(アメリカ軍の潜水艦が水産高等学校の練習船を海中から突き上げる形で衝突し沈没させた事件)をお忘れですか?
   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%88%E3%81%B2% …

 潜水艦と言う船は、一度浮上を開始するとコントロールが困難になりますから、此方の存在を認知していない複数の艦艇のど真中に急浮上など、事故のリスクを考えれば、実施できません。(5マイルという、超至近距離ですよ…。MK48魚雷の射程は30Km以上ある訳ですし、脅かす為に攻撃位置に付くだけなら近づく必要は…。)

 と言うか、浮上して存在と距離を相手に認知されてしまったら、潜水艦の命とも言うべき、ステルス性や静音技術が相手にモロバレに成ってしまうでは有りませんか…。

 状況を考えれば、追い立てられて逃げ切れずに、諦めて浮上してきたと考えるのが一番自然かと…。

 ちなみに中国の宋型潜水艦は(水中最大速度22ノットしかも最大持続時間が10分程度)で、35ノット以上を出す空母打撃艦隊(通常航行でも20ノット以上でていると思われる)を追尾し、振り切れるとは到底思えません。

 今回の事件も、中国政府は血相を変えて、あの潜水艦は自国の物でないと否定しています。(あれが誇れるような技量の証明になるのであれば、聞かれても中国政府も思わせぶりな発言に留めるでしょう。)
   http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080917/ …

 2003年にも訓練中の事故で潜水艦と70名の乗員を失っていますし、私個人としては、あまり錬度が高いとは思えないのですが…。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます!

お礼日時:2008/09/23 10:38

>米艦隊のど真ん中の空母目前に浮上してみせ、その後の米軍の追跡を振り切ったことがありました。



これ、沈黙の艦隊 にあった話が巡り巡って上記の都市伝説になったと聞いたことがあります。
第七艦隊のど真ん中に浮上する全く同じシーンがありました。

ちなみに、沈黙の艦隊では、世界最高の高性能原潜を、天才的な操艦技術と頭脳を持った艦長が駆使することで可能にしていました。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます!

お礼日時:2008/09/23 10:38

防衛機密なので答えが出てくることはないと思いますよ。


答えを知ってる人は、ここで答えずに大使館に売りに行くでしょう。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

ありがとうございます!

お礼日時:2008/09/23 10:36

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!