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素子間のリード線はなるべく短くしなければならないと教わりました。
理由については「高周波の場合はリード線のインピーダンスが無視できない」ということがわかったのですが、どうして高周波だとこのような現象が起きるのでしょうか?
よければ教えてください。

A 回答 (2件)

まさに、「高周波の場合はリード線のインダクタンスが無視できない」


というのが答えですが、少々解説します。

普通、部品間や回路間を線でつなぐという行為は、つないだ場所を同じ
電位にするとか、その間に電流を通すという目的で行われます。

特に、前者の場合は線自体に抵抗があると同じ電位にはならなくなって
しまいます。そして、高周波ではリード線は無視できない抵抗となって
しまうのです。

リード線にはインダクタンスがあります。これは周波数とは無関係に
固有の性質として存在します。

そして、インダクタンスは周波数に比例した抵抗を示します。(リアク
タンス)たとえば、長さ1cmのリード線が10nHのインダクタンスを持って
いるとしましょう。この、同じインダクタンスがいろいろな周波数で
どのような抵抗(リアクタンス)を示すかを見てみます。
リアクタンスXLは 

XL = 2π f L

で表せます。fは周波数、Lはインダクタンスです。すると、

100Hz・・・・0.000006Ω
100kHz・・・・0.006Ω
100MHz・・・・6Ω
10GHz・・・・600Ω

となります。
さて、線でつないだつもりが600Ωでつないでいたとしてら、これを無視
できるでしょうか。当然回路の仕様によって、無視できる場合も
できない場合もあるでしょう。ただ、はっきり言えることは、高周波
では無視できない可能性が、低周波より大きいということです。

高周波では様々な理由から信号の受け渡しは50Ωの負荷を前提として
設計されます。50Ωに対して6Ωが無視できないとすると、100MHz
の周波数では1cmのリード線は(6Ωの抵抗ですから)無視できない
長さだということになります。

高周波ではあまり見ませんが、ただ電流を伝えればよいというリード線
ならば、100MHzで1cmの線は無視して良いと思います。
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この回答へのお礼

わかりやすい回答をありがとうございます。
目から鱗とはこのことです。
よく理解できました。

お礼日時:2008/10/05 12:21

できるだけわかりやすく書くと、「大きさ」が問題なのです。


これはものさしで測れるような物理的な大きさでなく、電波から見える等価的な大きさで、波長に対する大きさのことです。

例えば、素子のリード線が10mmだったとしましょう。
これは、携帯電話程度の周波数では波長に対して十数分の一(2GHzで1/15)に見えます。
対して、FMラジオ放送程度の周波数だと波長に対して数百分の一(80MHzで1/375)に見えます。
一般に、大きくても1/10以下でないと影響は無視できないと言われています。安心ラインは個々の場合と考え方にもよるのですが、1/20~1/30以下と言われています。

なので、周波数が低くても影響はあるのですが、無視できるだけです。
極端なことを言えば、一般家庭のコンセントに来ている交流電源(50 or 60Hz)でも長距離を引き回すと影響が無いわけではありませんが、問題無いレベルだということです。
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この回答へのお礼

なるほど。無視できるか否かというところがポイントなわけですね。
よくわかりました。ありがとうございます。

お礼日時:2008/10/05 17:28

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