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英 The Economist の経済記事からの質問です。
下記の文章中の use its balance sheet とはどういう意味でしょうか。

After the crisis first broke in August last year, the Fed pursued a two-pronged strategy. The first element was to lower interest rates to cushion the economy. The second was to use its balance sheet to help commercial and investment banks finance their holdings of hard-to-value securities and avoid fire-sales of assets.

また、後の文章
On September 22nd the euro made its largest-ever advance against the dollar on worries that America might one day inflate its way out of those debts. Such fears are compounded by the expansion of the Fed's balance sheet.
この中にも the expansion of the Fed's balance sheet という表現が出ています。

あわせて説明していただければ幸甚です。

前後をざっと訳してみますと、
「昨年の8月に危機が表面化した際、米連邦準備制度理事会は両面作戦で迎え撃った。一つは、経済への打撃を和らげるべく金利引き下げを実施したこと。もう一つは、商業銀行と投資銀行の評価困難な証券類の保有を資金的に支え、資産の投げ売りを食い止めるために[自らのバランスシートを使用した]? ことである。」

後の文章の方の訳は
「ユーロは、9月22日、対ドルでかつてないほど大幅に上昇した。原因はアメリカが将来インフレをてこに自らの債務の負担から抜け出すのではないかとの懸念である。その懸念は[連邦準備制度理事会のバランスシートの拡大]? によって増幅している。

上記の訳の不備についてのご指摘も歓迎します。

A 回答 (4件)

ここでの balance sheet とは、中央銀行が持つ金融資産のことを


指しているのでしょう。
実際には、手持ち資金(現金)を市場に投入して、買い支えるということだとおもいます。

後半は、以前、日本でも検討されていた、『人為的インフレ』の
ことだと思います。
インフレをおこして物価が100倍(つまり貨幣価値が100分の1)に
なれば、国の借金も100分の1になったことになりますから。
(こういう仕組みや理屈は新聞の経済欄などを普段からよく読んで
身につけましょう)

どこの国でも中央銀行は資金が足りなくなれば、自分でお札を印刷することで
いくらでも資金を調達できますから、印刷したお金の分だけ
手持ちの資産が増える → バランスシート(の合計金額)が大きくなる
→ その分だけ(市場に流通している通貨の分だけ)インフレが起きる

ということだと思います。
(こういう仕組みも本や新聞で読むようにしましょう、そういう基礎知識があれば、こういう記事を理解するのが、ずっと楽になります)

この回答への補足

レスありがとうございます。

ここでの balance sheet は「中央銀行が持つ金融資産」との解釈には納得です。
ただ、自分が疑問に思うのは、balance sheet の中には資産だけではなく負債も入っているはず、それなのになぜ「バランスシートを使用する」というような言い方をするのか、という点です。

これまで The Economist や BusinessWeek の経済関連の記事は何年か読んできましたが、use its balance sheet という表現に出会った覚えはちょっとありません。ひょっとするとつい最近になって使われ出した一種の流行り言葉的言い回しなのかなと感じます。
そのへんはいかがでしょうか。

なお、『人為的インフレ』うんぬんのお話程度の常識はなんとかあります。^^; その常識を元にした訳を示しているつもりつもりですが、おかしな点がありましたらご指摘願います。

補足日時:2008/10/10 16:43
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>それなのになぜ「バランスシートを使用する」というような言い方をするのか、という点です。



「損益計算書(profit and loss statement / income statement)を使う」との比較で考えてみます。
「お金の流れ(cash flow)」には営業・投資・財務活動と三様ありますね。営業活動は損益計算書、投資活動と財務活動は貸借対照表を使うことになります。
中央銀行の貨幣量の調整は営業活動によるものではありませんね。投資活動と財務活動にあたります。つまり貸借対照表(バランスシート)を使うということになります。
お金(貨幣)は「中央銀行当座預金」勘定を使って処理されますので、そのつどバランスシートは膨らんだり縮んだりという変化をすることになります。
日本銀行の貨幣量の操作の説明は以下のサイトに解りやすく書いてありますので参照してください。
http://www.kabu-gakkou.com/2005/11/post_85.html

以上つたない素人の説明ですが、参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

レスありがとうございます。

おかげさまで use its balance sheet のイメージが大分つかめてきました。
お示しのサイトの図もわかり易いですね。
非常に参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2008/10/13 23:08

先程の回答で、大変に失礼な書き方をいたしました。


まず、お詫びいたします。お許しください。

>ただ、自分が疑問に思うのは、balance sheet の中には資産だけではなく負債も入っているはず、それなのになぜ「バランスシートを使用する」というような言い方をするのか、という点です。

私は金融の専門家ではないので、わかりませんが・・・、

金融取引がどんどん複雑化していくなかで、市中に資金を供給したり
逆に吸収したりする、すべての複雑な取引を一言で言い表すのに
便利だから と考えているからではないかと想像します。

あるいは、バランスシートを使用する → バランスシートを悪化させる(使用によって劣化させる)のような連想が働いているのかもしれません。

誰がいつ頃、こういう表現を使い出したのか、私は知りません。

答えになっていなくて、申し訳ありません。

重ねて、先程の回答のご無礼をおわびします。
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この回答へのお礼

いえいえ、そんなに恐縮されるには及びません。
ただ、経済常識がないと判断されるほど自分の訳がひどかったのかと、それが気になります。^^;

「金融取引がどんどん複雑化していくなかで、市中に資金を供給したり
逆に吸収したりする、すべての複雑な取引を一言で言い表すのに
便利だから」。
なるほど、専門家ではないので正しいかどうか判断できませんが、自分としては非常に納得のいく説明だと感じられます。
ありがとうございました。

お礼日時:2008/10/10 23:13

上手に訳すのは難しいです。


意味を説明するのも難しいです。

日銀さんの説明を参考にしてください
http://www.boj.or.jp/type/press/koen/kako/ko9812 …
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この回答へのお礼

レスありがとうございます。

また、参考になる興味深いサイトのご紹介もありがとうございます。

お礼日時:2008/10/10 16:42

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