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射出成形での『クッション値』は成形品の形状寸法にどう影響するのでしょうか?

とある書籍ででクッション値について調べてみたのですが、
『射出成形の保圧を有効に効かすために射出時にスクリュ先端部の溶融樹脂を残す。その樹脂量をいう。』という記述がされているのですが、クッション値と形状寸法の関係がいまいちピンときません。

ちなみに成形機は『日精T-80T』です。
できれば初心者にも理解できるよう噛み砕いて説明していただけると幸いです。ご回答の程よろしく御願いいたします。

A 回答 (2件)

熱可塑性樹脂の射出成形では金型内の樹脂が冷えていく過程で樹脂が収縮しますので、その収縮分を補うために圧力をかけて成形品にいわゆる「ヒケ」が発生しないようにします。

スクリューを完全に押し切ってしまうと、この圧力をかけることができませんので、通常クッション(クッション値、クッション量、または単に残量ともいいます)を数ミリ設けます。
 クッション量が大きすぎると、その分の樹脂が次の成形に使われるので樹脂が高温状態で長時間置かれることになりNo.1の方が言われているように物性の低下に繋がる場合もあります。
 また、クッション量が大きくばらつくようであればスクリュー関係部品の磨耗などが考えられますので、これを監視することである程度の品質管理もできます。適切なクッション量は樹脂によっても異なりますので、各材料メーカーに聞かれると良いと思います。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございます。

私自身、『クッション値』を良く理解していなかったのですがwatsat様の解かり易く丁寧なご回答のおかげで、ようやく理解できました!安定した保圧(ヒケ防止)を樹脂にかける為のクッション値だったんですね。とても勉強になりました。

お礼日時:2003/01/18 10:33

プラスチックの研究をしてる者です。


「クッション値」という用語を知らなかったのですが、tim2さんのヒントで
推測できます。
射出成形時にスクリュー先端に樹脂を残さないように押し出してしまうと、
キャビティ内の樹脂にかかる圧力が不安定になりますよね。
例えば、少し流れ出たりした場合には、スクリューの方からはもう樹脂は
供給されませんから、急激に圧力が下がります。
しかし、スクリュー先端に樹脂を残して圧力をかけておけば、仮に樹脂が
流れ出したとしても、スクリュー内の樹脂がキャビティの方に移動して
圧力の低下が少しで済みますよね。
よって、スクリュー先端に樹脂を残しておけば、寸法安定性が高くなると
思います。しかし、やり過ぎると生産性の低下や、温度の低下による
物性の低下などの悪影響もありそうですね。
日精さんに電話で聞いてみるのが一番いいと思いますよ。
相模原に工場(研究所?)がありましたよね?土曜日でもやってるような
気がします。取り急ぎ。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございます。

成形品に安定した圧力をかける為にクッションが必要だということですね。クッション値の必要性が理解できました。

ありがとうございました。

お礼日時:2003/01/18 10:28

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